出典:建築物衛生管理技術者試験令和4年度(2022年)|建築物衛生行政概論第20問
問題
平成30年に改正された健康増進法で定める受動喫煙防止規定の対象となる特定施設の区分について、誤っているものは次のうちどれか。
(1) 公立の小学校や中学校は、第一種施設である。
(2) 行政機関がその事務を処理するために使用する庁舎は、第二種施設である。
(3) 旅館業法により許可を受けたホテルや旅館は、第二種施設である。
(4) 一般の事務所は、第二種施設である。
(5) 医療法に規定する病院は、第一種施設である。
ビル管過去問|健康増進法 受動喫煙防止 特定施設区分(第一種施設・第二種施設)を解説
この問題は、改正健康増進法における受動喫煙防止のための特定施設の区分を正しく理解しているかを問うものです。ポイントは、学校、病院、行政機関の庁舎など、受動喫煙によって健康を損なうおそれが高い人が主として利用する施設は第一種施設に分類され、それ以外の一般の事務所、ホテル、旅館などは第二種施設に分類されることです。したがって、誤っているのは、行政機関の庁舎を第二種施設としている記述です。健康増進法では、学校、病院、行政機関の庁舎は第一種施設に位置づけられ、事務所、工場、ホテル、旅館などは第二種施設として扱われます。
(1) 公立の小学校や中学校は、第一種施設である。
適切です。学校は、改正健康増進法において第一種施設に分類されます。第一種施設とは、多数の者が利用する施設のうち、受動喫煙により健康を損なうおそれが高い者が主として利用する施設をいいます。小学校や中学校は未成年者が日常的に利用する施設であり、特に受動喫煙から保護する必要性が高いため、第一種施設として扱われます。試験では、学校、病院、児童福祉施設、行政機関の庁舎が第一種施設の代表例であると整理して覚えることが重要です。
(2) 行政機関がその事務を処理するために使用する庁舎は、第二種施設である。
不適切です。行政機関がその事務を処理するために使用する庁舎は、第二種施設ではなく第一種施設です。健康増進法では、学校や病院などに加えて、国及び地方公共団体の行政機関の庁舎も第一種施設に含めています。このため、この選択肢は施設区分を逆にしている点が誤りです。行政機関の庁舎は「公共施設だから第二種ではないか」と感覚的に迷いやすいですが、法令上は明確に第一種施設です。
(3) 旅館業法により許可を受けたホテルや旅館は、第二種施設である。
適切です。ホテルや旅館は、改正健康増進法では第二種施設に分類されます。第二種施設とは、第一種施設や喫煙目的施設に該当しない一般の施設を指し、事務所、工場、飲食店、ホテル、旅館などがこれに含まれます。ただし、ホテルや旅館であっても、人の居住の用に供する客室などは扱いが異なる場面があるため、問題文では施設全体の区分として第二種施設であることを押さえるのが大切です。
(4) 一般の事務所は、第二種施設である。
適切です。一般の事務所は、改正健康増進法では第二種施設に分類されます。法の考え方として、学校や病院のように特に保護の必要性が高い利用者が主となる施設は第一種施設とし、それ以外の一般的な事業所や商業施設などは第二種施設としています。そのため、事務所は第二種施設として整理されます。職場の受動喫煙対策を考えるうえでも、事務所は第二種施設の代表例として理解しておくと整理しやすいです。
(5) 医療法に規定する病院は、第一種施設である。
適切です。病院は、受動喫煙による健康影響に特に配慮すべき人が利用する代表的な施設であり、第一種施設に分類されます。患者には喫煙の影響を受けやすい人が多く含まれるため、学校と同様に強い受動喫煙防止措置の対象となります。試験対策としては、病院、診療所、学校、児童福祉施設、行政機関の庁舎などは第一種施設としてまとめて押さえると、類題にも対応しやすくなります。
この問題で覚えるポイント
改正健康増進法では、受動喫煙から特に守る必要がある人が主として利用する施設を第一種施設とし、それ以外の一般的な施設を第二種施設としています。第一種施設の代表例は、学校、病院、診療所、児童福祉施設、行政機関の庁舎です。第二種施設の代表例は、事務所、工場、ホテル、旅館、飲食店などです。試験では、個別の施設名を見て、保護の必要性が高い人が主たる利用者かどうかで区分を判断できることが大切です。また、第一種施設は敷地内禁煙が原則であり、第二種施設は原則屋内禁煙という違いもあわせて整理しておくと、制度全体の理解につながります。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、行政機関の庁舎を第二種施設と思い込ませる点にあります。受験者は、学校や病院は第一種施設だと覚えていても、庁舎については印象が弱く、一般の事務所に近い感覚で第二種施設と判断しやすいです。つまり、「用途の雰囲気」で判断すると誤りやすく、法令上の列挙を正確に覚えているかが問われています。また、ホテルや旅館、事務所のような一般施設は第二種施設であるため、そこに庁舎を混ぜて出されると、似た仲間に見えて誤答しやすくなります。今後も、学校、病院、行政機関の庁舎は第一種施設であるというセットで記憶しておくことが有効です。
