【第一種衛生管理者過去問】2022年4月公表問題|問25|ストレスチェック制度・面接指導・結果保存義務|関係法令(有害業務以外)を解説

出典:第一種衛生管理者2022年(令和4年度)4月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの以外のもの)第25問

問題

労働安全衛生法に基づく労働者の心理的な負担の程度を把握するための検査(以下「ストレスチェック」という。)及びその結果等に応じて実施される医師による面接指導に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。

(1) 常時50人以上の労働者を使用する事業場においては、6か月以内ごとに1回、定期に、ストレスチェックを行わなければならない。

(2) 事業者は、ストレスチェックの結果が、衛生管理者及びストレスチェックを受けた労働者に通知されるようにしなければならない。

(3) 労働者に対して行うストレスチェックの事項は、「職場における当該労働者の心理的な負担の原因」、「当該労働者の心理的な負担による心身の自覚症状」及び「職場における他の労働者による当該労働者への支援」に関する項目である。

(4) 事業者は、ストレスチェックの結果、心理的な負担の程度が高い労働者全員に対し、医師による面接指導を行わなければならない。

(5) 事業者は、医師による面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを3年間保存しなければならない。

第1種衛生管理者|ストレスチェック制度・面接指導・結果保存義務を解説

ストレスチェック制度は、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防ぐために、心理的な負担の程度を把握する制度です。答えは(3)です。ストレスチェックで確認する項目は、心理的負担の原因、心身の自覚症状、周囲からの支援の3つが基本です。頻度は6か月以内ごとではなく1年以内ごとに1回であり、結果は原則として労働者本人に通知されます。また、面接指導は高ストレス者全員に自動的に行うものではなく、労働者から申出があった場合に実施されます。

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(1) 常時50人以上の労働者を使用する事業場においては、6か月以内ごとに1回、定期に、ストレスチェックを行わなければならない。

不適切です。常時50人以上の労働者を使用する事業場では、ストレスチェックを行う義務がありますが、実施頻度は「6か月以内ごとに1回」ではなく、「1年以内ごとに1回」です。衛生管理者試験では、健康診断や作業環境測定などで「6か月以内ごと」「1年以内ごと」といった期間の違いがよく問われます。ストレスチェックは年1回と押さえると判断しやすくなります。

(2) 事業者は、ストレスチェックの結果が、衛生管理者及びストレスチェックを受けた労働者に通知されるようにしなければならない。

不適切です。ストレスチェックの結果は、原則として検査を受けた労働者本人に通知されます。事業者や衛生管理者が本人の同意なく結果を取得することはできません。これは、ストレスチェックの結果が個人の心理状態に関する機微な情報であり、プライバシー保護が特に重要だからです。衛生管理者は事業場の衛生管理に関わる立場ですが、だからといって個々の労働者のストレスチェック結果を当然に受け取れるわけではありません。

(3) 労働者に対して行うストレスチェックの事項は、「職場における当該労働者の心理的な負担の原因」、「当該労働者の心理的な負担による心身の自覚症状」及び「職場における他の労働者による当該労働者への支援」に関する項目である。

適切です。ストレスチェックで確認する事項は、職場における心理的な負担の原因、心理的な負担による心身の自覚症状、職場における他の労働者による支援に関する項目です。具体的には、仕事の量や質、人間関係、疲労感、不安感、抑うつ感、上司や同僚からの支援などが評価の対象になります。単に「ストレスがあるか」を見るだけではなく、原因、症状、支援状況を組み合わせて、メンタルヘルス不調のリスクを把握する仕組みです。

(4) 事業者は、ストレスチェックの結果、心理的な負担の程度が高い労働者全員に対し、医師による面接指導を行わなければならない。

不適切です。心理的な負担の程度が高い労働者であっても、事業者が全員に自動的に面接指導を行うわけではありません。医師による面接指導は、ストレスチェックの結果により医師による面接指導が必要と認められた労働者が、事業者に申し出た場合に実施されます。本人の申出が要件になる点が重要です。高ストレス者を把握したら直ちに全員面接、という制度ではないため注意が必要です。

(5) 事業者は、医師による面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを3年間保存しなければならない。

不適切です。医師による面接指導の結果に基づく記録は、作成して5年間保存しなければなりません。3年間ではありません。ストレスチェック制度では、ストレスチェック結果そのものの保存や、面接指導結果の記録保存など、保存期間が問われやすいです。面接指導の結果の記録は5年間保存と覚えておくと、数字のひっかけに対応しやすくなります。

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この問題で覚えるポイント

ストレスチェックは、常時50人以上の労働者を使用する事業場で実施義務があり、頻度は1年以内ごとに1回です。検査項目は、心理的な負担の原因、心理的な負担による心身の自覚症状、周囲からの支援の3つに関する内容です。結果は原則として労働者本人に通知され、事業者が本人の同意なく結果を取得することはできません。医師による面接指導は、高ストレス者全員に自動的に行うものではなく、面接指導が必要と認められた労働者から申出があった場合に実施されます。面接指導を行った場合、事業者はその結果の記録を作成し、5年間保存する必要があります。ストレスチェック制度は、実施頻度、通知先、面接指導の申出要件、保存期間が正誤判断に直結します。

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ひっかけポイント

このテーマでは、数字と実施条件の微妙な違いで誤答に誘導されやすいです。特に、ストレスチェックの頻度を6か月以内ごととする誤り、面接指導結果の保存期間を3年間とする誤りは典型的です。また、ストレスチェックの結果を衛生管理者や事業者が当然に受け取れると考えてしまう点も注意が必要です。衛生管理者は職場の衛生管理に関わるため、結果を知ってよいように感じますが、個人の結果はプライバシー保護の観点から本人通知が原則です。さらに、高ストレス者には全員面接指導を行うという考え方も日常感覚では自然に見えますが、法令上は本人の申出が重要な要件になります。ストレスチェック制度では、「義務の対象は事業場全体」「結果通知は本人中心」「面接指導は申出が必要」という整理で覚えると、似た表現に惑わされにくくなります。

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