【危険物取扱者乙種4類予想問題4】|問30|ベンゼンの性質|性質・消火を解説

問題

ベンゼンの性質について、誤っているものはどれか。

(1) 無色透明で特有の芳香をもつ液体である。

(2) 水にはほとんど溶けない。

(3) 蒸気は空気より重く、低所に滞留しやすい。

(4) 引火点は常温(20℃)より高いため、常温では引火の危険がない。

(5) 燃焼すると多量のすすを生じやすい。

危険物取扱者乙種4類|ベンゼンの性質を解説

ベンゼンは第4類危険物に分類される代表的な芳香族炭化水素であり、引火性が高く有毒性も持つため取り扱いには注意が必要です。各性質の正誤を正しく理解しているかを問う問題であり、正しいのは(1)(2)(3)(5)で、誤っているのは(4)です。

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(1) 無色透明で特有の芳香をもつ液体である。

適切です。ベンゼンは常温で無色透明の液体であり、特徴的な甘い芳香を持ちます。芳香族炭化水素の代表であり、名前の通り独特のにおいがあることは基本的な性質としてよく問われます。また揮発性があり、蒸気として空気中に拡散しやすい性質も持っています。

(2) 水にはほとんど溶けない。

適切です。ベンゼンは非極性の有機溶剤であり、水との親和性が非常に低いため、ほとんど溶解しません。水と混ざらずに分離層を作る性質があり、有機溶媒としての特徴の一つです。この性質は他の第4類危険物にも共通する重要なポイントです。

(3) 蒸気は空気より重く、低所に滞留しやすい。

適切です。ベンゼンの蒸気は空気より比重が大きいため、発生すると床面や低い場所に溜まりやすくなります。このため換気が不十分な場所では、見えない蒸気が低所に滞留し、引火源があると離れた場所でも引火・爆発の危険があります。

(4) 引火点は常温(20℃)より高いため、常温では引火の危険がない。

不適切です。ベンゼンの引火点は約マイナス11℃と非常に低く、常温の20℃ではすでに容易に引火する状態にあります。そのため「常温では安全」という考え方は誤りであり、むしろ常温でも蒸気が発生し、火気があれば引火する危険性が高い物質です。このような誤りは引火点の数値を逆に覚えさせる典型的なひっかけです。

(5) 燃焼すると多量のすすを生じやすい。

適切です。ベンゼンは炭素含有量が多い芳香族化合物であるため、燃焼が不完全になりやすく、黒煙やすすを多量に発生させます。この性質は芳香族炭化水素全般に共通し、燃焼時の視界悪化や汚染の原因にもなります。

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この問題で覚えるポイント

ベンゼンは第4類危険物の中でも代表的な芳香族炭化水素であり、無色透明で芳香があり、水にほとんど溶けず、蒸気は空気より重いという基本性質を必ず押さえる必要があります。引火点はマイナス11℃程度と非常に低く、常温でも容易に引火するため「常温より高いから安全」という判断は明確な誤りになります。また芳香族化合物は燃焼時にすすを多く出す傾向があり、これは構造中の炭素比率が高いことに由来します。引火点の大小と安全性の関係、蒸気の比重による滞留位置、燃焼時のすす発生の3点は頻出の正誤判断軸です。

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ひっかけポイント

最も多い誤り誘導は引火点の理解不足です。「常温より高い=安全」と直感的に判断させる設問ですが、実際にはベンゼンは引火点が非常に低く、常温で危険な状態にあります。また引火点と発火点を混同させるパターンも頻出で、数値の大小関係を逆に覚えていると簡単に誤答します。さらに「芳香がある=安全」という日常的イメージも誤解の原因になりやすく、香りと危険性は無関係である点も注意が必要です。蒸気が空気より重い性質も軽視されやすく、目に見えない低所滞留による事故リスクを想像できるかが重要な判断ポイントになります。

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