【危険物取扱者乙種4類予想問題6】|問25|消火剤の作用と特徴|物理・化学を解説

問題

次の消火剤の作用に関する説明として、正しいものはどれか。

(1) 泡消火剤は、主として可燃物を冷却する作用だけで消火する。

(2) 二酸化炭素消火剤は、主として空気中の酸素濃度を低下させる窒息効果により消火する。

(3) 粉末消火剤は、可燃物を水で希釈することにより消火する。

(4) 水消火剤は、可燃性液体の液面を泡で覆うことにより消火する。

(5) 強化液消火剤は、電気をよく通すため電気火災には使用できない。

危険物取扱者乙種4類|消火剤の作用と特徴を解説

消火剤は、それぞれ消火の仕組みが異なります。水消火剤は主に冷却効果、泡消火剤は窒息効果と冷却効果、二酸化炭素消火剤は窒息効果、粉末消火剤は抑制効果を中心に覚えると整理しやすくなります。正しい答えは(2)です。二酸化炭素消火剤は、燃焼に必要な酸素の濃度を下げ、燃焼を続けられない状態にすることで消火します。

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(1) 泡消火剤は、主として可燃物を冷却する作用だけで消火する。

不適切です。泡消火剤の主な作用は、可燃性液体の表面を泡で覆い、空気中の酸素との接触を遮断する窒息効果です。泡には液面を冷やす冷却効果もありますが、「冷却する作用だけ」とするのは誤りです。特に第4類危険物のような引火性液体では、液面から発生する可燃性蒸気を抑えることが重要であり、泡で液面を覆うことが大きな役割を果たします。

(2) 二酸化炭素消火剤は、主として空気中の酸素濃度を低下させる窒息効果により消火する。

適切です。二酸化炭素は不燃性の気体であり、火災場所に放射されると周囲の空気を押しのけ、酸素濃度を低下させます。燃焼には酸素が必要なため、酸素の供給が不足すると燃焼を継続できなくなります。これが窒息効果です。二酸化炭素消火剤は薬剤が残りにくいため、電気設備や精密機器の火災にも用いられます。ただし、密閉空間では人が酸欠になる危険があるため、使用時には避難や換気にも注意が必要です。

(3) 粉末消火剤は、可燃物を水で希釈することにより消火する。

不適切です。粉末消火剤は水で希釈して消火するものではありません。主な作用は、燃焼反応を止める抑制効果です。燃焼は、熱、酸素、可燃物がそろうだけでなく、燃焼の連鎖反応によって継続します。粉末消火剤はこの連鎖反応を妨げ、火炎をすばやく消すことができます。水による希釈という説明は、水溶性液体や水を使う場面と混同したものです。

(4) 水消火剤は、可燃性液体の液面を泡で覆うことにより消火する。

不適切です。水消火剤の主な作用は冷却効果です。燃焼している物質の温度を下げ、発火点や燃焼を継続できる温度より低くすることで消火します。可燃性液体の液面を泡で覆うのは泡消火剤の特徴です。また、第4類危険物の多くは水に溶けにくく、水より軽いものも多いため、水をそのままかけると液体が広がり、火災が拡大するおそれがあります。水消火剤と泡消火剤の役割を混同しないことが大切です。

(5) 強化液消火剤は、電気をよく通すため電気火災には使用できない。

不適切です。強化液消火剤は、水に炭酸カリウムなどの薬剤を加えた消火剤で、普通火災に対して冷却効果や再燃防止効果を発揮します。一般に液体であるため電気を通すおそれはありますが、霧状に放射するタイプなど、電気火災に適応するものもあります。そのため「電気火災には使用できない」と断定するのは誤りです。試験では、消火器の種類ごとに適応火災が異なる点も確認しておく必要があります。

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この問題で覚えるポイント

消火剤は、何を取り除いて燃焼を止めるのかで整理すると正誤判断がしやすくなります。水消火剤は主に温度を下げる冷却効果により消火します。泡消火剤は可燃性液体の表面を泡で覆い、酸素との接触を遮断する窒息効果が中心で、冷却効果もあります。二酸化炭素消火剤は不燃性ガスで空気を置き換え、酸素濃度を下げる窒息効果により消火します。粉末消火剤は燃焼の連鎖反応を妨げる抑制効果が中心です。強化液消火剤は水系の消火剤で、普通火災に有効なものが多く、放射方式によっては電気火災に適応するものもあります。第4類危険物では、液面から発生する可燃性蒸気の燃焼を防ぐことが重要であり、泡消火剤のように液面を覆う消火方法が問われやすいです。水、泡、二酸化炭素、粉末、強化液の作用を「冷却」「窒息」「抑制」「再燃防止」に分けて覚えると、似た選択肢にも対応できます。

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ひっかけポイント

このテーマでは、消火剤の名前と作用を入れ替えるひっかけがよく出ます。泡消火剤は冷却もしますが、中心は液面を覆る窒息効果です。「だけ」と書かれている場合は、一部の性質を過度に限定していないか注意が必要です。粉末消火剤を水による希釈と結びつける説明は、消火剤の形状やイメージではなく、実際の消火作用を理解しているかを試すものです。水消火剤と泡消火剤はどちらも液体に関係するため混同しやすいですが、水は冷却、泡は液面被覆による窒息と覚えると判断しやすくなります。強化液消火剤については、「液体だから電気火災に絶対使えない」と日常感覚で判断すると誤りやすいです。試験では「主として」「だけ」「使用できない」などの断定表現に注目し、消火剤の代表的な作用と例外を切り分けることが大切です。

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