【ビル管過去問】令和4年度 問題109|水道法 水質基準項目 大腸菌・総トリハロメタン・pH基準を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和4年度(2022年)|給水および排水の管理第109問

問題

水道法に基づく水質基準に関する省令に定める基準として、誤っているものは次のうちどれか。

(1) 大腸菌は、検出されないこと。

(2) 銅及びその化合物は、銅の量に関して、1.0mg/L以下であること。

(3) 総トリハロメタンは、0.5mg/L以下であること。

(4) ホルムアルデヒドは、0.08mg/L以下であること。

(5) pH値は、5.8以上8.6以下であること。

ビル管過去問|水道法 水質基準項目 大腸菌・総トリハロメタン・pH基準を解説

この問題は、水道法に基づく水質基準のうち、代表的な基準値を正確に覚えているかを問う問題です。大腸菌、銅、総トリハロメタン、ホルムアルデヒド、pHはいずれも頻出項目です。正しい基準は、大腸菌は検出されないこと、銅及びその化合物は1.0mg/L以下、総トリハロメタンは0.1mg/L以下、ホルムアルデヒドは0.08mg/L以下、pH値は5.8以上8.6以下です。したがって、0.5mg/L以下としている選択肢が誤りです。これらの基準は「水質基準に関する省令」や公的な水質基準表で確認できます。

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(1) 大腸菌は、検出されないこと。

適切です。その理由は、大腸菌は人や動物のふん便による汚染を示す重要な指標であり、水道水の安全性を確認するうえで非常に重視されるからです。水質基準では、大腸菌は「検出されないこと」と定められています。数値で一定以下ではなく、検出自体を認めない形になっている点が重要です。受験上は、一般細菌のように集落数で評価する項目と混同しないように整理して覚えることが大切です。

(2) 銅及びその化合物は、銅の量に関して、1.0mg/L以下であること。

適切です。その理由は、銅は給水設備の配管材料などに由来して水中に含まれることがあり、一定以上になると水の味や着色など生活上の支障につながるおそれがあるためです。水質基準では、銅及びその化合物は、銅の量に関して1.0mg/L以下とされています。数字そのものを問われることがあるので、金属類の代表値として押さえておくと得点しやすくなります。

(3) 総トリハロメタンは、0.5mg/L以下であること。

不適切です。その理由は、総トリハロメタンの基準値は0.5mg/L以下ではなく、0.1mg/L以下だからです。総トリハロメタンは、塩素消毒の過程で水中の有機物などと反応して生成される消毒副生成物であり、健康影響の観点から基準が設けられています。この選択肢は、もっともらしい数値に置き換えて受験者を迷わせる典型的なひっかけです。基準値は0.1mg/L以下と正確に覚えておきましょう。

(4) ホルムアルデヒドは、0.08mg/L以下であること。

適切です。その理由は、ホルムアルデヒドは化学物質として健康影響に配慮すべき項目であり、水質基準では0.08mg/L以下と定められているからです。総トリハロメタンなど他の有機化学物質と同様に、数値まで問われやすい項目です。似たような小数点以下の値が多いため、0.08という数字を単独で覚えるだけでなく、代表的な有機物質の基準値群の一つとして整理すると記憶に残りやすくなります。

(5) pH値は、5.8以上8.6以下であること。

適切です。その理由は、pH値は水の酸性・アルカリ性の程度を示す基本的な指標であり、水道水として適切な性状を保つために範囲基準が設けられているからです。水質基準では、pH値は5.8以上8.6以下とされています。これは「以下」や「以上」が両側にある範囲基準であり、単一の上限値だけを覚えるのでは不十分です。数値だけでなく、下限と上限の両方があることまで意識して覚えるのがポイントです。

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この問題で覚えるポイント

水道法に基づく水質基準では、項目ごとに「検出されないこと」とされるもの、「mg/L以下」のような上限値で定められるもの、「pH値」のように範囲で定められるものがあります。まず、この基準の表し方の違いを整理して覚えることが重要です。大腸菌は「検出されないこと」であり、一般細菌のように数で評価する項目とは扱いが異なります。総トリハロメタンは0.1mg/L以下、ホルムアルデヒドは0.08mg/L以下、銅及びその化合物は1.0mg/L以下です。さらに、pH値は5.8以上8.6以下の範囲基準です。試験では、数値をそのまま問うだけでなく、似た物質どうしの基準値の入れ替えや、小数点の位置をずらした出題がよく見られます。したがって、単に暗記するのではなく、「細菌は検出の有無」「化学物質はmg/Lの上限」「pHは範囲」という分類で理解すると、初見の選択肢にも対応しやすくなります。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、受験者が「見たことのある数値」に安心してしまう心理を利用している点にあります。特に総トリハロメタンの0.5mg/Lという数字は、一見するとそれらしく見えますが、正しい基準は0.1mg/L以下です。試験では、このように本物に近い数値へ少しだけずらす形で誤答を誘うことがよくあります。また、大腸菌のように「検出されないこと」と表現される項目を、一般細菌のような数値基準と同じ感覚で読んでしまうのも典型的な思考の罠です。さらに、pHのような範囲基準は、上限だけまたは下限だけを覚えていると誤りを見抜けません。水質基準の問題では、項目名だけでなく、「どの形式で基準が示されるのか」と「数値はどこが動かされやすいのか」を同時に確認する習慣が得点につながります。

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