【第二種衛生管理者過去問】2021年4月公表問題|問23|睡眠の仕組みと睡眠ホルモン|レム睡眠・ノンレム睡眠の基礎知識|労働生理を解説

出典:第二種衛生管理者2021年(令和3年度)4月公表問題|労働生理第23問

問題

睡眠などに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 睡眠は、睡眠中の目の動きなどによって、レム睡眠とノンレム睡眠に分類される。

(2) 甲状腺ホルモンは、夜間に分泌が上昇するホルモンで、睡眠と覚醒のリズムの調節に関与している。

(3) 睡眠と食事は深く関係しているため、就寝直前の過食は、肥満のほか不眠を招くことになる。

(4) 夜間に働いた後の昼間に睡眠する場合は、一般に、就寝から入眠までの時間が長くなり、睡眠時間が短縮し、睡眠の質も低下する。

(5) 睡眠中には、体温の低下、心拍数の減少などがみられる。

第二種衛生管理者|睡眠の仕組みと睡眠ホルモン|レム睡眠・ノンレム睡眠の基礎知識を解説

睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠の違い、睡眠を調節するホルモン、生活習慣との関係を整理して判断することが重要です。答えは(2)です。睡眠と覚醒のリズムに深く関係する代表的なホルモンは、甲状腺ホルモンではなくメラトニンです。甲状腺ホルモンは全身の代謝を調節するホルモンであり、夜間に分泌が上昇して睡眠リズムを調節するホルモンとして説明するのは誤りです。

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(1) 睡眠は、睡眠中の目の動きなどによって、レム睡眠とノンレム睡眠に分類される。

適切です。睡眠は、急速な眼球運動がみられるレム睡眠と、急速な眼球運動がみられないノンレム睡眠に大きく分類されます。レム睡眠では脳の活動が比較的活発で、夢を見やすい状態です。ノンレム睡眠では脳や身体を休ませる働きが強く、深い睡眠の段階も含まれます。睡眠の分類では、目の動き、脳波、筋緊張などが判断材料になります。

(2) 甲状腺ホルモンは、夜間に分泌が上昇するホルモンで、睡眠と覚醒のリズムの調節に関与している。

不適切です。睡眠と覚醒のリズムに関与する代表的なホルモンはメラトニンです。メラトニンは、夜間に分泌が増え、体内時計に働きかけて眠気を促します。甲状腺ホルモンは、基礎代謝や体温、心拍、エネルギー消費などを調節するホルモンです。甲状腺ホルモンの異常は睡眠に影響することがありますが、夜間に分泌が上昇して睡眠と覚醒のリズムを調節するホルモンとして説明するのは正しくありません。

(3) 睡眠と食事は深く関係しているため、就寝直前の過食は、肥満のほか不眠を招くことになる。

適切です。就寝直前に多量の食事をとると、睡眠中も胃腸の消化活動が続き、身体が休まりにくくなります。また、胃もたれや胸やけなどが起こると、寝つきが悪くなったり、途中で目が覚めたりしやすくなります。さらに、夜遅い過食はエネルギーの過剰摂取につながり、肥満の原因にもなります。睡眠の質を保つためには、就寝直前の過食を避けることが大切です。

(4) 夜間に働いた後の昼間に睡眠する場合は、一般に、就寝から入眠までの時間が長くなり、睡眠時間が短縮し、睡眠の質も低下する。

適切です。人の体内時計は、通常、昼間に活動し、夜間に眠るように調整されています。夜勤後に昼間眠ろうとすると、外の明るさ、生活音、体温やホルモン分泌のリズムなどの影響を受け、夜間の睡眠に比べて眠りに入りにくくなります。また、睡眠時間が短くなりやすく、深い睡眠も得にくくなるため、睡眠の質が低下しやすいです。交替制勤務や夜勤では、睡眠環境の調整が重要になります。

(5) 睡眠中には、体温の低下、心拍数の減少などがみられる。

適切です。睡眠中は、覚醒時に比べて身体の活動が低下し、体温や心拍数、血圧などが下がる傾向があります。これは、身体を休息状態に導くための自然な生理反応です。特にノンレム睡眠では副交感神経の働きが優位になり、心身を回復させる方向に働きます。睡眠は単に意識がなくなる時間ではなく、身体機能を整える重要な時間です。

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この問題で覚えるポイント

睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠に分類されます。レム睡眠は急速な眼球運動を伴い、夢を見やすく、脳の活動が比較的活発な睡眠です。ノンレム睡眠は急速な眼球運動を伴わない睡眠で、脳や身体を休ませる働きが強い睡眠です。睡眠と覚醒のリズムに関係する代表的なホルモンはメラトニンであり、夜間に分泌が増えて眠気を促します。甲状腺ホルモンは代謝を調節するホルモンで、睡眠リズムを直接調節するホルモンとして覚えるものではありません。就寝直前の過食は、消化活動を高めて不眠につながり、肥満の原因にもなります。昼間の睡眠は、夜間の睡眠に比べて入眠しにくく、睡眠時間が短くなり、睡眠の質も低下しやすいです。睡眠中は副交感神経の働きが優位になり、体温の低下、心拍数の減少、血圧の低下などがみられます。

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ひっかけポイント

この問題の最大のひっかけは、ホルモン名のすり替えです。睡眠に関係するホルモンと聞くと、何らかの内分泌ホルモンであれば正しそうに見えますが、睡眠と覚醒のリズムを調節する代表はメラトニンです。甲状腺ホルモンは体温や代謝に関係するため、睡眠中の体温変化などと結びつけて誤って判断しやすいです。また、甲状腺機能の異常が不眠や眠気に影響することはありますが、それは睡眠リズムを調節するホルモンであるという意味ではありません。一部だけ医学的に関係がありそうな文章ほど、試験では注意が必要です。睡眠分野では、レム睡眠とノンレム睡眠、メラトニン、昼夜逆転による睡眠の質低下、就寝前の過食による不眠をセットで整理しておくと、同じテーマの問題にも対応しやすくなります。

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