【第一種衛生管理者過去問】2023年10月公表問題|問7|放射線業務従事者の被ばく限度と実効線量基準|関係法令(有害業務)を解説

出典:第一種衛生管理者2023年(令和5年度)10月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの)第7問

問題

管理区域内において放射線業務に従事する労働者の被ばく限度に関する次の文中の(   )内に入れるAからDの語句又は数値の組合せとして、法令上、正しいものはどれか。「男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性が受ける実効線量の限度は、緊急作業に従事する場合を除き、( A )間につき( B )、かつ、( C ) 間につき( D )である。」

(1) A:1年  B:50mSv  C:1か月  D:5mSv

(2) A:3年  B:100mSv  C:3か月  D:10mSv

(3) A:3年  B:100mSv  C:1年  D:50mSv

(4) A:5年  B:100mSv  C:1年  D:50mSv

(5) A:5年  B:250mSv  C:1年  D:100mSv

第1種衛生管理者|放射線業務従事者の被ばく限度と実効線量基準を解説

放射線業務従事者の実効線量限度は、長期間の累積線量と、1年間の線量の両方で管理されます。男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性については、緊急作業を除き、5年間につき100mSv、かつ、1年間につき50mSvが限度です。よって、Aは5年、Bは100mSv、Cは1年、Dは50mSvとなり、答えは(4)です。

下に移動する

【第一種衛生管理者過去問】2023年10月公表問題|問7|放射線業務従事者の被ばく限度と実効線量基準|関係法令(有害業務)を解説する画像__1syu-2023-10-houreiyugai-q7

下に移動する

(1) A:1年  B:50mSv  C:1か月  D:5mSv

不適切です。この選択肢は、1年間50mSvという部分だけを見ると正しい内容を含んでいます。しかし、放射線業務従事者の実効線量限度は、1年間の上限だけでなく、5年間につき100mSvという累積管理の基準もあわせて定められています。1か月につき5mSvという基準は、この設問で問われている男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性の実効線量限度としては適切ではありません。試験では、一部だけ正しい数値が入っている選択肢に注意が必要です。

(2) A:3年  B:100mSv  C:3か月  D:10mSv

不適切です。実効線量限度の累積管理は3年間ではなく、5年間につき100mSvです。また、3か月につき10mSvという基準も、この設問で問われている実効線量限度には該当しません。放射線に関する問題では、期間と線量の組合せが非常に重要です。100mSvという数値だけで判断せず、それが何年間についての限度なのかを必ず確認することが大切です。

(3) A:3年  B:100mSv  C:1年  D:50mSv

不適切です。1年間につき50mSvという部分は正しいですが、100mSvの管理期間が3年になっている点が誤りです。正しくは5年間につき100mSvです。このように、後半の数値が正しくても、前半の期間がずれていると法令上は正しい組合せにはなりません。被ばく限度の問題では、数値だけでなく、期間とセットで覚える必要があります。

(4) A:5年  B:100mSv  C:1年  D:50mSv

適切です。男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性が、通常の放射線業務で受ける実効線量の限度は、5年間につき100mSv、かつ、1年間につき50mSvです。これは、長期間で見た累積被ばくを抑えるための基準と、短期間に過度な被ばくが集中しないようにするための基準を組み合わせたものです。5年間の合計が100mSv以内であっても、ある1年で50mSvを超えることはできません。両方の条件を同時に満たす必要があります。

(5) A:5年  B:250mSv  C:1年  D:100mSv

不適切です。5年間という期間は正しいですが、100mSvではなく250mSvとなっているため誤りです。また、1年間につき100mSvという数値も、通常の放射線業務従事者の実効線量限度としては過大です。通常時の限度は、5年間につき100mSv、かつ、1年間につき50mSvです。緊急作業などの例外的な場面と通常業務の基準を混同しないようにしましょう。

下に移動する

この問題で覚えるポイント

放射線業務従事者の実効線量限度は、男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性について、通常時は5年間につき100mSv、かつ、1年間につき50mSvです。この「5年100mSv」と「1年50mSv」は必ずセットで覚える必要があります。5年間の平均で考えると1年あたり20mSvですが、毎年20mSvまでという意味ではありません。あくまで5年間の累積が100mSv以内であり、さらにどの1年間でも50mSvを超えてはいけないという二重の制限です。放射線関係の問題では、実効線量、等価線量、妊娠中の女性、緊急作業などで基準が変わるため、誰に対する基準なのか、通常作業なのか緊急作業なのか、どの期間についての限度なのかを確認することが正誤判断に直結します。

下に移動する

ひっかけポイント

この問題のひっかけは、正しい数値の一部だけを混ぜて、期間との組合せをずらしている点です。たとえば、50mSvという数値は正しくても、1か月や3か月と結び付けられていれば誤りになります。また、100mSvという数値も、3年間ではなく5年間につき100mSvでなければ正しくありません。受験者は見覚えのある数値だけで選びたくなりますが、放射線の被ばく限度は「数値」と「期間」をセットで判断する必要があります。このテーマでは、数字単体で覚えるのではなく、「5年100mSv、1年50mSv」という形で口に出せるレベルまで定着させると、同じパターンの問題に対応しやすくなります。

スポンサーリンク

次の問題へ