【危険物取扱者乙種4類予想問題5】|問35|第4類危険物の消火方法|性質・消火を解説

問題

次の危険物のうち、火災時に霧状の水を消火剤として使用することが適しているものはどれか。

(1) ガソリン

(2) ベンゼン

(3) エタノール

(4) 軽油

(5) アセトアルデヒド

危険物取扱者乙種4類|第4類危険物の消火方法を解説

第4類危険物は引火性液体であり、危険物の種類によって適した消火方法が異なります。特に水を使用する場合は、水に溶けるかどうかや、水より軽いかどうかなどを考えることが重要です。ガソリン、ベンゼン、軽油などの非水溶性液体では、燃焼している液面に水を直接注ぐと、危険物が水面に浮いて流れ、火災を拡大させるおそれがあります。一方、エタノールは水と任意の割合で混ざる水溶性液体であり、火災時には霧状の水を消火に利用することができます。したがって、答えは(3)エタノールです。

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(1) ガソリン

不適切です。ガソリンは第1石油類に分類される非水溶性液体で、水にほとんど溶けず、水より軽い性質があります。燃焼しているガソリンに水を直接注ぐと、ガソリンが水面に浮いたまま燃焼を続け、水の流れとともに燃焼範囲が広がる危険があります。そのため、ガソリン火災では泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素消火剤などが用いられます。なお、周囲の容器や設備を冷却する目的で散水する場合はありますが、これは燃焼しているガソリンそのものを水で直接消火することとは区別して考える必要があります。

(2) ベンゼン

不適切です。ベンゼンは第1石油類に分類される非水溶性液体で、水に溶けにくく、水より軽い性質があります。燃焼している液面に水を直接注ぐと、ベンゼンが水面に浮いて燃焼を続け、流出によって火災範囲を拡大させるおそれがあります。そのため、ベンゼン火災では泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素消火剤などが適しています。また、ベンゼンの蒸気は空気より重く、低い場所に滞留して離れた場所の火源から引火する危険もあるため、蒸気の拡散にも十分な注意が必要です。

(3) エタノール

適切です。エタノールはアルコール類に分類される水溶性の第4類危険物で、水と任意の割合で混ざり合います。火災時には霧状の水を使用することができ、水による冷却に加えて、エタノールを希釈して燃焼しにくくする効果も期待できます。ただし、棒状の水を勢いよく放射すると、燃焼している液体を飛散させて火災を広げるおそれがあるため適切ではありません。また、エタノール火災に泡消火剤を使用する場合は、水溶性液体によって通常の泡が壊れやすいため、耐アルコール泡消火剤が用いられます。

(4) 軽油

不適切です。軽油は第2石油類に分類される非水溶性液体で、水にほとんど溶けず、水より軽い性質があります。ガソリンより引火点が高いため常温では比較的引火しにくいものの、いったん燃焼すると、燃焼液面への直接注水によって軽油が水面に浮き、流出して火災範囲を広げるおそれがあります。そのため、軽油火災では泡消火剤や粉末消火剤などが用いられます。引火点が比較的高いことと、水による直接消火に適していることは別であるため、区別して覚えることが重要です。

(5) アセトアルデヒド

不適切です。アセトアルデヒドは特殊引火物に分類される第4類危険物で、水に溶けやすい性質をもっています。しかし、非常に引火しやすく、沸点が低いため常温でも可燃性蒸気を発生しやすい危険物です。火災時には泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素消火剤などが用いられ、消火後も再着火などに十分注意する必要があります。水に溶ける危険物であっても、すべてがエタノールと同じ消火方法になるわけではありません。この問題では、霧状の水を消火剤として使用することが適しているものとしてエタノールを選びます。

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この問題で覚えるポイント

第4類危険物の消火方法を判断するときは、「第4類だから水は使用できない」と一律に覚えるのではなく、それぞれの危険物の性質を確認することが重要です。ガソリン、ベンゼン、軽油などの非水溶性で水より軽い液体は、水を直接注ぐと水面に浮いたまま燃焼し、水の流れによって火災範囲を拡大させるおそれがあります。このような危険物には、泡消火剤で液面を覆って空気との接触を遮断する方法や、粉末消火剤、二酸化炭素消火剤などによる消火が適しています。 一方、エタノールは水と任意の割合で混ざるため、霧状の水を消火に使用することができます。水によって液体を冷却するとともに、エタノールを希釈して燃焼しにくくする効果も期待できます。ただし、棒状の水を勢いよく放射すると燃焼液体を飛散させる危険があるため、「水が使用できる」という知識だけでなく、「霧状の水を使用する」という点まで覚えておくことが大切です。 また、水溶性液体に泡消火剤を使用する場合にも注意が必要です。エタノールなどの水溶性液体では通常の泡が破壊されやすいため、耐アルコール泡消火剤が使用されます。 試験では、「水溶性か非水溶性か」「水より軽いか」「引火点や沸点はどの程度か」「どの消火剤が適しているか」を組み合わせて判断できるようにしておきましょう。

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ひっかけポイント

この問題で注意したいのは、「第4類危険物には水を使用できない」と一律に判断してしまうことです。ガソリンや軽油などの非水溶性で水より軽い液体では、燃焼液面への直接注水によって危険物が水面に浮き、火災を広げるおそれがあります。しかし、エタノールは水と任意の割合で混ざるため、霧状の水を消火に使用することができます。 また、「水に溶ける危険物ならすべて霧状の水による消火に適している」と覚えるのも適切ではありません。アセトアルデヒドも水に溶けやすい危険物ですが、特殊引火物で非常に引火しやすく、沸点も低いため、エタノールと同じ考え方だけで消火方法を判断することはできません。 さらに、軽油はガソリンより引火点が高いため、水を使用しても安全だと考えてしまいやすい点にも注意が必要です。引火点の高さと水への溶解性は別の性質です。軽油も水に溶けにくく水より軽いため、燃焼液面への直接注水は火災を拡大させる危険があります。 消火方法を問われた場合は、単に「第4類」「引火点が高い」といった一つの特徴だけで判断せず、水への溶解性、比重、揮発性などを確認し、それぞれの危険物に適した消火方法を選ぶことが重要です。

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