出典:第一種衛生管理者2022年(令和4年度)4月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの)第10問
問題
労働基準法に基づき、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に該当しないものは次のうちどれか。
(1) 病原体によって著しく汚染のおそれのある業務
(2) 超音波にさらされる業務
(3) 多量の高熱物体を取り扱う業務
(4) 著しく寒冷な場所における業務
(5) 強烈な騒音を発する場所における業務
特例第一種衛生管理者|年少者就業制限業務と労働基準法の禁止業務を解説
満18歳に満たない年少者については、労働基準法により、健康や安全に重大な影響を及ぼすおそれのある危険有害業務への就業が制限されています。答えは(2)超音波にさらされる業務です。病原体による著しい汚染のおそれ、多量の高熱物体、著しく寒冷な場所、強烈な騒音を発する場所での業務は、年少者を就かせてはならない業務に該当しますが、超音波にさらされる業務は、この年少者就業制限業務としては挙げられていません。
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(1) 病原体によって著しく汚染のおそれのある業務
不適切です。その理由は、病原体によって著しく汚染されるおそれのある業務は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に該当するためです。病原体へのばく露は感染症のリスクを伴い、年少者の健康保護の観点から制限されています。病院、検査施設、廃棄物処理などを連想すると分かりやすく、単に「汚れる業務」ではなく、「病原体によって著しく汚染されるおそれ」があるかが判断のポイントです。
(2) 超音波にさらされる業務
適切です。その理由は、超音波にさらされる業務は、労働基準法に基づく満18歳未満の年少者就業制限業務としては該当しないためです。ここで注意したいのは、有害そうに見える語句でも、法令上の禁止業務として列挙されているかどうかで判断する必要がある点です。超音波は特殊な作業環境を連想させますが、この問題で問われている年少者の禁止業務には含まれていません。
(3) 多量の高熱物体を取り扱う業務
不適切です。その理由は、多量の高熱物体を取り扱う業務は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に該当するためです。高熱物体の取扱いでは、やけど、熱中症、火災、爆発などの危険があり、身体的な未成熟さや経験不足を考慮して年少者の就業が制限されています。「高温の場所」だけでなく、「多量の高熱物体を取り扱う」という作業内容そのものが危険有害業務として扱われる点を押さえてください。
(4) 著しく寒冷な場所における業務
不適切です。その理由は、著しく寒冷な場所における業務は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に該当するためです。著しい寒冷環境では、低体温症、凍傷、循環機能への負担などが生じるおそれがあります。年少者の保護という観点から、極端な温度環境での業務は制限対象になります。暑熱だけでなく寒冷も対象になると整理して覚えると、正誤判断がしやすくなります。
(5) 強烈な騒音を発する場所における業務
不適切です。その理由は、強烈な騒音を発する場所における業務は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に該当するためです。強烈な騒音は聴力障害を引き起こすおそれがあり、長時間または反復してばく露されることで健康被害につながります。騒音は労働衛生でも頻出の有害要因であり、年少者の保護規定でも重要な禁止対象として扱われます。
この問題で覚えるポイント
満18歳に満たない者については、危険有害業務への就業が労働基準法で制限されています。代表例として、病原体によって著しく汚染のおそれのある業務、多量の高熱物体を取り扱う業務、著しく寒冷な場所における業務、強烈な騒音を発する場所における業務などがあります。年少者就業制限業務では、健康障害や災害の危険が大きい作業を法令上の列挙事項として覚えることが大切です。判断では、「危険そうか」だけでなく、「法令上、満18歳未満を就かせてはならない業務として規定されているか」を基準にします。高熱、寒冷、騒音、病原体のように身体へ直接大きな負担や障害を与える有害要因は、禁止業務として問われやすい重要テーマです。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、超音波という専門的で有害そうに見える語句を混ぜている点です。受験者は「人体に影響がありそう」「特殊な環境だから禁止されそう」と日常感覚で判断しやすいですが、年少者就業制限業務は法令上の列挙事項に当てはまるかで判断します。危険有害業務の問題では、一部の選択肢がいかにも専門的に見えても、条文上の禁止業務に含まれない場合があります。感覚ではなく、病原体、高熱物体、寒冷、騒音などの典型的な禁止業務を確実に押さえることが、同じパターンの問題での誤答防止につながります。
