【第一種衛生管理者過去問】2021年10月公表問題|問33|情報機器作業ガイドラインとVDT作業の労働衛生管理|労働衛生(有害業務以外)を解説

出典:第一種衛生管理者2021年(令和3年度)10月公表問題|労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの)第33問

問題

厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

(1) ディスプレイ画面上における照度は、500ルクス以下となるようにしている。

(2) ディスプレイ画面の位置、前後の傾き、左右の向き等を調整してグレアを防止している。

(3) ディスプレイは、おおむね30cm以内の視距離が確保できるようにし、画面の上端を眼の高さよりもやや下になるように設置している。

(4) 1日の情報機器作業の作業時間が4時間未満である労働者については、自覚症状を訴える者についてのみ、情報機器作業に係る定期健康診断の対象としている。

(5) 情報機器作業に係る定期健康診断を、1年以内ごとに1回、定期に実施している。

第1種衛生管理者|情報機器作業ガイドラインとVDT作業の労働衛生管理を解説

情報機器作業では、眼精疲労、肩こり、腰痛、精神的疲労などを防ぐために、作業環境、作業姿勢、作業時間、健康診断を適切に管理することが重要です。答えは(3)です。ディスプレイとの視距離は「おおむね40cm以上」が望ましいため、「おおむね30cm以内」としている点が不適切です。

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(1) ディスプレイ画面上における照度は、500ルクス以下となるようにしている。

適切です。その理由は、ディスプレイ画面が明るすぎたり、周囲の照明が強すぎたりすると、画面の反射やまぶしさによって眼に負担がかかるためです。情報機器作業では、画面上の照度を500ルクス以下にすることが望ましいとされています。照度が高ければ高いほど見やすいとは限らず、ディスプレイ作業では反射やグレアを抑えることが大切です。

(2) ディスプレイ画面の位置、前後の傾き、左右の向き等を調整してグレアを防止している。

適切です。その理由は、グレアとは、画面への光の映り込みやまぶしさによって見えにくくなる状態をいうためです。グレアがあると、無意識に姿勢を崩したり、目を凝らしたりして、眼精疲労や肩こりの原因になります。ディスプレイの角度や向きを調整し、照明や窓からの光が画面に反射しないようにすることは、情報機器作業の基本的な労働衛生管理です。

(3) ディスプレイは、おおむね30cm以内の視距離が確保できるようにし、画面の上端を眼の高さよりもやや下になるように設置している。

不適切です。その理由は、ディスプレイとの視距離は「おおむね40cm以上」とすることが望ましいためです。「30cm以内」では画面に近すぎ、眼の調節機能に負担がかかりやすくなります。画面の上端を眼の高さよりやや下にする点は適切ですが、視距離の基準が誤っています。この選択肢は、一部は正しいものの、数値が誤っているため不適切です。

(4) 1日の情報機器作業の作業時間が4時間未満である労働者については、自覚症状を訴える者についてのみ、情報機器作業に係る定期健康診断の対象としている。

適切です。その理由は、情報機器作業に係る健康診断では、作業時間や作業内容、自覚症状の有無に応じて対象者を判断するためです。1日の情報機器作業時間が4時間未満の場合、すべての労働者を一律に定期健康診断の対象にするのではなく、自覚症状を訴える者など必要な者を対象とします。試験では「4時間以上か、4時間未満か」による扱いの違いがよく問われます。

(5) 情報機器作業に係る定期健康診断を、1年以内ごとに1回、定期に実施している。

適切です。その理由は、情報機器作業に係る定期健康診断は、対象となる労働者について1年以内ごとに1回、定期に実施することとされているためです。眼の疲れ、視力、肩こり、腰痛、手指のしびれなどは、作業環境や作業姿勢の影響を受けやすいため、定期的に健康状態を確認することが重要です。

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この問題で覚えるポイント

情報機器作業では、ディスプレイ画面上の照度は500ルクス以下、書類やキーボード面の照度は300ルクス以上を目安にします。ディスプレイとの視距離はおおむね40cm以上を確保し、画面の上端は眼の高さよりやや下に置くのが基本です。グレアは画面の反射やまぶしさのことで、ディスプレイの角度、照明、窓からの光を調整して防止します。健康診断では、作業時間が長い労働者や自覚症状を訴える労働者が重要な対象となり、対象者には1年以内ごとに1回の定期健康診断を行います。視距離、照度、グレア、健康診断の頻度は数値で問われやすいので、正誤判断に直結する基準として覚えることが大切です。

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ひっかけポイント

このテーマでは、文章の前半が正しく、後半の数値だけが誤っている選択肢に注意が必要です。特に「画面の上端を眼の高さよりやや下にする」は正しいため、その部分に安心してしまうと、「視距離30cm以内」という誤りを見落としやすくなります。日常感覚では画面に近いほうが見やすいと感じることがありますが、労働衛生管理では眼の負担を減らすために、おおむね40cm以上の視距離を確保することが重要です。数値の微妙な違いで正誤が決まる問題は、意味だけでなく基準値まで正確に覚える必要があります。

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