問題
建築物衛生法に基づく特定建築物の用途として、該当しないものは次のうちどれか。
(1) パチンコ店
(2) 水族館
(3) 結婚式場
(4) 幼稚園
(5) 寺院
ビル管過去問|特定建築物を解説
本問は、建築物衛生法における「特定建築物」が対象とする用途(特定用途)に当たるかどうかを問う問題です。特定建築物は、一定の用途に供される建築物で、多数の人が利用し、衛生管理(空気環境、給水、排水、清掃など)が特に重要となるものを対象にしています。特定用途には、興行場、百貨店、集会場、図書館、博物館・美術館、遊技場、店舗、事務所、学校(一定の扱い)、旅館などが含まれます。結論として、該当しないのは寺院です。
(1) パチンコ店
適切です。パチンコ店は、不特定多数の者が利用する娯楽施設であり、建築物衛生法でいう「遊技場」に該当します。遊技場は特定用途として明示されているため、用途としては特定建築物の対象になり得ます。
(2) 水族館
適切です。水族館は、一般に展示・観覧を目的として多数の来館者が利用する施設であり、用途区分としては「博物館」相当として扱われます。建築物衛生法の特定用途には「博物館(および美術館)」が含まれるため、水族館も特定用途に該当します。
なお、ここで重要なのは施設の名称よりも、展示・観覧施設として不特定多数が利用する実態があるかという点です。
(3) 結婚式場
適切です。結婚式場は、挙式や披露宴などのために多数の者が集まって利用する施設であり、用途としては「集会場」に該当します。集会場は特定用途として列挙されているため、用途としては特定建築物の対象になり得ます。
(4) 幼稚園
適切です。幼稚園は、学校教育法第1条に規定する「学校」に含まれます。建築物衛生法では、学校については一般の特定用途(3,000㎡基準)とは別に、学校教育法第1条の学校(小学校、中学校、幼稚園等)を専らその用途に供する建築物について、一定規模以上で特定建築物として扱う枠組みが示されています。
したがって、幼稚園という用途自体は、建築物衛生法の特定建築物の対象となり得る用途です。
(5) 寺院
不適切です。寺院は、建築物衛生法が列挙する特定用途(興行場、百貨店、集会場、図書館、博物館・美術館、遊技場、店舗、事務所、学校、旅館など)には含まれていません。
寺院に不特定多数が出入りする機会があるとしても、法令上の「特定用途」としては整理されていないため、本問の「特定建築物の用途として該当しないもの」に当たります。
該当する用途(特定用途)
法律で列挙されているものです。
① 商業系
百貨店
店舗
大規模小売施設
人が常時出入りするため該当
② 業務系
事務所
長時間勤務+空気環境管理が重要
③ 娯楽・観覧系
興行場(映画館など)
遊技場(パチンコ店など)
博物館・美術館(水族館含む)
滞在型・密集型施設
④ 集会系
集会場(結婚式場など)
一時的に多数が密集
⑤ 宿泊系
旅館
生活空間そのもの
⑥ 教育系(条件付き)
学校教育法第1条の学校(小・中・高・幼稚園など)
※専ら学校用途で一定規模以上
該当しない用途
❌ 住宅系
共同住宅
マンション
一般住宅
居住は対象外
❌ 医療系
診療所
歯科クリニック
病院
医療法の管轄
❌ 宗教施設
寺院
神社
教会
特定用途に含まれない
❌ 工場・倉庫(単独)
工場
単独倉庫
不特定多数利用ではない
