【危険物取扱者乙種4類予想問題5】|問19|引火点・発火点・燃焼点の違い|物理・化学を解説

問題

引火点、発火点および燃焼点に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1) 引火点とは、物質が火源なしで自然に燃え始める最低温度をいう。

(2) 発火点とは、物質に火炎を近づけたとき、一時的に燃焼を始める最低温度をいう。

(3) 燃焼点とは、物質が火炎を取り去った後も燃焼を継続できる最低温度をいう。

(4) 引火点は、燃焼点より常に高い温度である。

(5) 発火点は、引火点より必ず低い温度である。

危険物取扱者乙種4類|引火点・発火点・燃焼点の違いを解説

引火点、発火点、燃焼点は、いずれも物質の燃えやすさに関係する温度ですが、意味はそれぞれ異なります。引火点は火炎などの火源を近づけたときに一時的に燃える最低温度、燃焼点は火源を取り去っても燃焼を続ける最低温度、発火点は火源がなくても自然に燃え始める最低温度です。正しい答えは(3)です。燃焼点は、いったん火がついた後、火炎を取り去っても燃焼が継続できる最低温度を意味します。乙種4類では、単に用語を暗記するだけでなく、「火源が必要か」「燃焼が一時的か継続するか」という違いで整理すると判断しやすくなります。

下に移動する

【危険物取扱者乙種4類予想問題5】|問19|引火点・発火点・燃焼点の違い|物理・化学を解説する画像__otu4-05-butsuri-q19

下に移動する

(1) 引火点とは、物質が火源なしで自然に燃え始める最低温度をいう。

不適切です。これは引火点ではなく、発火点の説明です。引火点とは、液体などから発生した可燃性蒸気に火炎や火花などの火源を近づけたとき、一時的に燃焼するのに必要な最低温度をいいます。重要なのは、引火点では火源が必要であるという点です。火源なしで自然に燃え始める温度ではありません。第4類危険物では、液体そのものが直接燃えるというより、液面から発生した可燃性蒸気が空気と混ざり、そこに火源が近づくことで引火するという流れを理解しておくと、引火点の意味がつかみやすくなります。

(2) 発火点とは、物質に火炎を近づけたとき、一時的に燃焼を始める最低温度をいう。

不適切です。これは発火点ではなく、引火点の説明です。発火点とは、火炎や火花などの火源がなくても、物質が加熱されることによって自然に燃焼を開始する最低温度をいいます。引火点は火源を必要としますが、発火点は火源を必要としません。この違いは非常に重要です。たとえば、火を近づけたから燃えるのか、火を近づけなくても温度が高くなっただけで燃え始めるのかで、用語が変わります。発火点は自然発火のしやすさに関わる温度として押さえると整理しやすいです。

(3) 燃焼点とは、物質が火炎を取り去った後も燃焼を継続できる最低温度をいう。

適切です。燃焼点とは、火炎などでいったん点火した後、その火炎を取り去っても燃焼が継続する最低温度をいいます。引火点では、火源を近づけると一時的に燃えますが、火源を取り去ると燃焼が続かない場合があります。これに対して燃焼点では、発生する可燃性蒸気の量が十分になり、火源を取り去っても燃焼を続けることができます。つまり、引火点は「一時的に燃える温度」、燃焼点は「燃え続けられる温度」と考えると理解しやすいです。試験では、引火点と燃焼点の違いをこの「継続するかどうか」で判断することが大切です。

(4) 引火点は、燃焼点より常に高い温度である。

不適切です。一般に、引火点は燃焼点より低い温度です。引火点では、火源を近づけると一時的に燃焼しますが、燃焼を継続するほど十分な可燃性蒸気が発生しているとは限りません。さらに温度が上がり、火源を取り去っても燃焼が続くようになる温度が燃焼点です。そのため、温度の順序としては、一般に引火点、燃焼点、発火点の順に高くなります。この選択肢は、引火点と燃焼点の大小関係を逆にしているため誤りです。

(5) 発火点は、引火点より必ず低い温度である。

不適切です。一般に、発火点は引火点より高い温度です。引火点は火源を近づければ燃え始める最低温度ですが、発火点は火源がなくても自然に燃え始める最低温度です。火源がない状態で燃焼を開始するには、物質そのものがかなり高い温度まで加熱される必要があります。そのため、通常は発火点の方が引火点より高くなります。第4類危険物では、引火点が低いほど常温付近でも引火しやすく、発火点が低いほど高温部などで自然発火しやすいと整理すると、危険性の違いも理解しやすくなります。

下に移動する

この問題で覚えるポイント

引火点、燃焼点、発火点は、火源の有無と燃焼の継続性で区別します。引火点は、火炎や火花などの火源を近づけたときに一時的に燃焼する最低温度です。燃焼点は、火源を取り去った後も燃焼を継続できる最低温度です。発火点は、火源がなくても自然に燃え始める最低温度です。温度の関係は、一般に引火点、燃焼点、発火点の順に高くなります。乙種4類では、ガソリンやジエチルエーテルのように引火点が低い危険物ほど、常温でも可燃性蒸気を発生しやすく、火源があると引火しやすい点が重要です。発火点は、火源なしで燃え始める温度なので、引火点とは意味が違います。正誤判断では、「火源を近づける」という表現があれば引火点、「火源を取り去っても燃え続ける」という表現があれば燃焼点、「火源なしで自然に燃え始める」という表現があれば発火点と整理すると、同じテーマの問題にも対応しやすくなります。

下に移動する

ひっかけポイント

このテーマのひっかけは、名称が似ている用語を入れ替えている点にあります。特に、引火点と発火点はどちらも「火がつく温度」のように見えるため混同しやすいです。しかし、引火点は火源が必要で、発火点は火源が不要です。また、引火点と燃焼点はどちらも火源を近づける点では似ていますが、引火点は一時的な燃焼であり、燃焼点は火源を取り去っても燃焼が続く点が違います。さらに、温度の大小関係を逆にした選択肢にも注意が必要です。日常感覚では「発火」という言葉の方が早く燃えそうに感じるかもしれませんが、専門用語としては、火源なしで自然に燃える発火点の方が、通常は引火点より高い温度になります。用語の印象だけで判断せず、火源の有無、燃焼の継続性、温度の順序をセットで確認することが、このパターンの問題を解くコツです。

次の問題へ