【第二種衛生管理者過去問】2024年10月公表問題|問18|感染症の感染経路とインフルエンザ・結核・風しん対策|労働衛生を解説

出典:第二種衛生管理者2024年(令和6年度)10月公表問題|労働衛生第18問

問題

感染症に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 感染が成立し、症状が現れるまでの人をキャリアといい、感染したことに気付かずに病原体をばらまく感染源になることがある。

(2) インフルエンザウイルスにはA型、B型及びC型の三つの型があるが、流行の原因となるのは、主として、A型及びB型である。

(3) インフルエンザ発症後のウイルスの排出期間は、一般的に7日間程度であるが、この間、排出されるウイルスの量は、解熱してもほとんど変化しない。

(4) 結核は、初期症状は風邪とよく似ているが、2週間以上続く咳や痰及び微熱や倦(けん)怠感がある。

(5) 風しんは、発熱、発疹(しん)、リンパ節腫脹(ちょう)を特徴とするウイルス性発疹症で、免疫のない女性が妊娠初期に風しんにかかると、胎児に感染し出生児が先天性風しん症候群(CRS)となる危険性がある。

第二種衛生管理者|感染症の感染経路とインフルエンザ・結核・風しん対策を解説

感染症では、病原体が体内に入り、増殖し、他者へ広がる仕組みを正しく理解することが大切です。答えは(3)です。インフルエンザウイルスは発症後しばらく排出されますが、ウイルス量は発症直後から数日間に多く、解熱後もまったく同じ量で排出され続けるわけではありません。「排出期間」と「排出量の変化」を混同しないことが、この問題の正誤判断のポイントです。

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(1) 感染が成立し、症状が現れるまでの人をキャリアといい、感染したことに気付かずに病原体をばらまく感染源になることがある。

適切です。感染していても症状がはっきり出ていない人が、周囲に病原体を広げることがあります。感染症では、発熱や咳などの症状が出ている人だけが感染源になるわけではありません。潜伏期間中や無症状の状態でも、病原体を排出している場合があります。試験では、本人が感染に気付かないまま感染源になることがある、という考え方を押さえておくことが重要です。

(2) インフルエンザウイルスにはA型、B型及びC型の三つの型があるが、流行の原因となるのは、主として、A型及びB型である。

適切です。インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型がありますが、季節性インフルエンザとして大きな流行を起こしやすいのは主にA型とB型です。A型は変異しやすく、流行規模が大きくなることがあります。B型も流行の原因になります。C型は感染しても比較的軽症で、大きな流行の中心になることは通常多くありません。

(3) インフルエンザ発症後のウイルスの排出期間は、一般的に7日間程度であるが、この間、排出されるウイルスの量は、解熱してもほとんど変化しない。

不適切です。インフルエンザでは、発症後しばらくウイルスが排出され、一般的には発症後数日から1週間程度は周囲へ感染させる可能性があります。しかし、排出されるウイルス量は常に同じではありません。多くの場合、発症直後から数日間にウイルス量が多く、その後は減少していきます。解熱後も感染性が残ることはありますが、「解熱してもウイルス量がほとんど変化しない」とするのは誤りです。ここでは、感染力がしばらく残ることと、ウイルス量が変化しないことを区別して理解する必要があります。

(4) 結核は、初期症状は風邪とよく似ているが、2週間以上続く咳や痰及び微熱や倦(けん)怠感がある。

適切です。結核の初期症状は、咳、痰、微熱、倦怠感などで、風邪と似ているため見逃されやすい特徴があります。特に、咳や痰が2週間以上続く場合は、単なる風邪ではなく結核を疑う必要があります。結核は空気感染により広がることがあるため、早期発見と受診が重要です。衛生管理者試験では、「2週間以上続く咳や痰」という表現が結核の判断材料としてよく問われます。

(5) 風しんは、発熱、発疹(しん)、リンパ節腫脹(ちょう)を特徴とするウイルス性発疹症で、免疫のない女性が妊娠初期に風しんにかかると、胎児に感染し出生児が先天性風しん症候群(CRS)となる危険性がある。

適切です。風しんは、発熱、発疹、リンパ節腫脹を主な特徴とするウイルス感染症です。特に重要なのは、妊娠初期の女性が感染した場合、胎児に感染し、先天性風しん症候群を起こす危険があることです。先天性風しん症候群では、出生児に心疾患、難聴、白内障などが生じることがあります。風しんは本人の症状だけでなく、妊婦と胎児への影響が大きい感染症として押さえる必要があります。

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この問題で覚えるポイント

感染症では、症状がある人だけでなく、潜伏期間中や無症状の感染者も感染源になり得ます。インフルエンザは主にA型とB型が流行の原因となり、発症後しばらくウイルスを排出しますが、排出量は一定ではなく、発症直後から数日間に多く、その後は減少します。結核は風邪に似た症状で始まりますが、2週間以上続く咳や痰、微熱、倦怠感が重要なサインです。風しんは発熱、発疹、リンパ節腫脹が特徴で、妊娠初期の感染では先天性風しん症候群の危険があります。感染症の問題では、感染経路、潜伏期間、症状、周囲への感染性、妊婦や高齢者などへの影響をセットで覚えると正誤判断がしやすくなります。

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ひっかけポイント

この問題では、インフルエンザの「発症後しばらくウイルスを排出する」という正しい知識に、「解熱してもウイルス量がほとんど変化しない」という誤った内容を混ぜている点がひっかけです。感染性が残ることと、ウイルス量が一定であることは同じではありません。また、キャリア、潜伏期間、無症状感染者のように似た概念が出ると、用語だけで判断しがちです。感染症の文章は一部だけ正しいことが多いため、最後まで読んで、期間、量、症状、感染経路の表現に不自然な断定がないかを確認することが大切です。

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