【危険物取扱者乙種4類予想問題5】|問14|移動タンク貯蔵所の注入時の取扱基準|法令を解説

問題

次のうち、移動タンク貯蔵所において引火点40℃未満の危険物を注入する際の取扱いとして、正しいものはどれか。

(1) 原動機を運転したまま注入してよい。

(2) 周囲に火気がなければ原動機を停止する必要はない。

(3) 原動機を停止したうえで注入しなければならない。

(4) 注入前にタンク内の危険物を空にしておかなければならない。

(5) 夜間に限り原動機を運転したまま注入することができる。

危険物取扱者乙種4類|移動タンク貯蔵所の注入時の取扱基準を解説

移動タンク貯蔵所で引火点40℃未満の危険物を注入する場合は、引火性蒸気が発生しやすく、原動機の火花や高温部分が点火源となるおそれがあります。正解は(3)です。引火点40℃未満の危険物を注入するときは、原動機を停止してから作業しなければならないためです。

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(1) 原動機を運転したまま注入してよい。

不適切です。引火点40℃未満の危険物は、比較的低い温度でも可燃性蒸気を発生しやすい危険物です。原動機を運転したまま注入すると、エンジンの火花、排気管の熱、電気系統のスパークなどが点火源となるおそれがあります。移動タンク貯蔵所では、注入中に危険物の蒸気が周囲に広がる可能性があるため、原動機を運転したままにすることは認められません。

(2) 周囲に火気がなければ原動機を停止する必要はない。

不適切です。周囲にたばこ、裸火、火花などの明らかな火気が見えなくても、原動機そのものが点火源になる可能性があります。危険物の取扱いでは、目に見える火気だけでなく、エンジン、電気火花、高温部、静電気なども火災原因として考える必要があります。周囲に火気がないことは安全確保の一部にすぎず、引火点40℃未満の危険物を注入する場合は、原動機を停止することが必要です。

(3) 原動機を停止したうえで注入しなければならない。

適切です。引火点40℃未満の危険物は、常温付近でも引火の危険が高いものが多く、注入作業中に可燃性蒸気が発生しやすい性質があります。そのため、移動タンク貯蔵所で注入する際には、原動機を停止して点火源を取り除く必要があります。危険物取扱者試験では、「引火点40℃未満」「注入」「原動機停止」という組合せが重要です。火災を防ぐためには、危険物そのものだけでなく、作業時に発生する蒸気と点火源の関係を意識することが大切です。

(4) 注入前にタンク内の危険物を空にしておかなければならない。

不適切です。注入時に重要なのは、タンク内を必ず空にすることではなく、危険物の種類や性質に応じて安全な方法で注入することです。移動タンク貯蔵所では、混合による危険や誤注入を防ぐ必要はありますが、この問題で問われている引火点40℃未満の危険物の注入基準として、タンク内を空にしておくことが正しい条件になるわけではありません。選択肢のように「必ず空にする」と断定している場合は、法令上の基準と一致するか慎重に判断する必要があります。

(5) 夜間に限り原動機を運転したまま注入することができる。

不適切です。夜間であるか昼間であるかによって、引火性蒸気の危険性や原動機が点火源になる危険性がなくなるわけではありません。危険物の安全基準は、時間帯ではなく、危険物の性質、作業内容、火災発生のおそれに基づいて定められています。夜間はむしろ視認性が低下し、漏えいや周囲の安全確認が難しくなる場合もあります。したがって、夜間に限って原動機の運転が認められるという取扱いはありません。

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この問題で覚えるポイント

移動タンク貯蔵所で引火点40℃未満の危険物を注入するときは、原動機を停止することが重要です。引火点とは、外部から火源を近づけたときに引火するのに必要な可燃性蒸気を発生する最低温度のことです。引火点40℃未満の危険物は、比較的低温でも蒸気を発生しやすく、火花や高温部によって引火する危険が高くなります。試験では、火気の有無だけで判断せず、原動機、排気管、電気火花、静電気なども点火源になることを押さえておく必要があります。移動タンク貯蔵所の注入作業では、危険物の流動による静電気、蒸気の滞留、エンジンの火花や熱が重なると火災につながるため、原動機を停止して安全を確保します。特に「引火点40℃未満」「注入」「原動機停止」は、正誤判断に直結する重要な組合せとして覚えてください。火気が周囲にない、短時間の作業である、夜間である、といった事情は原動機停止義務を不要にする理由にはなりません。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、「周囲に火気がなければ安全」と考えてしまう点です。日常感覚では、火が見えなければ危険は少ないように思えますが、危険物の法令では、エンジンの火花や高温部分も火気と同じように点火源として考えます。また、「夜間に限り」「空にしておく」「周囲に火気がなければ」など、一見すると安全配慮のように見える条件が混ぜられていますが、正しい基準はそこではありません。危険物取扱者試験では、一部だけ安全そうな表現に引っ張られず、法令上の決まり文句である「引火点40℃未満の危険物を注入するときは原動機を停止する」という軸で判断することが大切です。

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