【第一種衛生管理者過去問】2025年4月公表問題|問21|総括安全衛生管理者の選任義務と対象業種|関係法令(有害業務以外)を解説

出典:第一種衛生管理者2025年(令和7年度)4月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの以外のもの)第21問

問題

常時使用する労働者数が300人の事業場で、法令上、総括安全衛生管理者の選任が義務付けられていない業種は、次のうちどれか。

(1) 通信業

(2) 自動車整備業

(3) 旅館業

(4) 清掃業

(5) 警備業

第1種衛生管理者|総括安全衛生管理者の選任義務と対象業種を解説

総括安全衛生管理者は、一定規模以上の事業場で、安全管理者、衛生管理者などを指揮し、安全衛生管理を統括する者です。選任義務は業種と常時使用する労働者数によって決まります。常時300人以上の通信業、自動車整備業、旅館業、常時100人以上の清掃業は総括安全衛生管理者の選任対象となりますが、警備業は300人では選任義務がありません。答えは(5)警備業です。警備業は、総括安全衛生管理者の選任が必要となる業種区分では、より大きい規模の基準に該当するためです。

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(1) 通信業

不適切です。通信業は、常時300人以上の労働者を使用する事業場で総括安全衛生管理者の選任が義務付けられる業種に含まれます。総括安全衛生管理者は、事業場全体の安全衛生管理をまとめる立場であり、通信業のように一定規模以上で多くの労働者が働く事業場では、法令上の選任義務が発生します。この問題では「300人」という人数がポイントであり、通信業は300人基準の対象業種であるため、「選任が義務付けられていない業種」には当たりません。

(2) 自動車整備業

不適切です。自動車整備業は、常時300人以上の労働者を使用する事業場で総括安全衛生管理者の選任が必要となる業種です。自動車整備業では、機械設備、工具、重量物、油脂類などを扱うため、安全衛生管理上のリスクが比較的大きい業種とされています。そのため、一定規模以上になると、事業場全体の安全衛生を統括する総括安全衛生管理者を選任しなければなりません。常時300人という条件では、自動車整備業は選任義務の対象です。

(3) 旅館業

不適切です。旅館業も、常時300人以上の労働者を使用する事業場で総括安全衛生管理者の選任が義務付けられる業種に含まれます。旅館業は、宿泊施設の運営に関わる業務であり、調理、清掃、設備管理、接客など多様な作業が行われます。労働者数が多くなると、業務内容も複雑になり、安全衛生管理を統括する体制が必要になります。したがって、常時300人の旅館業の事業場では、総括安全衛生管理者を選任する必要があります。

(4) 清掃業

不適切です。清掃業は、常時100人以上の労働者を使用する事業場で総括安全衛生管理者の選任が必要となる業種です。清掃業では、薬剤の使用、床面作業、高所作業、重量物の取扱い、感染リスクへの対応など、衛生面だけでなく安全面でも管理すべき事項が多くあります。そのため、一定規模以上の事業場では、安全衛生管理を統括する責任者として総括安全衛生管理者を選任することが求められます。常時100人であれば、清掃業は選任義務の対象です

(5) 警備業

適切です。警備業は、常時300人の事業場では総括安全衛生管理者の選任が義務付けられていません。警備業は、総括安全衛生管理者の選任基準において、300人以上で選任が必要となる業種には含まれません。警備業にも労働安全衛生上の管理は当然必要ですが、この問題で問われているのは「常時300人」という人数で総括安全衛生管理者の選任義務が発生するかどうかです。警備業はこの人数基準では対象外であるため、正しい選択肢となります。

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この問題で覚えるポイント

総括安全衛生管理者は、一定規模以上の事業場で安全衛生管理を統括する者です。選任義務は、業種と常時使用する労働者数の組合せで判断します。林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業は常時100人以上で選任が必要です。製造業、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業、家具・建具・じゅう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゅう器小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業、機械修理業は常時300人以上で選任が必要です。その他の業種は常時1,000人以上で選任が必要です。試験では、人数だけで判断せず、必ず業種区分とセットで考えることが重要です。清掃業は100人以上、自動車整備業や旅館業や通信業は300人以上、警備業はその他の業種として1,000人以上という整理が正誤判断に直結します。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、すべての選択肢が労働安全衛生管理と関係がありそうな業種に見える点です。特に警備業は、夜間勤務、巡回、立哨、事故対応などがあるため、安全衛生管理上の重要性が高い業種に感じられます。しかし、総括安全衛生管理者の選任義務は、危険そうかどうかという日常感覚ではなく、法令上の業種区分と人数基準で判断します。また、常時300人という数字を見ると、どの業種でもかなり大きな事業場なので選任が必要だと思いやすいですが、その他の業種では1,000人以上が基準になります。このように、業種のイメージではなく、100人以上、300人以上、1,000人以上のどの区分に入るかを正確に覚えることが、このテーマの得点につながります。

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