【第一種衛生管理者過去問】2024年4月公表問題|問25|定期健康診断の省略可能項目一覧|関係法令(有害業務以外)を解説

出典:第一種衛生管理者2024年(令和6年度)4月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの以外のもの)第25問

問題

労働安全衛生規則に基づく次の定期健康診断項目のうち、厚生労働大臣が定める基準に基づき、医師が必要でないと認めるときは、省略することができる項目に該当しないものはどれか。

(1) 既往歴及び業務歴の調査

(2) 心電図検査

(3) 肝機能検査

(4) 血中脂質検査

(5) 貧血検査

一種衛生管理者過去問|定期健康診断の省略可能項目一覧を解説

定期健康診断では、すべての項目を常に省略できるわけではありません。医師が必要でないと認めるときに省略できる項目はありますが、既往歴及び業務歴の調査は、労働者の健康状態や業務との関係を把握する基本情報であり、省略できない項目です。よって、答えは(1)です。

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(1) 既往歴及び業務歴の調査

不適切です。既往歴及び業務歴の調査は、省略することができる項目に該当しません。既往歴とは、これまでにかかった病気や治療歴などのことです。業務歴とは、現在または過去にどのような業務に従事していたかという情報です。これらは、健康診断結果を判断するうえで基礎となる重要な情報です。たとえば、過去の病気や現在の業務内容を確認しなければ、検査結果と業務との関係を適切に判断できません。そのため、定期健康診断において省略できない項目として扱われます。

(2) 心電図検査

適切です。心電図検査は、一定の基準に基づき、医師が必要でないと認めるときは省略できる項目です。心電図検査は、心臓の電気的な活動を調べ、不整脈や虚血性心疾患などの異常を確認する検査です。ただし、すべての労働者に毎回必ず実施しなければならないわけではなく、年齢などの条件や医師の判断により省略できる場合があります。試験では、心電図検査は「省略できることがある項目」として整理しておくと判断しやすくなります。

(3) 肝機能検査

適切です。肝機能検査は、医師が必要でないと認めるときは省略できる項目です。肝機能検査では、GOT、GPT、γ-GTPなどを調べ、肝臓の働きや異常の有無を確認します。飲酒習慣、肥満、薬剤、肝疾患などとの関係で重要な検査ですが、定期健康診断の項目の中では、一定の基準に基づいて省略が認められる場合があります。省略できる項目かどうかを問われた場合は、血液検査系の一部は医師の判断で省略可能と整理しておくとよいです。

(4) 血中脂質検査

適切です。血中脂質検査は、医師が必要でないと認めるときは省略できる項目です。血中脂質検査では、LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライドなどを確認し、動脈硬化や生活習慣病のリスクを評価します。重要な検査ではありますが、法令上、一定の基準を満たし、医師が不要と判断した場合には省略できる項目に含まれます。重要な検査だから省略できない、と考えてしまうと誤答しやすい部分です。

(5) 貧血検査

適切です。貧血検査は、医師が必要でないと認めるときは省略できる項目です。貧血検査では、血色素量や赤血球数などを調べ、貧血の有無を確認します。貧血は疲労感、息切れ、めまいなどにつながるため労働者の健康管理上重要ですが、定期健康診断の省略可能項目として扱われる場合があります。つまり、健康管理上重要であることと、法令上省略できる場合があることは別に考える必要があります。

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この問題で覚えるポイント

定期健康診断では、身長、腹囲、視力、聴力、胸部エックス線検査、喀痰検査、貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査、尿検査の一部、心電図検査などについて、年齢や基準、医師の判断により省略できる場合があります。ただし、既往歴及び業務歴の調査、自覚症状及び他覚症状の有無の検査、血圧の測定、尿中の糖及び蛋白の有無の検査などは、健康状態を把握する基本項目として重要です。特に既往歴及び業務歴の調査は、検査数値そのものではなく、労働者の背景情報を把握するための項目です。定期健康診断の省略問題では、「検査だから省略できる場合がある項目」と「問診や基本的確認として省略できない項目」を区別することが正誤判断に直結します。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、心電図検査、肝機能検査、血中脂質検査、貧血検査のような重要そうに見える検査項目を見て、「重要だから省略できない」と考えさせる点です。実際には、重要な検査であっても、法令上は医師の判断により省略できる場合があります。逆に、既往歴及び業務歴の調査は、検査機器を使う項目ではないため軽く見えますが、健康診断全体の判断材料となる基本情報なので省略できません。このテーマでは、「医学的に重要かどうか」ではなく、「労働安全衛生規則上、省略可能項目に含まれるかどうか」で判断することが大切です。

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