【ビル管過去問】令和7年度 問題88|ランプの種類と発光原理(LED・水銀ランプなど)を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和7年度(2025年)|空気環境の調整第88問

問題

ランプとその発光原理との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

(1) 水銀ランプ-放電発光

(2) メタルハライドランプ-放電発光

(3) 発光ダイオード(LED)-温度(熱)放射

(4) 白熱電球-温度(熱)放射

(5) 蛍光ランプ-放電発光

 

 

 

ビル管過去問|ランプの種類と発光原理(LED・水銀ランプなど)を解説

この問題は、ランプの種類と発光原理の組合せを問う問題です。照明器具は、電気エネルギーをどのような仕組みで光に変えるかによって、温度放射、放電発光、半導体発光などに分類されます。不適切な選択肢は、発光ダイオードを温度放射としているものです。LEDは半導体の発光現象を利用するため、温度放射ではありません。

下に移動する

【ビル管過去問】令和7年度 問題88|ランプの種類と発光原理(LED・水銀ランプなど)を解説する画像

下に移動する

(1) 水銀ランプ-放電発光

適切です。水銀ランプは、ランプ内の水銀蒸気中で放電を起こし、そのときに発生する光を利用するランプです。放電発光とは、気体中に電流を流すことで発光させる仕組みです。水銀ランプでは、水銀蒸気が放電によって励起され、特有の光を発します。白熱電球のようにフィラメントを高温にして光らせる方式ではないため、温度放射ではなく放電発光に分類されます。

(2) メタルハライドランプ-放電発光

適切です。メタルハライドランプは、高圧水銀ランプの一種で、水銀に加えて金属ハロゲン化物を封入したランプです。ランプ内で放電を起こし、金属原子などが励起されて発光します。水銀ランプよりも演色性や発光効率を高める目的で用いられることがありますが、発光の基本原理は放電発光です。したがって、この組合せは正しいです。

(3) 発光ダイオード(LED)-温度(熱)放射

不適切です。LEDは、半導体に電流を流したときに電子と正孔が再結合し、そのエネルギーが光として放出される仕組みを利用しています。これは半導体発光、またはエレクトロルミネセンスと呼ばれる発光原理です。白熱電球のように物体を高温にして光を出す温度放射ではありません。LEDは発熱がまったくないわけではありませんが、発光原理そのものは熱による放射ではない点が重要です。

(4) 白熱電球-温度(熱)放射

適切です。白熱電球は、フィラメントに電流を流して高温にし、その熱によって光を放射させるランプです。高温になった物体が光を出す現象を温度放射、または熱放射といいます。白熱電球は発光効率は高くありませんが、発光原理としては典型的な温度放射です。したがって、この組合せは正しいです。

(5) 蛍光ランプ-放電発光

適切です。蛍光ランプは、管内の水銀蒸気中で放電を起こし、その放電によって発生した紫外線が管内面の蛍光体に当たることで可視光を発します。最終的に見える光は蛍光体から出ますが、発光のきっかけは放電によるものです。そのため、蛍光ランプは放電発光に分類されます。白熱電球のような温度放射ではありません。

下に移動する

この問題で覚えるポイント

ランプの発光原理は、温度放射、放電発光、半導体発光に分けて整理すると判断しやすくなります。温度放射は、物体を高温にして光を出す方式で、代表例は白熱電球です。放電発光は、気体中に電流を流して発光させる方式で、水銀ランプ、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、蛍光ランプなどが該当します。半導体発光は、半導体に電流を流したときの電子の再結合によって光を出す方式で、代表例はLEDです。試験では、LEDを熱で光るものと誤解させる選択肢や、蛍光ランプを蛍光体だけで光るものとして放電発光から外すような選択肢が出やすいため、発光のきっかけが何かを意識して覚えることが大切です。

下に移動する

ひっかけポイント

この問題のひっかけは、LEDにも発熱があるため、温度放射と混同しやすい点です。実際には、LEDは使用中に熱を持つことがありますが、熱によって光っているわけではありません。発熱の有無と発光原理は別の話です。また、蛍光ランプは蛍光体が可視光を出すため、放電発光ではないように見えることがあります。しかし、蛍光体を光らせる紫外線は管内の放電によって発生するため、分類上は放電発光です。このように、最終的に見える光だけで判断せず、電気エネルギーがどの仕組みで光に変わるのかを確認することが、同じテーマの問題で誤答を避けるコツです。

演習量を増やしたい方はこちら。

次の問題へ