【第二種衛生管理者過去問】2021年4月公表問題|問22|肝臓の働きと機能一覧|胆汁生成・尿素合成・代謝の基礎知識|労働生理を解説

出典:第二種衛生管理者2021年(令和3年度)4月公表問題|労働生理第22問

問題

肝臓の機能として、誤っているものは次のうちどれか。

(1) コレステロールの合成

(2) 尿素の合成

(3) ビリルビンの分解

(4) 胆汁の生成

(5) グリコーゲンの合成及び分解

第二種衛生管理者|第二種衛生管理者過去問|肝臓の働きと機能一覧|胆汁生成・尿素合成・代謝の基礎知識を解説を解説

肝臓は、栄養素の代謝、有害物質の処理、胆汁の生成、尿素の合成、グリコーゲンの合成と分解など、多くの重要な働きを担う臓器です。答えは(3)です。ビリルビンは肝臓で分解されるのではなく、肝臓で処理されて胆汁中に排出されます。ビリルビンの「処理」と「分解」を混同しないことが、この問題の正誤判断のポイントです。

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(1) コレステロールの合成

適切です。肝臓はコレステロールを合成する重要な臓器です。コレステロールというと悪いもののように感じやすいですが、実際には細胞膜の材料となり、胆汁酸や一部のホルモンの材料にもなる大切な物質です。肝臓では体に必要なコレステロールを作り、血液中の脂質の調整にも関わっています。

(2) 尿素の合成

適切です。肝臓では、たんぱく質の代謝によって生じる有害なアンモニアを、比較的毒性の低い尿素に変える働きがあります。尿素はその後、血液によって腎臓へ運ばれ、尿として排出されます。アンモニアは体に有害であるため、肝臓で尿素に変換する仕組みは非常に重要です。

(3) ビリルビンの分解

不適切です。ビリルビンは、古くなった赤血球のヘモグロビンが分解される過程で生じる色素です。肝臓はビリルビンを分解するのではなく、処理して胆汁中に排出します。つまり、肝臓の機能としては「ビリルビンの処理」や「胆汁中への排出」と考えるのが正確です。「分解」という表現が誤りであり、この選択肢が正解となります。

(4) 胆汁の生成

適切です。肝臓は胆汁を生成します。胆汁は脂肪の消化吸収を助ける液体で、肝臓で作られた後、胆のうに一時的に蓄えられ、必要に応じて十二指腸へ分泌されます。胆汁そのものに消化酵素は含まれませんが、脂肪を細かく分散させ、消化しやすくする役割があります。

(5) グリコーゲンの合成及び分解

適切です。肝臓は血糖値の調整に関わっています。血液中のブドウ糖が多いときは、ブドウ糖をグリコーゲンとして肝臓に蓄えます。血糖値が下がったときは、グリコーゲンを分解してブドウ糖に戻し、血液中へ放出します。この働きにより、体は血糖値を一定に保ちやすくなっています。

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この問題で覚えるポイント

肝臓は、糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関わる中心的な臓器です。糖質ではグリコーゲンの合成と分解により血糖値を調整し、脂質ではコレステロールの合成に関与します。たんぱく質の代謝では、有害なアンモニアを尿素に変えて腎臓から排出しやすくします。また、肝臓は胆汁を生成し、脂肪の消化吸収を助けます。古くなった赤血球から生じるビリルビンについては、肝臓が分解するのではなく、処理して胆汁中に排出する点を押さえてください。肝臓の機能としては、胆汁の生成、尿素の合成、コレステロールの合成、グリコーゲンの合成及び分解、解毒作用などが頻出です。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、「ビリルビンの分解」という表現です。ビリルビンは赤血球のヘモグロビンが分解されてできる物質なので、受験者は「分解」という言葉に引きずられやすくなります。しかし、肝臓の役割はビリルビンを分解することではなく、処理して胆汁中に排出することです。つまり、「ビリルビンが何から生じるか」と「肝臓がビリルビンに対して何をするか」を分けて考える必要があります。肝臓の機能問題では、用語そのものは正しそうでも、動詞が微妙に違うことで誤りになるパターンがよく出ます。

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