【危険物取扱者乙種4類予想問題1】|問27|第4類危険物の火災予防対策|性質・消火を解説

問題

第4類危険物の火災予防上の注意事項として、適切でないものはどれか。

(1) 危険物を取り扱う場所では、静電気の放電火花発生を防止するため接地を行う。

(2) 可燃性蒸気が滞留しないよう、蒸気の性質に応じた換気を行う。

(3) 危険物を移し替える際は、火気のない場所で行う。

(4) 危険物を保管する容器は、内容物の漏えいを防ぐため密栓する。

(5) 引火点の低い危険物ほど安全性が高いため、火気との離隔距離を小さくして保管する。

危険物取扱者乙種4類|第4類危険物の火災予防対策を解説

第4類危険物は引火性液体であり、液体そのものよりも、液面から発生する可燃性蒸気に引火する危険が大きい物質です。火災予防では、静電気対策、換気、火気管理、漏えい防止、容器の密栓などが重要になります。答えは(5)です。引火点が低い危険物ほど、低い温度でも可燃性蒸気を発生しやすく、火気により引火する危険性が高いため、安全性が高いとはいえません。

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(1) 危険物を取り扱う場所では、静電気の放電火花発生を防止するため接地を行う。

適切です。第4類危険物は可燃性蒸気を発生しやすく、静電気による小さな放電火花でも引火するおそれがあります。特に、危険物を容器に移し替える作業や配管内を流す作業では、液体の流動や摩擦によって静電気が発生しやすくなります。接地を行うことで、帯電した電気を大地へ逃がし、放電火花の発生を防ぎます。乙種4類では、静電気は第4類危険物火災の重要な着火源としてよく問われます。

(2) 可燃性蒸気が滞留しないよう、蒸気の性質に応じた換気を行う。

適切です。第4類危険物から発生する可燃性蒸気は、多くの場合、空気より重く、床面や低い場所に滞留しやすい性質があります。そのため、換気を行う場合は、単に窓を開けるだけでなく、蒸気がたまりやすい低所を意識して排出することが大切です。可燃性蒸気が燃焼範囲内の濃度で滞留し、そこに火花や裸火などの着火源があると、火災や爆発につながるおそれがあります。

(3) 危険物を移し替える際は、火気のない場所で行う。

適切です。第4類危険物を移し替える作業では、容器の開放により可燃性蒸気が発生しやすくなります。このとき近くに火気があると、蒸気に引火する危険があります。火気には、裸火だけでなく、たばこ、火花、高温物、電気設備のスパークなども含まれます。第4類危険物の取扱いでは、火気を遠ざけることが火災予防の基本です。

(4) 危険物を保管する容器は、内容物の漏えいを防ぐため密栓する。

適切です。容器を密栓することにより、危険物の漏えいや蒸気の放出を防ぐことができます。第4類危険物は、容器から漏れたり、蒸気が外部に出たりすると、火災の危険が高まります。また、容器のふたが開いていると、蒸気が周囲に広がり、換気が不十分な場所では滞留するおそれがあります。保管時には、容器の材質や状態が内容物に適していることも重要です。

(5) 引火点の低い危険物ほど安全性が高いため、火気との離隔距離を小さくして保管する。

不適切です。引火点が低い危険物ほど、低い温度でも引火に必要な可燃性蒸気を発生しやすく、危険性は高くなります。たとえば、ガソリンのように引火点が非常に低い危険物は、常温でも可燃性蒸気を発生しやすく、火気が近くにあると容易に引火するおそれがあります。そのため、引火点が低いものほど、火気から十分に離し、換気や静電気対策を徹底して取り扱う必要があります。「引火点が低いほど安全」という考え方は逆であり、正しくは「引火点が低いほど危険性が高い」と覚えることが大切です。

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この問題で覚えるポイント

第4類危険物は引火性液体であり、液体そのものではなく、液面から発生した可燃性蒸気が空気と混合して燃焼します。火災予防の基本は、可燃性蒸気を発生させないこと、滞留させないこと、着火源を近づけないことです。第4類危険物の蒸気は多くの場合、空気より重く、低い場所にたまりやすいため、換気は低所の蒸気排出を意識して行います。引火点は、火を近づけたときに引火するのに十分な蒸気を発生する最低温度をいい、引火点が低いほど危険性は高くなります。静電気は放電火花によって可燃性蒸気に着火するおそれがあるため、接地、流速の制限、湿度管理、導電性材料の使用などが重要です。容器は漏えいや蒸気の放出を防ぐため、密栓し、直射日光や高温を避け、火気から離して保管します。

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ひっかけポイント

この問題の最大のひっかけは、「引火点が低いほど安全性が高い」という逆の表現です。日常感覚では「低い」という言葉から危険性が小さいように感じることがありますが、危険物では逆に、低い温度でも引火しやすいという意味になります。また、「火気との離隔距離を小さくする」という表現も危険です。危険性が高い物質ほど、火気から十分に離す必要があります。第4類危険物では、静電気、換気、火気厳禁、密栓などの対策は基本的に正しい方向の記述として出題されやすく、引火点の意味を逆にした文章が誤答誘導としてよく使われます。

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