問題
水道に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1) 水道の目的は、清浄な水を豊富にかつ低廉に供給することである。
(2) 水道水の用途は、飲用に限らず、洗面、風呂、水洗便所、清掃、噴水、散水等、多岐にわたる。
(3) 水道の規模は、目標年次における1日の給水量の年間最大値を目標にして計画される。
(4) 配水管から給水管に分岐する箇所での配水管の最小動水圧は、100 kPa程度を確保する。
(5) 我が国の水道普及率は、令和4年度時点において98%を超えている。
ビル管過去問|水道管理を解説
この問題は、水道の目的、水道水の用途、水道計画の考え方、配水圧、水道普及率といった、水道管理の基本事項を問う問題です。水道の目的や用途、計画規模の考え方、水道普及率はいずれも基本的な内容ですが、配水管の圧力に関する数値は混同しやすいため注意が必要です。最も不適当なのは(4)です。配水管から給水管に分岐する箇所で必要とされる最小動水圧は、一般に100kPaではなく、これより高い水準を基準として考えます。そのため、(4)の数値設定が誤りです。
(1) 水道の目的は、清浄な水を豊富にかつ低廉に供給することである。
適切です。その理由は、水道は人の生命や健康、日常生活、社会活動を支える基盤設備であり、安全で清浄な水を安定して供給することを目的としているからです。さらに、水は生活必需品であるため、必要な量を継続的に、できるだけ負担の少ない形で供給することも重要です。「清浄」「豊富」「低廉」という表現は、水道の基本的な目的を端的に示したものです。
(2) 水道水の用途は、飲用に限らず、洗面、風呂、水洗便所、清掃、噴水、散水等、多岐にわたる。
適切です。その理由は、水道水は飲み水としてだけでなく、生活用水や都市活動用水として幅広く使われているからです。家庭では、炊事、洗面、入浴、洗濯、トイレ、掃除などに用いられますし、建築物では清掃や散水、場合によっては修景施設などにも使われます。したがって、水道水の用途が多岐にわたるという説明は正しいです。
(3) 水道の規模は、目標年次における1日の給水量の年間最大値を目標にして計画される。
適切です。その理由は、水道施設は、通常時だけでなく、年間を通じて最も需要が大きくなる時期にも対応できるように計画する必要があるからです。もし平均的な使用量だけを基準にすると、夏季や利用集中時に給水能力が不足するおそれがあります。そのため、水道計画では、将来の目標年次における最大給水量を見込んで施設規模を定める考え方が基本になります。
(4) 配水管から給水管に分岐する箇所での配水管の最小動水圧は、100 kPa程度を確保する。
不適切です。その理由は、配水管から給水管に分岐する地点では、安定した給水を行うために、100kPaよりも高い最小動水圧を確保するのが一般的だからです。100kPaという値では、建物内での使用状況や高低差、配管抵抗などを考えると、十分な給水ができない場合があります。試験では、この圧力の基準値を数値で問われることがあり、100kPaという低めの数値を示して誤らせる出題がよく見られます。したがって、この選択肢が最も不適当です。
(5) 我が国の水道普及率は、令和4年度時点において98%を超えている。
適切です。その理由は、日本の水道は全国的に高い普及率を達成しており、令和4年度時点でも98%を超える高水準にあるからです。これは、水道が国民生活に不可欠な社会基盤として広く整備されてきたことを示しています。細かな年度や小数点以下の数値までは問われなくても、「98%を超えている」という大まかな把握は重要です。そのため、この記述は正しいです。
この問題で覚えるポイント
水道の目的は、安全で清浄な水を豊富かつ低廉に供給することです。水道水は飲用だけでなく、洗面、入浴、便所、清掃、散水など幅広い用途に使われます。水道施設の規模は、将来の最大給水量を見込んで計画します。配水管の最小動水圧は数値で問われやすく、100kPaでは低すぎる点が重要です。日本の水道普及率は非常に高く、98%を超える水準にあります。
ひっかけポイント
「最小動水圧」の数値は暗記があいまいだと誤りやすいです。100kPaというもっともらしい数字を示して引っかけてくることがあります。水道の目的では「清浄」「豊富」「低廉」という基本語句をセットで押さえることが大切です。水道の規模は平均ではなく最大需要を基準に考える点も狙われやすいです。水道普及率も、かなり高い水準にあることを知らないと迷いやすいので注意が必要です。
