【ビル管過去問】令和3年度 問題132|掃除口と排水ますの基礎知識|設置間隔・口径・配置の考え方を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和3年度(2021年)|清掃第132問

問題

排水管に設置する掃除口と排水ますに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1) 掃除口の設置間隔は、排水管の管径が75mmの場合には、25m程度とする。

(2) 排水ますは、敷地排水管の道管が長い場合、管内径の120倍を超えない範囲内に設置する。

(3) 掃除口の口径は、排水管の管径が125mmの場合には、100mmとする。

(4) 掃除口は、建物内の排水横主管と敷地排水管との接続箇所の近くに設置する。

(5) 排水ますの大きさは、配管の埋設深度、接続する配管の大きさと本数、及び点検等を考慮して決定する。

ビル管過去問|掃除口と排水ますの基礎知識を解説

この問題は、排水設備の維持管理に欠かせない掃除口と排水ますの設置基準を問う問題です。試験では、設置間隔、口径、配置場所、排水ますの設計条件など、実務的な知識がそのまま問われやすい分野です。正答は(1)で、掃除口の設置間隔に関する数値が不適切です。他の選択肢は、いずれも掃除口や排水ますの設置に関する基本的な考え方として適切です。数値だけを暗記するのではなく、なぜその位置や大きさが必要なのかを理解しておくと、似た問題にも対応しやすくなります。

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(1) 掃除口の設置間隔は、排水管の管径が75mmの場合には、25m程度とする。

不適切です。掃除口は、排水管内の詰まりや汚れを除去しやすくするために設ける設備であり、長すぎる間隔で設置すると、清掃器具が届きにくくなり、十分な維持管理ができなくなります。管径75mm程度の排水管では、25m程度という間隔は長すぎます。この選択肢は、掃除口の設置間隔の数値を実際の基準より大きくしている点が誤りです。試験では、このようにもっともらしい数値を示して受験者を迷わせることがあるため、掃除口は「清掃できる範囲内に設ける」という原則とあわせて、代表的な数値も押さえておくことが大切です。

(2) 排水ますは、敷地排水管の道管が長い場合、管内径の120倍を超えない範囲内に設置する。

適切です。排水ますは、敷地内の排水管の点検、清掃、つまり除去などを行うために設けられます。道管が長すぎると、内部の異常を確認しにくく、維持管理が難しくなるため、一定間隔ごとに排水ますを設置する必要があります。その目安として、管内径の120倍を超えない範囲内に設置するという考え方があります。これは、清掃器具の到達性や点検作業のしやすさを確保するための基準です。排水設備は設置して終わりではなく、維持管理できることが重要であると理解しておくと、こうした基準の意味がつかみやすくなります。

(3) 掃除口の口径は、排水管の管径が125mmの場合には、100mmとする。

適切です。掃除口の口径は、清掃作業に必要な器具を挿入できる大きさであることが求められますが、必ずしも排水管と同じ径にするわけではありません。排水管の管径が125mmの場合に、掃除口を100mmとする取扱いは基準上認められる組合せです。ここでは、掃除口の口径は排水管径に応じて適切に選定されることがポイントです。受験者は「大きい管なら掃除口も同じ大きさでなければならない」と考えがちですが、実際には維持管理に必要な機能を満たす範囲で定められています。そのため、排水管径と掃除口径の関係を機械的に同一視しないことが大切です。

(4) 掃除口は、建物内の排水横主管と敷地排水管との接続箇所の近くに設置する。

適切です。建物内の排水横主管と敷地排水管との接続部は、流れの方向や条件が変わりやすく、異物の滞留や詰まりが起こりやすい場所です。そのため、このような箇所の近くに掃除口を設けておくと、万一の詰まりの際にも点検や清掃がしやすくなります。掃除口は、単に一定間隔で設置するだけでなく、維持管理上の重要箇所にも設けるのが原則です。試験では、設置間隔の数値だけでなく、「どこに設けるべきか」という配置の考え方もよく問われるため、曲がり部や接続部など異常が起こりやすい場所を意識して整理しておくと得点につながります。

(5) 排水ますの大きさは、配管の埋設深度、接続する配管の大きさと本数、及び点検等を考慮して決定する。

適切です。排水ますは、単に排水を通過させるだけでなく、点検や清掃のために人や器具が扱いやすい構造である必要があります。そのため、大きさを決める際には、埋設深度が深いか浅いか、接続する配管が何本あるか、管径がどの程度か、点検や清掃をどのように行うかといった複数の条件を総合的に考える必要があります。たとえば、接続本数が多ければ内部構造が複雑になり、十分な作業空間が必要になります。この選択肢は、排水ますの設計が実務上の条件に応じて決まるという基本を述べており、適切です。

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この問題で覚えるポイント

掃除口は、排水管の内部を点検し、清掃し、詰まりを除去するために設ける設備です。したがって、設置間隔は長すぎてはいけません。試験では、管径ごとの設置間隔や、曲がり部、合流部、建物内排水管と敷地排水管の接続部など、維持管理上重要な位置に設けることが問われます。掃除口の口径は排水管径と常に同一ではなく、管径に応じた標準的な組合せがあります。排水ますについては、敷地排水管が長い場合に一定間隔で設けること、またその大きさは埋設深度、接続管の大きさ、本数、点検や清掃のしやすさを踏まえて決定することが重要です。数字だけを断片的に覚えるよりも、「詰まりやすい場所を点検しやすくする」「清掃器具が届く範囲に設ける」という維持管理の原則から理解すると、応用問題にも対応しやすくなります。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、数値がもっともらしく見える点にあります。25m程度という数字は一見すると妥当に感じられますが、実際には掃除口の設置間隔として長すぎます。試験作成者は、受験者が「大きく外れてはいなさそうだ」と感じる微妙な数値を置いて判断を鈍らせようとします。また、掃除口の口径についても、排水管径と同じでなければならないと思い込むと誤りやすくなります。さらに、排水ますの設置や大きさに関する選択肢は、日常感覚では細かすぎる条件に見えますが、実務では維持管理のしやすさに直結する重要事項です。この分野では、「何となくそれっぽい」で選ばず、数値基準と設置目的をセットで覚えることが、今後も引っかからないためのコツです。

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