【第二種衛生管理者過去問】2024年10月公表問題|問20|出血時の止血法と応急手当の基本知識|労働衛生を解説

出典:第二種衛生管理者2024年(令和6年度)10月公表問題|労働衛生第20問

問題

出血及び止血法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 体内の全血液量は、体重の約8%で、その約3分の1を短時間に失うと生命が危険な状態となる。

(2) 静脈性出血は、擦り傷のときにみられ、傷口から少しずつにじみ出るような出血である。

(3) 止血を行うときは、受傷者の血液による処置者への感染防止のため、ビニール手袋を着用したりビニール袋を活用するようにする。

(4) 止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがあるが、一般人が行う応急手当としては直接圧迫法が推奨されている。

(5) 間接圧迫法は、出血部位より心臓に近い部位の動脈を圧迫する方法で、止血点を指で骨に向けて強く圧迫する。

第二種衛生管理者|出血時の止血法と応急手当の基本知識を解説

出血の種類と止血法の基本を整理する問題です。答えは(2)です。擦り傷のときに傷口から少しずつにじみ出るような出血は、静脈性出血ではなく毛細血管性出血です。静脈性出血は、暗赤色の血液が持続的に流れ出る出血であり、動脈性出血や毛細血管性出血との違いを押さえることが正誤判断の中心になります。

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(1) 体内の全血液量は、体重の約8%で、その約3分の1を短時間に失うと生命が危険な状態となる。

適切です。体内の血液量は、一般に体重の約8%とされています。例えば体重60kgの人であれば、血液量は約4.8Lです。このうち約3分の1を短時間に失うと、循環血液量が大きく低下し、血圧の低下、意識障害、ショック状態などを起こし、生命に危険が及びます。出血では、出血量そのものだけでなく、短時間で急速に失われることが特に危険です。

(2) 静脈性出血は、擦り傷のときにみられ、傷口から少しずつにじみ出るような出血である。

不適切です。傷口から少しずつにじみ出るような出血は、毛細血管性出血です。擦り傷などで皮膚の表面が浅く傷ついたときにみられ、比較的少量で、自然に止まることも多い出血です。静脈性出血は、静脈が損傷したときに起こり、暗赤色の血液が持続的に流れ出るのが特徴です。動脈性出血は鮮紅色の血液が拍動に合わせて勢いよく噴き出すため、より緊急性が高い出血です。

(3) 止血を行うときは、受傷者の血液による処置者への感染防止のため、ビニール手袋を着用したりビニール袋を活用するようにする。

適切です。止血を行う際は、受傷者の血液に直接触れないようにすることが重要です。血液には感染症の原因となる病原体が含まれている可能性があるため、処置者自身を守る必要があります。ビニール手袋があれば着用し、ない場合でも清潔なビニール袋などを手にかぶせて血液との直接接触を避けます。応急手当では、受傷者を助けることと同時に、処置者の安全確保も基本です。

(4) 止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがあるが、一般人が行う応急手当としては直接圧迫法が推奨されている。

適切です。一般人が行う応急手当では、出血している部位を清潔なガーゼ、ハンカチ、タオルなどで直接強く押さえる直接圧迫法が基本です。直接圧迫法は、出血部位そのものを圧迫して血管からの出血を止める方法で、実施しやすく効果も期待できます。間接圧迫法は止血点を正確に押さえる必要があり、一般人には判断が難しい場合があります。そのため、試験では「一般人の応急手当は直接圧迫法が推奨」と覚えておくと判断しやすくなります。

(5) 間接圧迫法は、出血部位より心臓に近い部位の動脈を圧迫する方法で、止血点を指で骨に向けて強く圧迫する。

適切です。間接圧迫法は、出血している部位より心臓に近い側の動脈を圧迫し、出血部位へ流れ込む血液を減らす方法です。動脈は骨の近くを通っている部位があるため、止血点を指で骨に向けて強く押さえることで血流を一時的に抑えます。ただし、一般的な応急手当では、まず直接圧迫法が基本です。間接圧迫法は、直接圧迫法を補助する方法として理解しておくとよいです。

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この問題で覚えるポイント

出血の種類は、動脈性出血、静脈性出血、毛細血管性出血に分けて押さえます。動脈性出血は、鮮紅色の血液が拍動に合わせて勢いよく噴き出す出血です。静脈性出血は、暗赤色の血液が持続的に流れ出る出血です。毛細血管性出血は、擦り傷などで傷口から少しずつにじみ出る出血です。体内の全血液量は体重の約8%で、短時間に約3分の1を失うと生命に危険が及びます。止血法では、一般人の応急手当として直接圧迫法が基本です。直接圧迫法は出血部位を清潔な布などで直接押さえる方法で、実施しやすく効果も高い方法です。間接圧迫法は、出血部位より心臓に近い動脈を骨に向けて圧迫し、出血部位への血流を減らす方法です。止血時には感染防止のため、血液に直接触れないようにビニール手袋やビニール袋を活用します。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、静脈性出血と毛細血管性出血の混同です。「擦り傷」「少しずつにじみ出る」という表現を見ると、軽い出血という日常的なイメージから静脈性出血と判断してしまうことがありますが、これは毛細血管性出血の特徴です。静脈性出血は、にじむ出血ではなく、暗赤色の血液が持続的に流れ出る出血です。また、止血法では直接圧迫法と間接圧迫法の違いも問われやすいです。一般人が行う応急手当では直接圧迫法が推奨され、間接圧迫法は出血部位より心臓に近い動脈を圧迫する方法です。用語だけで判断せず、血液の色、出血の勢い、出血の仕方、圧迫する場所をセットで覚えることが大切です。

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