出典:建築物衛生管理技術者試験令和3年度(2021年)|空気環境の調整第89問
問題
測光量に関する次の文章の( )内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。 光度は、単位立体角当たりから放出される( ア )である。光度の単位は、通常、( イ )と表される。さらに、光度を観測方向から見た、見かけの面積で割った値が( ウ )である。
(1) ア:光束 イ:cd ウ:輝度
(2) ア:光束 イ:cd ウ:光束発散度
(3) ア:照度 イ:lm ウ:光束発散度
(4) ア:照度 イ:lm ウ:輝度
(5) ア:照度 イ:cd ウ:輝度
ビル管過去問|測光量の基礎知識|光度・光束・輝度・照度の違いを解説
この問題は、測光量の基本用語である光度、光束、輝度、照度の定義と単位の違いを正しく理解しているかを問う問題です。正しい選択肢は(1)です。光度は単位立体角当たりの光束で、単位はcdです。また、光度を見かけの面積で割った値は輝度です。似た用語が多いため混同しやすいですが、定義と単位を整理して覚えることが正答への近道です。

(1) ア:光束 イ:cd ウ:輝度
適切です。光度は、ある方向に向かう光の強さを表す量であり、単位立体角当たりの光束として定義されます。つまり、どの方向にどれくらい光が出ているかを示す量です。単位はカンデラで、記号はcdです。さらに、光って見える面を観測方向から見た見かけの面積で光度を割ったものが輝度です。輝度は、光源や反射面がどれくらい明るく見えるかを表す量であり、まぶしさや見え方の評価にも関わります。この選択肢は、定義、単位、関連する測光量の関係がいずれも正しく示されています。
(2) ア:光束 イ:cd ウ:光束発散度
不適切です。アとイは正しいですが、ウが誤りです。光束発散度は、面から放出される光束をその面積で割った量であり、単位面積当たりにどれだけの光束が出ているかを表します。一方で、問題文では「光度を観測方向から見た、見かけの面積で割った値」としており、これは輝度の定義です。光束発散度と輝度は似たように見えますが、前者は面全体から出る光の量に注目した量であり、後者は観測方向に対してどれだけ明るく見えるかに注目した量です。この違いを区別することが大切です。
(3) ア:照度 イ:lm ウ:光束発散度
不適切です。まず、光度の定義に入るのは照度ではなく光束です。照度は、ある面がどれだけ光を受けているかを表す量で、単位面積当たりに入射する光束を意味します。したがって、光度の説明に照度を入れるのは誤りです。また、光度の単位はlmではなくcdです。lmは光束の単位であり、光源全体が放つ光の量を表すときに用います。さらに、ウについても問題文の定義に合うのは輝度であって光束発散度ではありません。この選択肢は、測光量の基本用語と単位が広く入れ替わっており、典型的な混同パターンです。
(4) ア:照度 イ:lm ウ:輝度
不適切です。ウの輝度は問題文の後半に対応しており正しいのですが、アとイが誤っています。光度は単位立体角当たりの光束であり、照度ではありません。照度は受照面に入る光の量を表すもので、単位はlxです。光度の単位はcdであるため、lmとした点も誤りです。lmは光束の単位であり、光源から放たれる光の総量を表します。このように、一部だけ正しい語句が含まれていても、空欄全体として整合していなければ正答にはなりません。試験ではこのような部分正解型の選択肢に注意が必要です。
(5) ア:照度 イ:cd ウ:輝度
不適切です。イとウは正しいですが、アが誤りです。光度の単位がcdであり、光度を見かけの面積で割った値が輝度である点は正しい理解です。しかし、光度は単位立体角当たりの光束であって、照度ではありません。照度は、照らされる面が受ける光の強さを表す量なので、そもそも意味する対象が異なります。光度は光源側の量、照度は受照面側の量という違いを意識して整理すると、誤りに気づきやすくなります。
この問題で覚えるポイント
測光量では、まず何を表す量なのかを整理して覚えることが重要です。光束は光源が放つ光の総量で、単位はlmです。光度はある方向に向かう光の強さで、単位立体角当たりの光束として定義され、単位はcdです。照度は面が受ける光の量で、単位面積当たりに入射する光束を表し、単位はlxです。輝度は光って見える面の見かけの明るさを表し、観測方向に対する光度を見かけの面積で割った量です。試験では、光源そのものに関する量なのか、面が受ける量なのか、見た目の明るさなのかを区別することが正誤判断に直結します。特に、lmは光束、cdは光度、lxは照度という対応は頻出です。また、光束発散度は単位面積当たりに放出される光束を表す量であり、輝度とは異なる概念です。似た用語ほど、定義の主語が光源なのか、面なのか、観測方向なのかに注目して整理することが大切です。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、光度、照度、輝度、光束発散度という似た用語を意図的に混同させる点にあります。特に「光の強さ」という日常的な感覚で考えると、どれも同じように見えてしまい、定義の違いを見落としやすくなります。また、lmとcdの単位の取り違えも頻出です。光束の総量を表すlmと、方向を持った光の強さを表すcdは役割が異なります。さらに、輝度と光束発散度はどちらも面に関係する量なので混同しやすいですが、輝度は観測方向を含む見え方の量であり、光束発散度は面から出る光束の量です。試験では、一部だけ正しい語句を組み合わせた選択肢がよく出るため、単語単体ではなく、文全体として定義がつながっているかを確認する習慣をつけることが大切です。