出典:建築物衛生管理技術者試験令和3年度(2021年)|清掃第164問
問題
建築物内の廃棄物保管場所の算定面積として、正しいものは次のうちどれか。
ただし、作業場の必要面積及び粗大ごみ・再利用物の管理面積は考えないものとする。
延べ床面積:10,000m2、廃棄物発生量:0.04kg/(m2・日)、保管容器:10kg/個、保管容器1個は0.25m2を占め、保管日数は2日とする。
なお、保管容器は平積みとする。
(1) 10m2
(2) 20m2
(3) 80m2
(4) 200m2
(5) 500m2
ビル管過去問|建築物内廃棄物保管場所の面積計算を解説
この問題は、建築物内で発生する廃棄物の量から、必要な保管容器数と保管場所の面積を順に求める計算問題です。延べ床面積と単位面積当たりの発生量から1日当たりの廃棄物量を出し、それに保管日数を掛けて総保管量を求めます。さらに、容器1個当たりの保管可能量で割って必要個数を出し、最後に容器1個が占める面積を掛ければ算定面積が求められます。正しい選択肢は(2)20m2です。

(1) 10m2
不適切です。これは必要面積を過小評価しています。まず、1日当たりの廃棄物発生量は、10,000m2×0.04kg/(m2・日)=400kgです。これを2日間保管するので、必要な保管量は400kg×2日=800kgとなります。容器1個で10kg保管できるため、必要な容器数は800kg÷10kg=80個です。さらに、容器1個当たり0.25m2を占めるので、80個×0.25m2=20m2が必要です。10m2では容器40個分にしかならず、必要量の半分しか保管できません。
(2) 20m2
適切です。計算手順を順番に確認すると、まず1日当たりの廃棄物発生量は、延べ床面積10,000m2に発生量0.04kg/(m2・日)を掛けて400kgとなります。保管日数は2日ですから、保管すべき総量は400kg×2=800kgです。次に、保管容器1個当たり10kg入るため、必要な容器数は800kg÷10kg=80個です。容器1個が占める面積は0.25m2なので、80個×0.25m2=20m2となります。したがって、保管場所の算定面積は20m2です。
(3) 80m2
不適切です。80という数値は、計算途中で出てくる必要容器数と混同した可能性があります。この問題では、800kgを10kg/個で割ると80個となりますが、これは面積ではなく容器の個数です。面積を求めるには、ここからさらに容器1個当たりの占有面積0.25m2を掛けなければなりません。80個×0.25m2=20m2です。個数と面積の単位を混同しないことが大切です。
(4) 200m2
不適切です。これは計算過程の数値を過大に扱っている誤りです。たとえば、必要保管量800kgに対して容器1個当たりの面積0.25m2を直接掛けたり、容器容量10kgで割る手順を抜かしたりすると、正しい面積から大きく外れてしまいます。面積算定では、廃棄物量、容器個数、占有面積という順序で整理することが必要です。途中の単位を確認しながら進めれば、このような大きな誤差は防げます。
(5) 500m2
不適切です。500m2は、問題条件から見ても明らかに過大です。延べ床面積10,000m2の建物で、発生量が0.04kg/(m2・日)と比較的標準的な条件であることを考えると、保管場所だけで500m2必要というのは現実的ではありません。計算問題では、最終答案を出した後に常識的な規模感で見直すことも重要です。今回の正しい面積は20m2であり、500m2は25倍も大きいため、明らかな誤りと判断できます。
この問題で覚えるポイント
建築物内廃棄物保管場所の面積算定では、まず延べ床面積に単位面積当たりの廃棄物発生量を掛けて1日当たりの発生量を求めます。次に、それに保管日数を掛けて総保管量を出します。さらに、総保管量を容器1個当たりの保管量で割って必要容器数を求め、その個数に容器1個当たりの占有面積を掛けて必要面積を算出します。式としては、延べ床面積×発生量×保管日数÷容器容量×容器占有面積、という流れで整理すると解きやすいです。試験では、作業場の必要面積や粗大ごみ、再利用物の管理面積を含む場合と含まない場合があるため、ただし書きの条件を必ず確認することが重要です。また、平積みか段積みかによって必要面積の考え方が変わるため、その条件も見落とさないようにしましょう。
ひっかけポイント
この問題で狙われやすいのは、計算途中で出てくる数値をそのまま最終答えにしてしまうことです。特に、必要容器数を求めた段階で終わったつもりになり、個数を面積と取り違えるミスがよくあります。また、1日当たりの発生量を出しただけで保管日数を掛け忘れる誤りも起こりやすいです。さらに、容器の保管能力と容器の占有面積という別の条件を混同し、kgとm2の単位整理ができなくなると誤答につながります。計算問題では、何を求めているのかを最後まで意識し、各段階で単位を確認する習慣を持つことが、ひっかけを避ける最も有効な対策です。