問題
ほこりの除去に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1) 備品などに付着している微量のほこりは、乾いた柔らかい綿布などで拭き取ると、容易に除去することができる。
(2) 布などの清掃用具に効率よくほこりを付着させるためには、付着力を高める物質を布などに含ませる。
(3) 床などに、水分を含ませたおがくずをまいて掃き取る方法は、ほこりを付着させる効果が大きい。
(4) バキュームクリーニングは、カーペットの織り目に入り込んだほこりなどの除去に用いられる。
(5) ほこりは、長期間放置しても除去のしやすさは変わらない。
ビル管過去問|ほこり除去方法を解説
この問題は、ほこりの性質と、清掃方法ごとの特徴を理解しているかを問う問題です。ほこりは、付着のしかたや放置時間によって除去のしやすさが変わります。乾拭き、付着剤を用いた除じん、水分を使った掃き取り、真空吸引といった方法は、それぞれ対象や目的が異なります。正しい選択肢を判断するためには、ほこりは時間がたつほど固着しやすく、除去しにくくなるという基本を押さえることが大切です。したがって、長期間放置しても除去のしやすさは変わらないとする(5)が最も不適当です。
(1) 備品などに付着している微量のほこりは、乾いた柔らかい綿布などで拭き取ると、容易に除去することができる。
適切です。微量のほこりが備品表面に軽く付着している程度であれば、乾いた柔らかい綿布で十分に除去できます。これは、綿布の繊維が細かなほこりを絡め取るためです。また、柔らかい布を使うことで、机や棚、器具の表面を傷つけにくいという利点もあります。特に、日常清掃では強い洗剤や水を使う必要がない場面も多く、軽いほこりの除去には乾拭きが基本的で有効な方法です。
(2) 布などの清掃用具に効率よくほこりを付着させるためには、付着力を高める物質を布などに含ませる。
適切です。ほこりを効率よく集めるためには、単に布でなでるだけでなく、ほこりを布側に引きつけて保持する力が必要です。そのため、ダストクロスやモップには、油剤や帯電性を利用した付着力を高める成分が用いられることがあります。これにより、ほこりを舞い上がらせにくくしながら、効率よく回収できます。清掃では、除去するだけでなく、再飛散を防ぐことも重要です。この点で、付着力を高める工夫は非常に有効です。
(3) 床などに、水分を含ませたおがくずをまいて掃き取る方法は、ほこりを付着させる効果が大きい。
適切です。水分を含ませたおがくずを用いる方法は、床面のほこりをおがくずに吸着させながら掃き取る方法です。乾いたまま掃くとほこりが舞い上がりやすいですが、水分を含んだおがくずを使うことで、ほこりの飛散を抑えつつ集じんできます。特に広い床面を掃き掃除する際には、昔から使われてきた実用的な方法です。現在では専用の清掃資機材が多く使われますが、原理としては、ほこりを湿り気のあるものに付着させて回収する方法として理解しておくとよいです。
(4) バキュームクリーニングは、カーペットの織り目に入り込んだほこりなどの除去に用いられる。
適切です。バキュームクリーニングは、真空吸引によってほこりを吸い取る方法であり、特にカーペットのように繊維の中へほこりが入り込みやすい場所に適しています。カーペット表面のごみだけでなく、織り目やパイルの奥に入り込んだ細かなちりや砂なども除去しやすいのが特長です。逆に、こうした場所を単なる掃き掃除や乾拭きだけで処理しようとしても、十分に取り除くことは困難です。そのため、カーペット清掃ではバキュームクリーナーが基本的な資機材になります。
(5) ほこりは、長期間放置しても除去のしやすさは変わらない。
不適切です。ほこりは、長期間放置すると湿気や油分、静電気などの影響を受けて床や備品の表面に固着しやすくなります。また、人の出入りや空気の流れによって押し付けられたり、ほかの汚れと混ざったりすることで、単なる乾いたほこりではなく、こびりついた汚れに近い状態になります。こうなると、乾拭きや軽い掃除だけでは除去しにくくなり、洗剤やより強い物理的処理が必要になることがあります。したがって、放置しても除去のしやすさは変わらないという記述は誤りです。
この問題で覚えるポイント
ほこりは、軽いうちに除去するほど効率がよく、時間がたつほど固着して落としにくくなります。乾いた柔らかい布は、備品などに付着した微量のほこりの除去に適しています。ダストクロスやモップは、付着力を高めることで、ほこりを効率よく集め、再飛散を防ぎます。水分を含ませたおがくずは、床面のほこりを舞い上がらせずに掃き取る方法として有効です。カーペットのように繊維の奥へ入り込んだほこりには、バキュームクリーニングが適しています。
ひっかけポイント
日常感覚で「ほこりはいつ掃除しても同じ」と考えると誤りやすいです。実際には、放置時間が長いほど除去しにくくなります。乾拭きは万能ではなく、微量のほこりや表面の軽い汚れ向きです。入り込んだほこりには別の方法が必要です。掃き掃除は単純に見えますが、ほこりを舞い上げるかどうかが重要で、水分を使った工夫に意味があります。バキュームクリーニングは床全般に使えますが、とくにカーペット内部のほこり除去に強い点が試験で狙われやすいです。
