出典:建築物衛生管理技術者試験令和7年度(2025年)|建築物衛生行政概論第1問
問題
医学の歴史上の人物と、その功績の正しい組合せはどれか。
(1) ヒポクラテス:生命の自然発生説に異を唱えた
(2) フローレンス・ナイチンゲール:西洋医学の体系の基礎をつくった
(3) ルイ・パスツール:ペニシリンの発見に成功した
(4) ロベルト・コッホ:コレラ菌の発見に成功した
(5) アレクサンダー・フレミング:破傷風菌の純粋培養に成功した
ビル管過去問|医学史上の人物と功績を解説
この問題は、医学や公衆衛生の歴史上重要な人物と、その功績の正しい組合せを問う問題です。建築物衛生行政概論では、衛生思想や感染症対策の発展に関わる人物が出題されることがあります。正しい選択肢はロベルト・コッホとコレラ菌の発見を組み合わせたものです。人物名だけを暗記するのではなく、誰が何を発見し、どの分野の発展に関わったのかを整理して覚えることが大切です。

(1) ヒポクラテス:生命の自然発生説に異を唱えた
不適切です。ヒポクラテスは古代ギリシャの医師で、「医学の父」と呼ばれ、西洋医学の基礎を築いた人物として知られています。病気を神罰や迷信としてではなく、自然的な原因によって起こるものとして捉えた点が重要です。一方、生命の自然発生説に異を唱えた人物として重要なのは、実験によって微生物の自然発生を否定したルイ・パスツールです。そのため、この組合せは正しくありません。
(2) フローレンス・ナイチンゲール:西洋医学の体系の基礎をつくった
不適切です。フローレンス・ナイチンゲールは近代看護の基礎を築いた人物です。クリミア戦争での看護活動や、衛生環境の改善、統計を用いた死亡原因の分析などにより、看護と公衆衛生の発展に大きく貢献しました。西洋医学の体系の基礎をつくった人物としては、ヒポクラテスが代表的です。ナイチンゲールは医学体系そのものよりも、看護、病院衛生、環境改善の分野で覚えるとよいです。
(3) ルイ・パスツール:ペニシリンの発見に成功した
不適切です。ルイ・パスツールは、微生物学の発展に大きく貢献した人物で、発酵や腐敗が微生物によって起こることを示し、自然発生説を否定しました。また、ワクチンや低温殺菌法の発展にも関係しています。一方、ペニシリンを発見したのはアレクサンダー・フレミングです。パスツールは微生物学、自然発生説の否定、ワクチン、低温殺菌と結び付けて覚えると整理しやすいです。
(4) ロベルト・コッホ:コレラ菌の発見に成功した
適切です。ロベルト・コッホは、細菌学の発展に大きく貢献した人物で、炭疽菌、結核菌、コレラ菌などの研究で知られています。特に感染症と特定の病原体との関係を明らかにする考え方は、近代細菌学の基礎となりました。コレラは水系感染症として公衆衛生上も重要であり、建築物衛生や環境衛生の学習ともつながります。このため、ロベルト・コッホとコレラ菌の発見という組合せは正しいです。
(5) アレクサンダー・フレミング:破傷風菌の純粋培養に成功した
不適切です。アレクサンダー・フレミングは、抗生物質であるペニシリンを発見した人物です。ペニシリンの発見は、細菌感染症の治療に大きな変化をもたらしました。一方、破傷風菌の純粋培養に関係する人物としては北里柴三郎が重要です。フレミングはペニシリン、北里柴三郎は破傷風菌や血清療法と結び付けて覚えると、人物と功績を混同しにくくなります。
この問題で覚えるポイント
医学史上の人物と功績の問題では、人物名と代表的な業績を一対一で結び付けて覚えることが重要です。ヒポクラテスは医学の父であり、西洋医学の基礎を築いた人物です。ナイチンゲールは近代看護と病院衛生の改善に貢献しました。パスツールは自然発生説の否定、微生物学、低温殺菌、ワクチンと関連します。コッホは細菌学の発展に貢献し、結核菌やコレラ菌などの病原菌の発見で知られます。フレミングはペニシリンの発見、北里柴三郎は破傷風菌の純粋培養や血清療法と関連づけて覚えると正誤判断がしやすくなります。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、人物名も功績もどちらも医学史上有名であるため、一見すると正しそうに見える組合せが多い点です。たとえば、パスツールもフレミングも微生物や感染症と関係があるため、ペニシリンの発見と混同しやすくなります。また、ヒポクラテスとナイチンゲールはどちらも医療の発展に関わる人物ですが、ヒポクラテスは医学、ナイチンゲールは看護と衛生改善という役割の違いがあります。このような問題では、人物の名前を見て何となく選ぶのではなく、「医学の父」「近代看護」「自然発生説の否定」「コレラ菌」「ペニシリン」というキーワードで整理して判断することが大切です。
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