【ビル管過去問】令和7年度 問題169|ゴキブリの生態を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和7年度(2025年)|ねずみ、昆虫等の防除第169問

問題

ゴキブリの生態に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

(1) ゴキブリの食性は、発育段階によって変化する。

(2) ゴキブリが集合するのは、気門から分泌される集合フェロモンの作用のためである。

(3) 日本に生息するゴキブリの種類の多くは、屋内で生活している。

(4) ゴキブリは食べ物に対する好みがあり、特定のものだけを食べる。

(5) ゴキブリには一定条件の潜み場所があり、日中はほとんどその場所に潜伏している。

ビル管過去問|ゴキブリの生態を解説

ゴキブリの生態では、食性、集合性、生活場所、潜伏場所などが問われます。正しい選択肢は(5)です。ゴキブリは夜行性で、日中は暗く、狭く、暖かく、湿気があり、餌や水に近い場所に潜む性質があります。防除では、この潜み場所を把握して調査や薬剤処理を行うことが重要です。

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(1) ゴキブリの食性は、発育段階によって変化する。

不適切です。ゴキブリは幼虫も成虫も基本的に雑食性で、発育段階によって食性が大きく変化するわけではありません。食品くず、油汚れ、でんぷん質、動植物性の有機物など、幅広いものを餌にします。試験では、ゴキブリは特定の餌だけを食べる昆虫ではなく、幼虫から成虫まで雑食性であると押さえることが大切です。

(2) ゴキブリが集合するのは、気門から分泌される集合フェロモンの作用のためである。

不適切です。ゴキブリが集合する性質には集合フェロモンが関係しますが、気門から分泌されるという部分が誤りです。集合フェロモンは主に糞などに含まれ、仲間を誘引して同じ場所に集まる要因になります。気門は呼吸に関係する器官であり、フェロモンの主な分泌場所として覚えるのは適切ではありません。

(3) 日本に生息するゴキブリの種類の多くは、屋内で生活している。

不適切です。日本に生息するゴキブリの種類の多くは、森林や屋外など自然環境で生活しています。建築物内で衛生害虫として問題になりやすいのは、チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリなど限られた種類です。ゴキブリ全体の多くが屋内性であると考えると誤りになります。

(4) ゴキブリは食べ物に対する好みがあり、特定のものだけを食べる。

不適切です。ゴキブリには餌の好みはありますが、特定のものだけを食べるわけではありません。実際には雑食性で、食品、残飯、油脂、紙、のり、動植物性の有機物など、さまざまなものを食べます。防除では、餌となるものを広く除去し、清掃や整理整頓によって発生しにくい環境を作ることが重要です。

(5) ゴキブリには一定条件の潜み場所があり、日中はほとんどその場所に潜伏している。

適切です。ゴキブリは夜行性であり、日中は暗く、狭く、暖かく、湿度が高く、餌や水に近い場所に潜伏しています。厨房機器の裏、流し台の下、配管周辺、壁の隙間、電気機器の内部などが典型的な潜み場所です。防除では、目に見える個体だけでなく、こうした潜み場所を重点的に調査し、清掃、隙間の閉鎖、薬剤処理を組み合わせることが効果的です。

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この問題で覚えるポイント

ゴキブリは基本的に夜行性で、日中は暗く、狭く、暖かく、湿気があり、餌や水に近い場所に潜伏します。建築物内では厨房、食品保管場所、配管周辺、機器の裏側、壁や床の隙間などが重要な調査対象になります。食性は雑食性であり、特定の餌だけに依存するわけではありません。幼虫も成虫も幅広い有機物を利用するため、食品くずや油汚れだけでなく、清掃不良による微細な汚れも発生要因になります。集合性には集合フェロモンが関係しますが、気門ではなく、糞などに含まれる物質が関係する点を押さえてください。また、日本にいるゴキブリの多くが屋内性というわけではなく、衛生害虫として建築物内で問題になる種類は一部です。防除では、餌、水、潜み場所を減らす環境的対策と、発生場所を狙った薬剤処理を組み合わせることが基本です。

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ひっかけポイント

この問題では、文章の一部だけを見ると正しそうに感じる表現に注意が必要です。たとえば、ゴキブリが集合フェロモンによって集まること自体は正しい方向の知識ですが、分泌場所を気門としている点が誤りです。また、ゴキブリに餌の好みがあるという部分は自然に感じられますが、そこから特定のものだけを食べると断定すると誤りになります。さらに、建築物でよく見かけるため、日本のゴキブリの多くが屋内で生活していると考えがちですが、実際には屋外性の種類も多く存在します。試験では、日常感覚で「よく見るから多い」「好みがあるから限定的に食べる」と判断せず、雑食性、夜行性、潜伏性、屋内で問題になる種類は一部という基本知識に戻って判断することが大切です。

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