【ビル管過去問】令和7年度 問題102|防犯・防災管理を解説

問題

防犯・防災の管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1) 防犯用ネットワークカメラは、撮影した高解像度の映像を伝送でき、高画質なシステムを構築できる。

(2) アクティブセンサとは、人などの発熱体を赤外線で検知し、その発熱体が移動する場合に動作する防犯センサである。

(3) 夜間無人となる建物の機械警備業務では、異常発生時には25分以内に警備員が駆け付けなくてはならない。

(4) 大規模事業所においては、従来の防火管理者、自衛消防組織に加えて、大地震などに備えた防災管理者を置くことが必要である。

(5) 入退室管理システムには、緊急避難時において、電気錠の一斉開錠機能をもたせることが必要である。

ビル管過去問|防犯・防災管理を解説

この問題は、防犯設備と防災管理に関する基本知識を問う問題です。防犯センサの種類、機械警備の考え方、防災管理者の位置づけ、避難時の電気錠の扱いなどを正しく整理できているかがポイントです。正しい選択肢ではなく、最も不適当なものを選ぶ問題であり、誤っているのは(2)です。発熱体を赤外線で検知して人の移動を捉えるのはアクティブセンサではなく、パッシブセンサの説明です。

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(1) 防犯用ネットワークカメラは、撮影した高解像度の映像を伝送でき、高画質なシステムを構築できる。

適切です。ネットワークカメラは、映像をデジタルデータとして扱うため、高解像度の映像を伝送しやすく、記録や遠隔監視とも組み合わせやすい特徴があります。そのため、防犯用途では鮮明な映像を残しやすく、高画質な監視システムを構築できるという説明は妥当です。特に近年は、人物確認や状況把握の精度を高めるため、画質の高さが重要な要素になっています。

(2) アクティブセンサとは、人などの発熱体を赤外線で検知し、その発熱体が移動する場合に動作する防犯センサである。

不適切です。その理由は、記述されている内容がアクティブセンサではなく、パッシブセンサの説明だからです。人や動物などの発熱体が放射する赤外線を受けて検知する方式は、一般にパッシブセンサと呼ばれます。一方、アクティブセンサは、センサ側から赤外線などを発し、その反射や遮断によって対象物を検知する方式です。つまり、「発熱体を赤外線で検知する」という表現は、アクティブではなくパッシブの特徴を述べています。用語の取り違えを見抜けるかがこの選択肢のポイントです。

(3) 夜間無人となる建物の機械警備業務では、異常発生時には25分以内に警備員が駆け付けなくてはならない。

適切です。機械警備では、異常信号を受信した際に、一定時間内に現場へ警備員を到着させられるような体制整備が求められています。実務上よく知られているのが「25分以内」という基準で、機械警備の即応体制を考えるうえで重要な数値です。試験対策としては、「夜間無人の建物の機械警備では、異常時に速やかな現場対応が必要であり、25分という数字を押さえる」と覚えておくとよいです。

(4) 大規模事業所においては、従来の防火管理者、自衛消防組織に加えて、大地震などに備えた防災管理者を置くことが必要である。

適切です。大規模事業所では、火災だけでなく、地震その他の災害への備えも重要になります。そのため、一定の建物では防火管理に加え、防災管理の体制整備が求められ、防災管理者を置く必要があります。これは、火災対応だけでは十分ではなく、地震時の避難、情報収集、初動対応まで含めた広い災害対応を担うためです。大規模事業所ほど、人的被害や混乱が大きくなりやすいため、平常時から責任者を明確にしておくことが重要です。

(5) 入退室管理システムには、緊急避難時において、電気錠の一斉開錠機能をもたせることが必要である。

適切です。入退室管理システムは、防犯上は施錠管理が重要ですが、火災や地震などの緊急時には避難の妨げになってはいけません。そのため、非常時には電気錠を自動または一括で解錠し、避難路を確保できる仕組みが必要です。これがないと、避難時に扉が開かず、人命に関わる重大な事故につながるおそれがあります。防犯設備は、平常時の安全だけでなく、非常時の避難安全と両立していなければならないという点が大切です。

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この問題で覚えるポイント

防犯センサは、センサ自体が信号を出して検知するものがアクティブ、人体などの発する赤外線を受けて検知するものがパッシブです。機械警備では、異常信号受信後に速やかに現場対応できる体制が重要で、25分という数値が頻出です。大規模事業所では、防火管理だけでなく地震等を想定した防災管理も必要になります。入退室管理システムは防犯性だけでなく、非常時に避難を妨げない一斉開錠機能が重要です。

ひっかけポイント

アクティブとパッシブの用語を逆に覚えていると誤答しやすいです。防犯設備の問題は、普段のイメージで判断すると間違えやすく、用語の定義を正確に押さえる必要があります。機械警備の25分は数字問題として狙われやすく、20分や30分と混同しやすいので注意が必要です。防火管理者と防災管理者は似た名称ですが、対象となる災害範囲が異なります。電気錠は防犯上は有効でも、非常時に解錠できなければ不適切であるという、平常時と非常時を分けて考える視点が重要です。

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