【ビル管過去問】令和7年度 問題165|廃棄物保管場所と帳簿管理を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和7年度(2025年)|清掃第165問

問題

建築物内廃棄物の保管場所と帳簿書類に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1) 廃棄物の保管場所は、清掃用具置場、物品庫、清掃控室等との兼用を避ける。

(2) 廃棄物保管場所を建築物内に設置する場合は第1種換気設備(給排気設備)を設け、屋外の場合は近隣等に影響を及ばさない有効な換気設備(通気口)を設ける。

(3) 建築物衛生法に規定する特定建築物における、廃棄物処理に関する帳簿書類の保管期間は、5年である。

(4) 建築物衛生法に規定する特定建築物における、廃棄物保管設備の周辺などねずみ等の発生しやすい場所でのねずみの生息状況の調査は、6か月以内ごとに1回実施する。

(5) 廃棄物保管場所の床排水に支障のないよう、適度な床勾配を確保する。

 

 

 

ビル管過去問|廃棄物保管場所と帳簿管理を解説

この問題は、建築物内廃棄物の保管場所に求められる衛生管理上の条件と、建築物衛生法に基づく帳簿書類やねずみ等の調査頻度について問う問題です。廃棄物保管場所は、悪臭、害虫、ねずみ、汚水、火災リスクなどが発生しやすい場所であるため、他用途との兼用を避け、換気や排水、清掃しやすさを確保することが重要です。不適切な選択肢は(4)です。ねずみ等の生息状況の調査は、発生しやすい場所については2か月以内ごとに1回行う必要があるため、「6か月以内ごとに1回」とする記述は不適切です。

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(1) 廃棄物の保管場所は、清掃用具置場、物品庫、清掃控室等との兼用を避ける。

適切です。廃棄物の保管場所は、臭気、汚水、害虫、ねずみなどが発生しやすい場所です。そのため、清掃用具置場、物品庫、清掃員の控室などと兼用すると、清潔な物品や人の滞在空間に汚染が広がるおそれがあります。廃棄物保管場所は、衛生管理上、専用性を確保し、他の用途と分けて管理することが基本です。

(2) 廃棄物保管場所を建築物内に設置する場合は第1種換気設備(給排気設備)を設け、屋外の場合は近隣等に影響を及ばさない有効な換気設備(通気口)を設ける。

適切です。廃棄物保管場所では、廃棄物から臭気や湿気が発生するため、換気の確保が重要です。建築物内に設ける場合は、給気と排気を機械的に行う第1種換気設備を設けることで、臭気が建物内に滞留したり、他の室へ流出したりすることを防ぎます。屋外に設ける場合でも、周辺住民や利用者に悪臭などの影響を与えないよう、有効な通気や換気の仕組みが必要です。

(3) 建築物衛生法に規定する特定建築物における、廃棄物処理に関する帳簿書類の保管期間は、5年である。

適切です。特定建築物では、維持管理に関する帳簿書類を適切に作成し、保存することが求められます。廃棄物処理に関する記録も、建築物の衛生管理状況を確認するための重要な書類です。保管期間は5年であり、清掃や廃棄物管理が継続的かつ適正に行われているかを後から確認できるようにしておく必要があります。

(4) 建築物衛生法に規定する特定建築物における、廃棄物保管設備の周辺などねずみ等の発生しやすい場所でのねずみの生息状況の調査は、6か月以内ごとに1回実施する。

不適切です。廃棄物保管設備の周辺など、ねずみ等が発生しやすい場所では、生息状況の調査を2か月以内ごとに1回行う必要があります。6か月以内ごとに1回という頻度は、通常の防除作業や全体的な管理頻度と混同しやすい表現ですが、発生しやすい場所の調査としては間隔が長すぎます。廃棄物保管場所は、餌や隠れ場所になりやすいため、短い間隔で確認することが重要です。

(5) 廃棄物保管場所の床排水に支障のないよう、適度な床勾配を確保する。

適切です。廃棄物保管場所では、床が汚れやすく、洗浄や清掃によって水を使用する場合があります。床に適度な勾配がないと、汚水がたまり、悪臭や害虫、細菌の繁殖につながるおそれがあります。そのため、床排水に支障がないよう、排水口に向かって水が流れる床勾配を確保することが衛生管理上重要です。

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この問題で覚えるポイント

廃棄物保管場所は、臭気、汚水、害虫、ねずみ、火災などのリスクが集中しやすい場所であるため、他用途との兼用を避け、専用の管理場所として整備することが基本です。清掃用具置場、物品庫、清掃控室などと兼用すると、廃棄物由来の汚染が清掃用具や物品、人の滞在空間に広がるおそれがあります。 建築物内に廃棄物保管場所を設置する場合は、臭気や湿気が建物内にこもらないよう、第1種換気設備によって給気と排気を確保します。屋外に設置する場合でも、近隣や利用者に悪臭などの影響を及ぼさないよう、有効な通気口や換気の仕組みが必要です。 特定建築物における廃棄物処理に関する帳簿書類は、5年間保存します。帳簿書類の保存期間は、建築物の維持管理が適切に行われているかを後から確認するために重要です。 ねずみ等の調査頻度は、特に試験で問われやすい数値です。廃棄物保管設備の周辺など、ねずみ等が発生しやすい場所では、2か月以内ごとに1回、生息状況の調査を行います。6か月以内ごとに1回という表現と混同しないように注意が必要です。 廃棄物保管場所では、清掃や洗浄を行いやすくするため、床排水が円滑に行われる構造が必要です。適度な床勾配を確保し、汚水が滞留しないようにすることが、悪臭や害虫発生の防止につながります。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、ねずみ等の調査頻度を「6か月以内ごとに1回」と誤って判断させる点にあります。建築物衛生法関係の問題では、「2か月以内」「6か月以内」「1年以内」「5年保存」などの数値が混在して出題されるため、単に見覚えのある数字だけで判断すると誤答しやすくなります。 特に、廃棄物保管設備の周辺のように、ねずみ等が発生しやすい場所は、一般的な管理よりも重点的に確認する必要があります。そのため、調査頻度は6か月ではなく2か月以内ごとに1回です。ここでは「廃棄物保管場所は発生リスクが高い場所だから、短い間隔で調査する」と理解しておくと、数字を忘れにくくなります。 また、帳簿書類の保管期間5年と、ねずみ等の調査頻度2か月以内ごとに1回を混同しないことも大切です。帳簿は記録を残す期間、調査頻度は現場を確認する間隔です。どちらも衛生管理に関係しますが、問われている対象がまったく異なります。 このテーマでは、「保管場所の構造」「換気」「排水」「帳簿保存」「ねずみ等の調査頻度」が組み合わされて出題されます。一部だけ正しい文章に、誤った数値を混ぜるパターンが多いため、文章全体の印象ではなく、数値と条件を一つずつ確認することが正答につながります。

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