【ビル管過去問】令和3年度 問題86|音の距離減衰計算|点音源・線音源のdB変化を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和3年度(2021年)|空気環境の調整第86問

問題

音に関する次の文章の(   )内に入る数値の組合せとして、最も適当なものはどれか。 点音源の場合、音源からの距離が2倍になると約( ア )dB、距離が10倍になると約( イ )dB音圧レベルが減衰する。 線音源の場合、音源からの距離が2倍になると約( ウ )dB、距離が10倍になると約( エ )dB音圧レベルが減衰する。

(1) ア:3  イ:15  ウ:6  エ:30

(2) ア:3  イ:10  ウ:6  エ:20

(3) ア:6  イ:20  ウ:3  エ:10

(4) ア:6  イ:20  ウ:3  エ:15

(5) ア:6  イ:30  ウ:3  エ:15

ビル管過去問|音の距離減衰計算|点音源・線音源のdB変化を解説

この問題は、音源から離れるほど音圧レベルがどの程度下がるかという、音の距離減衰の基本を問う問題です。点音源では距離が2倍で約6dB減衰し、10倍で約20dB減衰します。一方、線音源では距離が2倍で約3dB減衰し、10倍で約10dB減衰します。したがって正しい選択肢は(3)です。点音源と線音源で減衰の仕方が異なることを整理して覚えることが、正答への近道です。

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(1) ア:3  イ:15  ウ:6  エ:30

不適切です。点音源と線音源の減衰量が逆転しているうえに、10倍距離での減衰量も誤っています。点音源は球面状に音が広がるため、距離が2倍になるごとに音のエネルギーが広い面積に分散し、音圧レベルは約6dB下がります。また距離が10倍になると約20dB下がります。これに対して線音源は円筒状に広がると考えるため、距離が2倍で約3dB、10倍で約10dBの減衰です。この選択肢は、両者の特徴を取り違えているため誤りです。

(2) ア:3  イ:10  ウ:6  エ:20

不適切です。これも点音源と線音源の減衰量を逆に覚えてしまった形です。点音源は一点から全方向へ音が広がるため、距離の増加に対して減衰が大きくなります。したがって、距離が2倍で約6dB、10倍で約20dBという値になります。線音源は道路交通騒音のように細長く連続した音源をイメージすると理解しやすく、距離による減衰は点音源より緩やかで、距離が2倍で約3dB、10倍で約10dBです。この選択肢は数値の組合せが全体として逆です。

(3) ア:6  イ:20  ウ:3  エ:10

適切です。点音源は音が球面状に拡散するため、距離が2倍になると音圧レベルは約6dB減衰し、距離が10倍になると約20dB減衰します。これは音圧レベルが距離の対数に関係して変化するためです。線音源は円筒状に音が広がると考えられ、点音源より減衰が小さく、距離が2倍で約3dB、10倍で約10dB減衰します。試験では、この代表的な数値の組合せをそのまま問うことが多いため、確実に覚えておきたい内容です。

(4) ア:6  イ:20  ウ:3  エ:15

不適切です。点音源の数値であるアとイは正しいですが、線音源の距離10倍での減衰量が誤っています。線音源では距離が2倍で約3dB、10倍で約10dB減衰するのが基本です。15dBという数値は中途半端で、代表値としては用いません。この問題では、2倍と10倍での代表的な減衰量を正確に覚えているかが問われています。部分的に合っていても、ひとつでも数値が違えば誤りになるので注意が必要です。

(5) ア:6  イ:30  ウ:3  エ:15

不適切です。点音源の距離2倍で約6dB、線音源の距離2倍で約3dBという部分は合っていますが、距離10倍での減衰量がどちらも誤っています。点音源で30dB減衰すると覚えてしまうと、実際よりも大きく減衰することになってしまいます。正しくは点音源で約20dB、線音源で約10dBです。この選択肢は、2倍の数値だけを覚えていて10倍の数値を曖昧にしている受験者が引っかかりやすい内容です。

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この問題で覚えるポイント

音の距離減衰では、まず音源の種類によって減衰の仕方が異なることを押さえることが大切です。点音源は一点から音が広がる音源で、自由空間では球面状に拡散するため、距離が2倍で約6dB、10倍で約20dB減衰します。線音源は道路や線路のように細長く連続した音源で、円筒状に広がると考え、距離が2倍で約3dB、10倍で約10dB減衰します。試験では、この2倍と10倍の代表値がそのまま問われやすいです。点音源のほうが減衰が大きく、線音源のほうが減衰が小さいという関係も重要です。さらに、dBは単純な足し算や引き算ではなく対数的な量であるため、距離が10倍になったからといって2倍時の減衰量を単純に5倍するような考え方はできません。距離減衰の問題では、音源の形状と代表的な減衰値をセットで覚えることが正誤判断に直結します。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、点音源と線音源の数値を入れ替えてしまうことと、2倍のときの数値だけを覚えて10倍の数値を曖昧にしてしまうことです。点音源は6dB、線音源は3dBという2倍時の数値は比較的覚えやすい一方で、10倍時になると20dBと10dBを混同しやすくなります。また、一部だけ正しい選択肢を混ぜることで、受験者に「だいたい合っているから正しいだろう」と思わせるのも典型的な作問パターンです。さらに、日常感覚では距離が遠くなるとかなり小さく聞こえるため、点音源で30dBのような大きすぎる減衰量を選んでしまうことがあります。試験では感覚ではなく、点音源は2倍で6dB、10倍で20dB、線音源は2倍で3dB、10倍で10dBと、定番の数値を機械的に再現できるようにしておくことが重要です。

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