【第一種衛生管理者過去問】2025年10月公表問題|問21|衛生管理者の職務と巡視義務・法定業務一覧|関係法令(有害業務以外)を解説

出典:第一種衛生管理者2025年(令和7年度)10月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの以外のもの)第21問

問題

衛生管理者が管理すべき業務として、法令上、定められていないものは次のうちどれか。ただし、次のそれぞれの業務のうち衛生に係る技術的事項に限るものとする。

(1) 労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関すること。

(2) 安全衛生に関する方針の表明に関すること。

(3) 少なくとも毎日1回作業場等を巡視し、衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講ずること。

(4) 化学物質等による危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置に関すること。

(5) 健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置に関すること。

第1種衛生管理者|衛生管理者の職務と巡視義務・法定業務一覧を解説

衛生管理者は、事業場の衛生に関する技術的事項を管理する役割を担います。正解は(3)です。衛生管理者には作業場等を巡視する義務がありますが、その頻度は少なくとも毎週1回です。選択肢では「毎日1回」とされているため、法令上の定めとしては誤りです。労働災害の原因調査、安全衛生方針、化学物質等のリスクアセスメント、健康診断や健康保持増進措置は、衛生に係る技術的事項として衛生管理者が管理すべき業務に含まれます。

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(1) 労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関すること。

適切です。衛生管理者が管理すべき業務には、衛生に係る技術的事項として、労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関することが含まれます。労働災害が発生した場合、原因を明らかにしなければ、同じような災害が再び起こるおそれがあります。たとえば、有害物質へのばく露、作業環境の不備、換気不足、健康管理の不足などが関係していないかを確認し、必要な改善策を講じることが重要です。このような再発防止の視点は、衛生管理者の重要な職務です。

(2) 安全衛生に関する方針の表明に関すること。

適切です。衛生管理者が管理すべき業務には、安全衛生に関する方針の表明に関することも含まれます。安全衛生に関する方針は、事業場として労働者の健康と安全をどのように守るかを示す基本的な考え方です。方針が明確であれば、健康診断、作業環境管理、化学物質管理、メンタルヘルス対策などを計画的に進めやすくなります。衛生管理者は、衛生に関する技術的事項の専門担当者として、この方針に基づく管理に関与します。

(3) 少なくとも毎日1回作業場等を巡視し、衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講ずること。

不適切です。衛生管理者には、作業場等を巡視し、設備、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講ずる義務があります。ただし、巡視頻度は「少なくとも毎日1回」ではなく、「少なくとも毎週1回」です。毎日1回の巡視が求められるのは、安全管理者の巡視義務として問われることが多い内容です。衛生管理者は毎週1回、安全管理者は毎日1回という違いを押さえることが、この選択肢の判断に直結します。

(4) 化学物質等による危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置に関すること。

適切です。化学物質等による危険性又は有害性等の調査、つまりリスクアセスメントと、その結果に基づく措置は、衛生管理者が管理すべき業務に含まれます。化学物質を取り扱う事業場では、物質の有害性、ばく露の可能性、作業方法、換気設備、保護具の使用状況などを確認し、必要なリスク低減措置を講じる必要があります。衛生管理者は、労働者の健康障害を防ぐため、化学物質管理にも関わる立場です。

(5) 健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置に関すること。

適切です。健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置は、衛生管理者が管理すべき業務に含まれます。健康診断は、労働者の健康状態を把握し、疾病の早期発見や就業上の措置につなげるために重要です。また、健康保持増進のためには、作業環境の改善、過重労働対策、生活習慣病予防、メンタルヘルス対策なども関係します。衛生管理者は、こうした健康管理を事業場で適切に進めるための実務的な役割を担います。

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この問題で覚えるポイント

衛生管理者は、衛生に係る技術的事項を管理する者です。管理すべき業務には、労働者の危険又は健康障害を防止するための措置、安全衛生に関する方針の表明、労働災害の原因調査と再発防止対策、健康診断の実施その他健康の保持増進措置、化学物質等による危険性又は有害性等の調査とその結果に基づく措置などが含まれます。衛生管理者の巡視は、少なくとも毎週1回です。作業場等を巡視し、設備、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じます。安全管理者の巡視は少なくとも毎日1回とされるため、衛生管理者は毎週1回、安全管理者は毎日1回という違いをセットで覚えることが重要です。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、巡視義務そのものは正しいため、頻度の違いを見落としやすい点です。衛生管理者が作業場等を巡視し、有害のおそれがある場合に必要な措置を講じるという内容は正しいです。しかし、頻度が「毎日1回」とされている部分が誤りです。衛生管理者は少なくとも毎週1回、安全管理者は少なくとも毎日1回という違いが頻出です。また、安全衛生に関する方針の表明やリスクアセスメントなどは、経営者や総括安全衛生管理者だけの仕事に見えるため、衛生管理者の業務ではないと判断しそうになりますが、衛生に係る技術的事項として管理対象に含まれます。このテーマでは、業務内容そのものが正しいかだけでなく、巡視頻度や担当者の違いを丁寧に確認することが大切です。

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