【ビル管過去問】令和7年度 問題178|粘着トラップ調査を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和7年度(2025年)|ねずみ、昆虫等の防除第178問

問題

ローラ式の粘着クリーナを用いた調査結果に関する次の文章から、イエダニの密度及びその評価について正しいものはどれか。 太郎さんは、A事業所とB事業所の畳面上に生息するダニの密度を調査するために、ローラ式の粘着クリーナを用いた。粘着クリーナの幅は10cmとする。 A事業所では、粘着クリーナを転がした距離が5cmであり、粘着紙には、5匹のイエダニが付着していた。B事業所では、同クリーナを転がした距離が10cmであり、粘着紙には、20匹のイエダニが付着していた。

(1) A事業所のイエダニの密度は、500匹/m2である。

(2) A事業所のイエダニの密度は、2,500匹/m2である。

(3) B事業所のイエダニの密度は、1,000匹/m2である。

(4) B事業所のイエダニの密度は、2,000匹/m2である。

(5) イエダニの密度は、A事業所の方が高い。

ビル管過去問|粘着トラップ調査を解説

この問題は、ローラ式の粘着クリーナで採取したダニの数から、畳面上のイエダニ密度を1m2当たりの匹数として計算する問題です。密度は、捕獲数を調査面積で割って求めます。調査面積は、粘着クリーナの幅と転がした距離を掛けて求めるため、cm2からm2への単位換算が重要です。A事業所は1,000匹/m2、B事業所は2,000匹/m2となるため、正しい選択肢は(4)です。

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(1) A事業所のイエダニの密度は、500匹/m2である。

不適切です。A事業所では、粘着クリーナの幅が10cm、転がした距離が5cmなので、調査面積は10cm×5cm=50cm2です。50cm2は0.005m2です。5匹のイエダニが付着していたため、5匹÷0.005m2=1,000匹/m2となります。したがって、500匹/m2ではありません。

(2) A事業所のイエダニの密度は、2,500匹/m2である。

不適切です。A事業所の調査面積は50cm2、つまり0.005m2です。5匹を0.005m2で割ると、1,000匹/m2です。2,500匹/m2という数値は、調査面積や単位換算を誤った場合に出やすい値であり、正しい計算結果ではありません。

(3) B事業所のイエダニの密度は、1,000匹/m2である。

不適切です。B事業所では、粘着クリーナの幅が10cm、転がした距離が10cmなので、調査面積は10cm×10cm=100cm2です。100cm2は0.01m2です。20匹のイエダニが付着していたため、20匹÷0.01m2=2,000匹/m2となります。したがって、1,000匹/m2ではありません。

(4) B事業所のイエダニの密度は、2,000匹/m2である。

適切です。B事業所の調査面積は100cm2であり、m2に直すと0.01m2です。そこに20匹のイエダニが付着していたため、20匹÷0.01m2=2,000匹/m2となります。したがって、B事業所のイエダニ密度は2,000匹/m2であり、この選択肢が正解です。

(5) イエダニの密度は、A事業所の方が高い。

不適切です。A事業所のイエダニ密度は1,000匹/m2、B事業所のイエダニ密度は2,000匹/m2です。したがって、密度が高いのはA事業所ではなくB事業所です。単純な捕獲数だけで比較するのではなく、調査面積当たりの密度に直して比較することが大切です。

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この問題で覚えるポイント

ローラ式の粘着クリーナを用いたダニ調査では、捕獲されたダニの数を調査面積で割って、1m2当たりの密度として評価します。調査面積は、粘着クリーナの幅と転がした距離を掛けて求めます。幅10cmで5cm転がした場合は50cm2、幅10cmで10cm転がした場合は100cm2です。1m2は10,000cm2なので、50cm2は0.005m2、100cm2は0.01m2になります。密度を求めるときは、捕獲数÷調査面積m2で計算します。試験では、捕獲数の多い少ないだけで判断せず、必ず面積当たりの数に換算することが重要です。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、cm2とm2の単位換算をあいまいにしたまま計算してしまう点です。特に、10cm×10cmを見て、感覚的に1m2に近い面積だと誤解すると、密度を大きく誤ります。実際には10cm×10cmは100cm2であり、1m2の100分の1にすぎません。また、A事業所は5匹、B事業所は20匹と捕獲数に差がありますが、正しく比較するには調査面積をそろえて1m2当たりに換算する必要があります。このように、捕獲数そのものではなく、調査面積当たりの密度で判断する問題は今後も出題されやすいので注意してください。

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