出典:第一種衛生管理者2021年(令和3年度)10月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの以外のもの)第27問
問題
週所定労働時間が25時間、週所定労働日数が4日である労働者であって、雇入れの日から起算して3年6か月継続勤務したものに対して、その後1年間に新たに与えなければならない年次有給休暇日数として、法令上、正しいものは( 1 )~( 5 )のうちどれか。 ただし、その労働者はその直前の1年間に全労働日の8割以上出勤したものとする。
(1) 8日
(2) 9日
(3) 10日
(4) 11日
(5) 12日
第1種衛生管理者|短時間労働者の年次有給休暇日数の計算方法を解説
短時間労働者の年次有給休暇は、週所定労働時間と週所定労働日数によって、通常の労働者と同じ日数になる場合と、比例付与になる場合があります。今回の労働者は週所定労働時間が25時間、週所定労働日数が4日なので、比例付与の対象です。3年6か月継続勤務し、直前1年間の出勤率が8割以上であるため、週4日勤務者に新たに与える年次有給休暇は10日です。答えは(3)です。
(1) 8日
不適切です。週4日勤務の短時間労働者で、継続勤務期間が3年6か月の場合に与える年次有給休暇は10日です。8日は、週4日勤務者で継続勤務期間が1年6か月の場合の日数です。年次有給休暇は、勤務年数が長くなるにつれて日数が増えるため、3年6か月の段階で8日とするのは少なすぎます。
(2) 9日
不適切です。9日は、週4日勤務者で継続勤務期間が2年6か月の場合の日数です。今回の条件は3年6か月継続勤務しているため、さらに1段階増えて10日になります。短時間労働者の比例付与では、週所定労働日数だけでなく、継続勤務期間も正確に見る必要があります。
(3) 10日
適切です。週所定労働時間が30時間未満で、週所定労働日数が4日以下の労働者は、原則として年次有給休暇の比例付与の対象になります。今回の労働者は週25時間、週4日勤務なので比例付与の対象です。週4日勤務者が3年6か月継続勤務し、直前1年間に全労働日の8割以上出勤している場合、新たに与える年次有給休暇は10日です。
(4) 11日
不適切です。11日は、週4日勤務者で継続勤務期間が4年6か月の場合の日数です。今回の継続勤務期間は3年6か月なので、まだ11日にはなりません。年次有給休暇の日数は、勤続期間の区分ごとに決まっているため、1年分先の数字を選ばないよう注意が必要です。
(5) 12日
不適切です。12日は、週4日勤務者で継続勤務期間が5年6か月以上の場合の日数です。今回の3年6か月では10日が正しい日数です。週4日勤務者でも勤続年数が長くなれば最大で15日まで増えますが、各勤続期間に対応する日数を表で正確に押さえることが大切です。
この問題で覚えるポイント
年次有給休暇は、雇入れの日から6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に与えられます。通常の労働者は、6か月で10日、1年6か月で11日、2年6か月で12日、3年6か月で14日、4年6か月で16日、5年6か月で18日、6年6か月以上で20日です。これに対して、週所定労働時間が30時間未満で、週所定労働日数が4日以下の労働者は比例付与の対象になります。週4日勤務者の場合は、6か月で7日、1年6か月で8日、2年6か月で9日、3年6か月で10日、4年6か月で12日、5年6か月で13日、6年6か月以上で15日です。週所定労働時間が30時間以上であれば、短時間労働者であっても通常の労働者と同じ日数になる点も重要です。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、週4日勤務という条件だけを見て感覚で少なめの日数を選んでしまうことです。短時間労働者でも、年次有給休暇は勤続年数に応じて増えていきます。また、週所定労働時間が30時間未満かどうか、週所定労働日数が何日か、継続勤務期間が何年何か月か、出勤率が8割以上かという複数の条件を順番に確認する必要があります。特に、3年6か月と2年6か月、4年6か月の数字を取り違えると誤答しやすいです。年次有給休暇の問題では、通常付与の日数と比例付与の日数を混同しないことが正解への近道です。
