問題
建築物清掃におけるスケジュール管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1) 日常あるいは定期作業の予定を、時間内に遂行することである。
(2) 月間作業予定表は、定期清掃の人員配置から予定を立てる。
(3) 従事者の変動や建築物内工事等による使用状況の変動、テナント等の事情等を考慮して作成する。
(4) スケジュール管理は、時間管理に重点が置かれている。
(5) 月間作業実施記録をとる。
ビル管過去問|清掃のスケジュール管理を解説
この問題は、建築物清掃におけるスケジュール管理の基本的な考え方を問う問題です。清掃のスケジュール管理では、日常清掃と定期清掃を無理なく計画し、限られた時間と人員の中で確実に作業を実施することが重要です。特に、予定表は定期清掃だけを基準に組むのではなく、日常清掃を含めた全体の作業量、人員、建物の使用状況を踏まえて作成する必要があります。したがって、最も不適当なのは(2)です。
(1) 日常あるいは定期作業の予定を、時間内に遂行することである。
適切です。スケジュール管理とは、あらかじめ定めた作業計画を、決められた時間内に効率よく実施するための管理です。清掃作業は、始業時間や作業可能時間、利用者の動線、建物の使用状況などの制約を受けます。そのため、単に作業内容を決めるだけでなく、いつ、どこを、誰が、どの順序で行うかを整理し、時間内に完了させることが求められます。この記述は、スケジュール管理の基本を適切に表しています。
(2) 月間作業予定表は、定期清掃の人員配置から予定を立てる。
不適切です。月間作業予定表は、定期清掃だけを基準に作成するものではありません。実際には、まず日常清掃の実施体制や必要人員を踏まえたうえで、そこに定期清掃をどう組み込むかを考えることが重要です。建築物清掃では、毎日継続して行う日常清掃が業務の基盤であり、定期清掃はその合間や影響を考慮して計画する性質があります。したがって、月間作業予定表を定期清掃の人員配置から立てるという考え方は、優先順位として不適切です。月間予定は、日常作業、定期作業、応援体制、休日、施設使用状況などを総合して作成します。
(3) 従事者の変動や建築物内工事等による使用状況の変動、テナント等の事情等を考慮して作成する。
適切です。清掃の予定は、理想的な条件だけで固定的に作ればよいわけではありません。現場では、欠員や異動、繁忙期、改修工事、イベント開催、テナントの営業時間変更など、さまざまな要因で作業条件が変化します。そのため、実際のスケジュールは、建物の使用実態や現場事情を十分に反映して作成しなければなりません。この記述は、実務的にも非常に重要な視点を示しています。
(4) スケジュール管理は、時間管理に重点が置かれている。
適切です。スケジュール管理では、どの作業をどの時間帯に実施するか、作業が所定時間内に終わるか、他作業や利用者に支障を与えないかといった時間の調整が大きなポイントになります。もちろん、人員配置や品質管理も重要ですが、スケジュール管理そのものは、特に時間的な配分や順序の管理に重点があります。限られた勤務時間内で必要な作業を確実に終えるため、この記述は適切です。
(5) 月間作業実施記録をとる。
適切です。スケジュール管理では、予定を立てるだけでなく、実際にその予定どおり実施できたかを記録し、次回の計画に生かすことが大切です。月間作業実施記録を残すことで、どの作業が遅れやすいか、どの時期に負荷が高まるか、予定と実績にどのような差があるかを把握できます。これにより、次月以降の予定表の精度向上や人員配置の見直しにつながります。したがって、この記述は適切です。
この問題で覚えるポイント
清掃のスケジュール管理は、決められた時間内に日常清掃や定期清掃を確実に実施するための管理です。 月間作業予定表は、定期清掃だけでなく、日常清掃を含めた全体の業務量と人員体制を踏まえて作成します。 従事者の欠員、工事、テナント事情、利用状況の変化など、現場条件を反映して予定を調整することが重要です。 予定だけで終わらせず、実施記録を残して次回計画の改善につなげることが大切です。
ひっかけポイント
定期清掃は目立つため、それを中心に予定を組むように見えますが、実際は日常清掃が業務の土台です。 スケジュール管理を人員管理と混同しやすいですが、中心になるのは時間配分と作業順序の管理です。 予定表の作成だけで管理が完結すると思いがちですが、実施記録を残して検証するところまでが管理です。
