【ビル管過去問】令和7年度 問題136|衛生器具設備を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和7年度(2025年)|清掃第136問

問題

衛生器具設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1) 小便器の洗浄水量は、JIS A 5207:2022 において、ⅡI形は4.0L以下と区分されている。

(2) 大便器の洗浄弁式は、給水管の水を直接便器に給水する方式であり、連続使用が可能である。

(3) 高断熱浴槽は、JIS A 1718:2011 に規定する高断熱試験において、温度降下が4時間で2.5℃以内の保湿性能を有する。

(4) 大便器洗浄弁の必要水圧は、70kPaである。

(5) 洗面器に組み合わされる水栓は、事務所やホテル等の不特定な人が使う建物では、非接触で開閉可能な自動水栓が用いられる。

 

 

 

ビル管過去問|衛生器具設備を解説

この問題は、便器、浴槽、水栓などの衛生器具設備について、JISの区分、洗浄方式、必要水圧、節水性、衛生性に関する知識を問うものです。最も不適当な選択肢は(1)です。小便器の洗浄水量区分は、形の種類と水量の対応を正確に覚えておく必要があります。

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(1) 小便器の洗浄水量は、JIS A 5207:2022 において、ⅡI形は4.0L以下と区分されている。

不適切です。JIS A 5207における小便器の洗浄水量区分では、III形を4.0L以下とする記述が誤りです。衛生器具設備では、便器の種類や洗浄水量の区分が数値で問われることがあります。特にローマ数字の区分と洗浄水量の組合せは混同しやすく、問題文では「III形」と「4.0L以下」の対応が正しいかどうかを判断する必要があります。数値そのものだけでなく、どの区分に対応する数値なのかまで押さえることが大切です。

(2) 大便器の洗浄弁式は、給水管の水を直接便器に給水する方式であり、連続使用が可能である。

適切です。大便器の洗浄弁式は、フラッシュバルブ式とも呼ばれ、給水管からの水圧を利用して直接便器へ洗浄水を供給する方式です。タンクに水がたまるのを待つ必要がないため、連続使用に適しています。駅、学校、商業施設、事務所ビルなど、多人数が短時間に利用する場所で用いられます。ただし、十分な給水圧力と給水管径が必要になる点もあわせて理解しておきましょう。

(3) 高断熱浴槽は、JIS A 1718:2011 に規定する高断熱試験において、温度降下が4時間で2.5℃以内の保湿性能を有する。

適切です。高断熱浴槽は、浴槽内の湯温が下がりにくい性能をもつ浴槽です。JIS A 1718:2011に規定される高断熱試験では、一定条件のもとで4時間経過したときの温度低下が2.5℃以内であることが基準とされています。省エネルギーや快適性に関係する設備であり、給湯負荷の低減にもつながります。試験では「4時間」「2.5℃以内」という数値が重要です。

(4) 大便器洗浄弁の必要水圧は、70kPaである。

適切です。大便器洗浄弁は、給水管からの水圧を利用して便器を洗浄するため、一定以上の水圧が必要です。一般に必要水圧は70kPaとされています。水圧が不足すると、洗浄水量や洗浄力が不十分となり、汚物の搬送不良や衛生上の問題につながります。洗浄弁式は連続使用に強い一方で、タンク式よりも給水圧力の条件が重要になる点を覚えておくと理解しやすいです。

(5) 洗面器に組み合わされる水栓は、事務所やホテル等の不特定な人が使う建物では、非接触で開閉可能な自動水栓が用いられる。

適切です。不特定多数の人が利用する事務所、ホテル、商業施設などでは、手を触れずに水を出し止めできる自動水栓が多く用いられます。自動水栓は、手指による接触を減らせるため衛生的であり、閉め忘れを防ぐことで節水にもつながります。衛生器具設備では、単に器具の構造だけでなく、利用者の衛生性、節水性、管理のしやすさも重要な視点になります。

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この問題で覚えるポイント

衛生器具設備では、便器の洗浄方式、洗浄水量、必要水圧、浴槽の断熱性能、水栓の衛生性がよく問われます。大便器の洗浄弁式は給水管から直接給水して洗浄する方式で、タンクに貯水する必要がないため連続使用に適しています。一方で、給水圧力が不足すると十分な洗浄性能を発揮できないため、必要水圧として70kPaを覚えておくことが重要です。高断熱浴槽は、4時間で温度降下が2.5℃以内という基準が正誤判断に直結します。洗面器の水栓では、不特定多数が利用する建物では非接触で操作できる自動水栓が衛生面と節水面から有効です。衛生器具の問題では、名称だけで判断せず、方式、性能、数値基準、使用場所をセットで整理すると得点につながります。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、JISの区分名と数値の組合せをずらしている点です。衛生器具設備では、文章全体がもっともらしく見えても、洗浄水量、温度降下、必要水圧などの数値が少しだけ違うことがあります。特にローマ数字による区分は見慣れていないと、数字の印象だけで正しいと判断しがちです。また、洗浄弁式については「直接給水する」という特徴を危険に感じて誤りと判断してしまうことがありますが、実際には連続使用に適した代表的な方式です。日常感覚ではなく、試験で問われる基準値と設備方式の特徴に基づいて判断することが大切です。

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