【第二種衛生管理者過去問】2025年10月公表問題|問6|雇入時健康診断の実施項目と医師意見聴取のルール|関係法令を解説

出典:第二種衛生管理者2025年(令和7年度)10月公表問題|関係法令第6問

問題

労働安全衛生規則に基づく医師による雇入時の健康診断に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 事業場に雇い入れる日の6か月前に医師による健康診断を受けた労働者に対しても、法定の全ての項目について雇入時の健康診断を行わなければならない。

(2) 雇入時の健康診断における聴力の検査は、1,000Hz及び4,000Hzの音に係る聴力について行わなければならない。

(3) 50人以上の労働者に対して雇入時の健康診断を行ったときは、遅滞なく、その結果を所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。

(4) 事業場において実施した雇入時の健康診断の項目に異常の所見があると診断された労働者については、その結果に基づき、健康を保持するために必要な措置について、健康診断が行われた日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。

(5) 雇入時の健康診断の結果に基づき、健康診断個人票を作成して、これを5年間保存しなければならない。

第二種衛生管理者|雇入時健康診断の実施項目と医師意見聴取のルールを解説

雇入時の健康診断では、実施項目、過去に受けた健康診断結果の取扱い、医師からの意見聴取、健康診断個人票の保存期間が問われます。答えは(3)です。雇入時健康診断そのものについては、50人以上に実施した場合でも、所轄労働基準監督署長への報告義務はありません。報告義務と混同しやすいのは、常時50人以上の労働者を使用する事業場で行う定期健康診断です。

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(1) 事業場に雇い入れる日の6か月前に医師による健康診断を受けた労働者に対しても、法定の全ての項目について雇入時の健康診断を行わなければならない。

適切です。雇入時健康診断では、雇入れ前3か月以内に医師による健康診断を受け、その結果を証明する書面を提出した場合には、対応する項目を省略できます。ここでは「6か月前」とされているため、3か月以内という省略の条件を満たしません。そのため、法定の雇入時健康診断を行う必要があります。

(2) 雇入時の健康診断における聴力の検査は、1,000Hz及び4,000Hzの音に係る聴力について行わなければならない。

適切です。雇入時健康診断の聴力検査では、1,000Hz及び4,000Hzの音について聴力を確認します。1,000Hzは日常会話に関係しやすい音域、4,000Hzは騒音性難聴などで影響が出やすい音域として重要です。試験では、聴力検査の周波数として「1,000Hzと4,000Hz」を正確に覚えておく必要があります。

(3) 50人以上の労働者に対して雇入時の健康診断を行ったときは、遅滞なく、その結果を所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。

不適切です。雇入時健康診断については、所轄労働基準監督署長への結果報告義務はありません。常時50人以上の労働者を使用する事業場で報告が必要となるのは、主に定期健康診断の結果です。この選択肢は、「50人以上」という条件を使って、定期健康診断の報告義務と雇入時健康診断を混同させる内容になっています。

(4) 事業場において実施した雇入時の健康診断の項目に異常の所見があると診断された労働者については、その結果に基づき、健康を保持するために必要な措置について、健康診断が行われた日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。

適切です。健康診断の結果、異常の所見がある労働者については、事業者は就業上の措置について医師の意見を聴かなければなりません。意見聴取は、健康診断が行われた日から3か月以内に行う必要があります。これは、健康診断を実施して終わりではなく、必要に応じて配置転換、作業内容の変更、労働時間の調整などにつなげるための制度です。

(5) 雇入時の健康診断の結果に基づき、健康診断個人票を作成して、これを5年間保存しなければならない。

適切です。事業者は、雇入時健康診断の結果に基づいて健康診断個人票を作成し、5年間保存しなければなりません。健康診断個人票は、労働者の健康状態を継続的に把握し、就業上の配慮や事後措置に活用するための重要な記録です。保存期間の「5年間」は頻出の数値です。

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この問題で覚えるポイント

雇入時健康診断は、常時使用する労働者を雇い入れる際に行う健康診断です。雇入れ前3か月以内に医師による健康診断を受け、その結果を証明する書面を提出した場合には、同じ項目について省略できます。3か月を超えている場合は省略できません。聴力検査は1,000Hz及び4,000Hzで行います。健康診断で異常の所見がある場合、事業者は健康診断が行われた日から3か月以内に医師の意見を聴かなければなりません。健康診断個人票は5年間保存します。雇入時健康診断では、50人以上に実施したとしても労働基準監督署長への結果報告義務はありません。報告義務が問われたら、定期健康診断との違いを意識することが重要です。

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ひっかけポイント

この問題の最大のひっかけは、「50人以上」という言葉を見て、健康診断結果報告書を労働基準監督署長へ提出するルールを思い出してしまう点です。たしかに常時50人以上の労働者を使用する事業場では、定期健康診断について報告義務があります。しかし、雇入時健康診断にはその報告義務はありません。また、雇入れ前に受けた健康診断結果を使える条件は「3か月以内」であり、「6か月前」では省略できません。試験では、制度名が雇入時健康診断なのか定期健康診断なのか、数値が3か月なのか5年なのかを丁寧に確認することが正答につながります。

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