【ビル管過去問】令和3年度 問題149|床材の耐性比較|セラミックタイル・木質床材・リノリウムを解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和3年度(2021年)|清掃第149問

問題

床材の耐性に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

(1) 木質系床材は、耐水性に優れる。

(2) テラゾは、耐酸性に優れる。

(3) リノリウムは、耐アルカリ性に優れる。

(4) セラミックタイルは、耐摩耗性に優れる。

(5) コンクリートは、耐酸性に優れる。

ビル管過去問|床材の耐性比較|セラミックタイル・木質床材・リノリウムを解説

この問題は、代表的な床材ごとの性質の違いを理解しているかを問う問題です。床材は見た目や用途だけでなく、水、酸、アルカリ、摩耗に対する強さがそれぞれ異なります。正しい選択肢はセラミックタイルは、耐摩耗性に優れる。です。床材の材質ごとの特徴を整理して覚えることが、正誤判断の近道になります。

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(1) 木質系床材は、耐水性に優れる。

不適切です。木質系床材は、木材や木質材料を用いているため、水分の影響を受けやすい床材です。水を吸うと膨張、変形、反り、変色などが起こりやすく、長期間湿気にさらされると劣化が進みます。そのため、木質系床材は見た目や歩行感には優れますが、耐水性に優れるとはいえません。水回りでは特に注意が必要であり、日常清掃でも過度な水拭きは避けることが大切です。

(2) テラゾは、耐酸性に優れる。

不適切です。テラゾは、セメントや大理石粒などを用いた床材で、見た目が美しく、耐久性にも優れていますが、酸には強くありません。特にセメント系材料や石灰質を含む材料は、酸と反応して表面が侵される性質があります。酸性洗剤や酸性の汚れが付着すると、表面のつやが失われたり、劣化したりするおそれがあります。そのため、テラゾは耐酸性に優れるという理解は誤りです。

(3) リノリウムは、耐アルカリ性に優れる。

不適切です。リノリウムは、亜麻仁油、木粉、コルク粉などの天然材料を主成分とする床材です。弾力性や環境面での特徴がありますが、アルカリには弱い性質があります。強いアルカリ性洗剤を使用すると、変質や変色、表面劣化の原因になることがあります。清掃管理では、材質に合った洗剤を選ぶことが基本であり、リノリウムに対して耐アルカリ性に優れると考えるのは誤りです。

(4) セラミックタイルは、耐摩耗性に優れる。

適切です。セラミックタイルは、焼き物でできた硬い材料であり、表面が非常に硬く、すり減りにくいという特徴があります。そのため、人の往来が多い場所や、長期間にわたって床面の耐久性が求められる場所にも用いられます。また、水にも比較的強く、清掃もしやすい床材です。床材の性質としては、耐摩耗性の高さが代表的な特徴であり、この記述が最も適当です。

(5) コンクリートは、耐酸性に優れる。

不適切です。コンクリートは、圧縮に強く、建築材料として広く使われますが、酸には弱い材料です。コンクリート中のアルカリ性成分は酸と反応しやすく、酸性物質にさらされると表面が侵食され、劣化が進みます。工場や特殊な環境では、酸による腐食対策が必要になることもあります。そのため、コンクリートは耐酸性に優れるという記述は誤りです。

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この問題で覚えるポイント

床材の性質は、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐摩耗性のように、何に対して強いかで整理すると覚えやすくなります。木質系床材は水に弱く、湿気や水分で膨張や変形を起こしやすいことが重要です。テラゾやコンクリートのようなセメント系、石灰質を含む材料は酸に弱く、酸性洗剤や酸性物質によって侵されやすい点を押さえる必要があります。リノリウムは天然材料を主成分とするため、強いアルカリに弱く、洗剤選定を誤ると劣化につながります。これに対して、セラミックタイルは硬くてすり減りにくく、耐摩耗性に優れる代表的な床材です。試験では、床材の名称だけでなく、どの薬品や条件に弱いのか、どの性能に優れるのかという対応関係を問われやすいため、材質ごとの弱点と長所を対比して覚えることが大切です。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、日常感覚で丈夫そうに見える材料を、何に対しても強いと誤解させるところにあります。たとえば、コンクリートやテラゾは硬くて頑丈な印象がありますが、硬いことと酸に強いことは別です。また、木質系床材は室内でよく使われるため扱いやすい印象がありますが、水に強いわけではありません。さらに、リノリウムは自然素材でできているため、なんとなく薬品にも強そうだと感じてしまう人がいますが、実際にはアルカリに弱い性質があります。問題作成者は、このような見た目の印象や日常感覚と、材料学的な性質とのズレを利用して誤答に誘導しています。今後も、硬い材料だから酸にも強い、室内用だから水にも強い、といった連想で判断せず、それぞれの材質が何に強く何に弱いかを個別に整理して覚えることが重要です。

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