【ビル管過去問】令和3年度 問題153|外装ガラスクリーニングの基礎|スクイジー法・高所作業・傷の確認を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和3年度(2021年)|清掃第153問

問題

外装のガラスクリーニングに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1) 自動窓拭き設備は、洗剤又は水をガラス面に噴射してブラシ洗いし、真空吸引装置で回収する。

(2) ロープ高所作業を行う場合、ライフラインの設置が義務付けられている。

(3) 美観の維持のため、1〜2カ月に1回の頻度で洗浄を行うことが望ましい。

(4) スクイジー法は、微細な研磨剤をガラスに塗布しスクイジーでかき取る方法である。

(5) 事前に傷の有無、傷の大きさや数等を調査し、業務発注者に報告する。

ビル管過去問|外装ガラスクリーニングの基礎|スクイジー法・高所作業・傷の確認を解説

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自動窓拭き設備 スクイジー

この問題は、外装ガラスクリーニングに関する基本的な作業方法、安全管理、作業前確認について問うものです。正しい知識を整理すると、自動窓拭き設備の仕組み、ロープ高所作業時の安全措置、定期洗浄の考え方、ガラス清掃に用いる器具の役割、事前調査の重要性がポイントになります。最も不適当なのは、スクイジー法の内容を誤って説明しているものです。スクイジーは、洗浄後の水や汚れをゴムでかき取るための器具であり、微細な研磨剤を塗布して削る方法ではありません。そのため、誤りは(4)です。一方で、他の選択肢は、設備洗浄の概要、高所作業における安全確保、美観維持のための定期洗浄、作業前の傷確認として妥当です。

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(1) 自動窓拭き設備は、洗剤又は水をガラス面に噴射してブラシ洗いし、真空吸引装置で回収する。

適切です。自動窓拭き設備は、高所や広範囲のガラス面を効率的に洗浄するための設備で、一般に洗剤や水を噴射し、ブラシなどで汚れを除去した後、汚水を回収する仕組みを備えています。人力による清掃よりも均一な仕上がりが期待でき、作業の省力化や安全性の向上にもつながります。真空吸引装置で洗浄水を回収する方式は、周囲への飛散防止や作業後の汚れ残り防止にも有効です。

(2) ロープ高所作業を行う場合、ライフラインの設置が義務付けられている。

適切です。ロープ高所作業は墜落時の危険が非常に大きいため、作業者の身体を保護するための安全対策が厳格に求められます。ライフラインは、作業用ロープとは別に設ける命綱としての役割を持ち、万一作業用ロープに異常が生じた場合でも墜落を防ぐ重要な設備です。高所でのガラス清掃では、作業効率だけでなく安全確保が最優先であり、このような保護措置は基本事項として押さえておく必要があります。

(3) 美観の維持のため、1〜2カ月に1回の頻度で洗浄を行うことが望ましい。

適切です。建物外装のガラスは、排気ガス、粉じん、雨だれ、水あかなどで汚れやすく、放置すると美観を損なうだけでなく、汚れが固着して清掃しにくくなることがあります。そのため、建物の用途や立地条件にもよりますが、美観維持の観点からは1〜2カ月に1回程度の定期洗浄が望ましいとされています。特に人通りの多い都市部や商業施設では、清潔感や建物の印象を保つためにも、比較的短い周期での洗浄が重要です。

(4) スクイジー法は、微細な研磨剤をガラスに塗布しスクイジーでかき取る方法である。

不適切です。スクイジー法とは、ガラス面に付着した汚れを洗浄液とウォッシャーなどで浮かせた後、スクイジーと呼ばれるゴム製の水切り器具で洗浄液と汚れを除去する方法です。スクイジー自体は水や汚れを拭い取るための道具であり、研磨剤を塗布して削り取る作業を意味するものではありません。研磨剤を用いると、ガラス表面を傷つけたり曇らせたりするおそれがあり、通常のガラス清掃の基本手法とは異なります。この選択肢は、器具の役割と洗浄方法を混同している点が誤りです。

(5) 事前に傷の有無、傷の大きさや数等を調査し、業務発注者に報告する。

適切です。外装ガラスの清掃では、作業前にガラス面の状態を確認することが重要です。すでに存在する傷や欠け、ひびなどを確認せずに作業を始めると、作業後に清掃によって傷が付いたと誤解され、トラブルの原因になります。そのため、事前に傷の有無や程度を調査し、必要に応じて発注者へ報告しておくことは、作業管理上も契約上も大切です。これは単なる確認作業ではなく、品質管理と責任範囲の明確化につながる実務上の重要事項です。

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この問題で覚えるポイント

外装ガラスクリーニングでは、洗浄方法と安全管理、作業前確認を整理して覚えることが大切です。スクイジーは洗浄後の水分や汚れを除去するための水切り用器具であり、研磨剤を使って削る器具ではありません。この点は頻出の基本知識です。自動窓拭き設備は、洗浄液や水の噴射、ブラシ洗浄、汚水回収までを機械的に行う設備であり、高層建築物などで用いられます。ロープ高所作業では、作業用ロープだけでなく、墜落防止のためのライフラインなど安全設備の確保が必要です。外装ガラスの洗浄頻度は、建物用途や立地条件によって変わりますが、美観維持のためには定期的な清掃が重要です。さらに、作業前にはガラスの傷、欠け、ひび、汚れの固着状況などを確認し、既存不良を発注者へ報告しておくことが、後の責任関係の明確化に直結します。試験では、器具の用途、作業方法、安全対策、事前調査の役割をセットで整理しておくと対応しやすくなります。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、もっともらしい専門用語を使って誤った作業方法を述べている点にあります。スクイジーという名称を知っていても、その役割を正確に理解していないと、何となく専門的に見える文章を正しいと感じてしまいます。特に、研磨剤という言葉が入ることで、頑固な汚れを落とす特殊清掃のように思えてしまうのが罠です。しかし、外装ガラス清掃の基本は、汚れを浮かせて除去し、最後にスクイジーで水切りすることです。試験ではこのように、実在する器具名に誤った機能を結びつけて判断を迷わせる出題がよくあります。用語を見た目で判断せず、器具が何のために使われるのかを具体的に理解しておくことが、再現性のある対策になります。

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