【ビル管過去問】令和7年度 問題30|労働安全衛生法を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和7年度(2025年)|建築物の環境衛生第30問

問題

労働安全衛生法に関する次の文章の内に入る数値として、正しいものはどれか。

労働安全衛生法に基づく酸素欠乏症等防止規則(酸欠則)では、空気中の酸素濃度が□%未満である状態を酸素欠乏と定義している。

(1) 20

(2) 18

(3) 16

(4) 14

(5) 10

 

 

 

ビル管過去問|労働安全衛生法を解説

この問題は、労働安全衛生法に基づく酸素欠乏症等防止規則における「酸素欠乏」の定義を問う問題です。酸欠則では、空気中の酸素濃度が18%未満である状態を酸素欠乏と定義しています。したがって、正しい選択肢は(2)です。ビル管理の現場では、地下ピット、貯水槽、マンホール、タンク内など、換気が不十分になりやすい場所で酸素欠乏の危険があるため、基準値を正確に覚えておくことが重要です。

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(1) 20

不適切です。酸素欠乏と定義されるのは、空気中の酸素濃度が20%未満の場合ではありません。通常の空気中の酸素濃度はおおむね約21%であり、20%は通常濃度に近い数値です。酸欠則で定める酸素欠乏の基準は18%未満であるため、20%を選ぶと基準値を高く見積もりすぎています。

(2) 18

適切です。酸素欠乏症等防止規則では、空気中の酸素濃度が18%未満である状態を酸素欠乏と定義しています。酸素濃度が低下すると、めまい、頭痛、吐き気、意識障害などを起こすおそれがあり、さらに低下すると生命に関わります。特に密閉空間や換気の悪い場所では、見た目やにおいだけでは危険を判断できないため、作業前の測定や換気が重要になります。

(3) 16

不適切です。16%は酸素濃度がかなり低下した危険な状態ではありますが、酸欠則における酸素欠乏の定義値ではありません。試験では、実際に危険そうな数値と法令上の定義値を混同させる出題があります。酸素欠乏の定義は、危険がかなり進んだ段階ではなく、18%未満という基準で判断します。

(4) 14

不適切です。14%は人体に強い影響が出るおそれのある危険な酸素濃度ですが、酸欠則で酸素欠乏と定義される基準値ではありません。法令上は、14%まで下がってから酸素欠乏と判断するのではなく、18%未満の段階で酸素欠乏として扱います。安全管理では、危険が深刻化する前に基準値で判断することが大切です。

(5) 10

不適切です。10%は極めて危険な酸素濃度であり、生命に重大な危険を及ぼすおそれがありますが、酸素欠乏の定義値ではありません。酸素欠乏は10%未満のような重篤な状態だけを指すのではなく、18%未満の状態をいいます。試験では「かなり低い数値ほど正しそう」と感じてしまうことがありますが、法令上の基準値を正確に覚える必要があります。

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この問題で覚えるポイント

酸素欠乏症等防止規則では、空気中の酸素濃度が18%未満である状態を酸素欠乏と定義しています。通常の空気中の酸素濃度は約21%であり、18%を下回ると酸素欠乏として扱います。ビル管理では、貯水槽、地下ピット、マンホール、汚水槽、タンク、配管内など、換気が悪く酸素濃度が低下しやすい場所に注意が必要です。酸素欠乏の危険は、においや見た目で判断できないため、作業前の酸素濃度測定、十分な換気、監視体制の確保が重要です。試験では「酸素欠乏=18%未満」という数値が正誤判断に直結します。また、酸素濃度がさらに低くなるほど人体への影響は重くなりますが、法令上の定義はあくまで18%未満である点を押さえてください。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、酸素濃度の「危険そうな数値」と「法令上の定義値」を混同させる点にあります。16%、14%、10%はいずれも酸素濃度が低く危険な状態を連想しやすいため、正解に見えてしまう可能性があります。しかし、酸素欠乏の定義は、生命に直ちに危険が及ぶほど低下した段階ではなく、18%未満です。また、通常の空気中の酸素濃度が約21%であることを知っていると、20%未満も酸素欠乏のように感じるかもしれませんが、酸欠則の基準とは異なります。このテーマでは、日常感覚で「危なそう」と判断するのではなく、法令で定められた18%未満という数値をそのまま覚えることが重要です。

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