【ビル管過去問】令和6年度 問題133|排水ますと掃除口の設置基準を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和6年度(2024年)|清掃第133問

問題

排水ますと掃除口に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1) 排水横管への掃除口の設置間隔は、管径100mmを超える場合は、通常30m以内とする。

(2) 敷地排水管の直管が長い場合、排水ますは管内径の120倍を超えない範囲内に設置する。

(3) 雨水ますの流出管は、流入管よりも管底を20mm程度下げて設ける。

(4) 排水立て管に設置する掃除口は、3〜5階おき程度の間隔で設ける。

(5) 雨水ますの底部には、100mm程度の泥だめを設ける。

ビル管過去問|排水ますと掃除口の設置基準を解説

この問題は、排水ますと掃除口の設置基準について、数値や用途の違いを正しく理解しているかを問う問題です。排水設備の維持管理では、詰まりや点検への対応をしやすくするために、どこにどのような設備を設けるかが非常に重要です。特に、掃除口の設置間隔、排水ますの配置基準、雨水ますの構造などは、試験でも細かい数値や目的の違いで問われやすい部分です。この問題の正解は(5)です。雨水ますには一般に泥だめを設けますが、その深さは100mm程度ではなく、通常は150mm程度を目安とします。そのため、(5)が最も不適当です。他の選択肢はいずれも排水設備の設計維持管理上の一般的な基準として適切です。

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(1) 排水横管への掃除口の設置間隔は、管径100mmを超える場合は、通常30m以内とする。

適切です。掃除口は、排水管内の詰まりを除去したり、内部点検を行ったりするために必要な設備です。排水横管は横方向に汚れや異物がたまりやすく、長くなるほど閉塞時の対応が難しくなります。そのため、一定間隔ごとに掃除口を設ける必要があります。管径100mmを超える場合の設置間隔を通常30m以内とする考え方は、維持管理上の標準的な基準として妥当です。試験では、管径によって設置間隔が異なることや、横管のほうが点検性への配慮を強く求められることを押さえておくことが大切です。

(2) 敷地排水管の直管が長い場合、排水ますは管内径の120倍を超えない範囲内に設置する。

適切です。敷地排水管は建物の外部に設けられる排水管であり、長い直管部では詰まりや沈殿物の堆積が起こったときに、途中で点検や清掃ができるように排水ますを設置します。その配置基準の一つとして、直線部が長い場合には、排水ますの間隔を管内径の120倍を超えない範囲とする考え方があります。これは、単に長さだけで覚えるのではなく、管径に応じて適切な管理間隔をとるという発想です。こうした基準は、排水機能の維持と清掃性の確保の両方に関わる重要な知識です。

(3) 雨水ますの流出管は、流入管よりも管底を20mm程度下げて設ける。

適切です。雨水ますでは、流入した雨水を円滑に流出させるとともに、土砂などを一時的に沈殿させる必要があります。そのため、流出管の管底を流入管よりやや下げて設けることで、水の流れを安定させ、土砂がます内に残りやすい構造にします。20mm程度下げるという数値は、この目的にかなった実務上の標準的な値です。こうしたわずかな高低差は見落としやすいですが、排水設備では流れの方向や堆積防止に直結する大切な調整です。試験でも、数値そのものだけでなく、その数値にどんな意味があるかを理解しておくと判断しやすくなります。

(4) 排水立て管に設置する掃除口は、3〜5階おき程度の間隔で設ける。

適切です。排水立て管は縦方向に排水を流す管ですが、立て管であっても汚れの付着や異物の停滞が全く起こらないわけではありません。とくに高層建築物では、維持管理をしやすくするため、一定の階ごとに掃除口を設けておくことが必要です。3〜5階おき程度という設置間隔は、点検と清掃の作業性を考慮した一般的な基準であり、適切な記述です。立て管は横管に比べて詰まりにくい印象を持たれやすいですが、だからこそ掃除口の設置基準が問われると迷いやすいところです。試験では、立て管にも定期的な維持管理のための設備が必要であることを意識しておきましょう。

(5) 雨水ますの底部には、100mm程度の泥だめを設ける。

不適切です。雨水ますの底部には、土砂や泥を沈殿させるための泥だめを設けますが、その深さは100mm程度ではなく、一般には150mm程度を目安とします。泥だめが浅すぎると、流入した土砂を十分にためることができず、流出管へ土砂が流れ込みやすくなり、閉塞や排水不良の原因になります。雨水ますは、単に水を通すだけでなく、土砂を分離して排水系統を守る役割も持っています。そのため、泥だめの深さは重要な構造要素です。この選択肢は、もっともらしい数値を示しているため迷いやすいですが、基準値を正確に覚えていれば判断できます。

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この問題で覚えるポイント

掃除口は、排水管の詰まり除去や点検のために設ける設備であり、特に排水横管や排水立て管では設置間隔が重要です。 排水横管の掃除口は、管径100mmを超える場合、通常30m以内を目安に設けます。 排水立て管の掃除口は、3〜5階おき程度に設けるのが一般的です。 敷地排水管の直線部が長い場合は、排水ますを設けて点検清掃ができるようにし、その間隔は管内径の120倍以内が目安です。 雨水ますでは、流出管の管底を流入管より20mm程度下げて設けることで、排水を円滑にしつつ土砂を沈殿させやすくします。 雨水ますの底部には泥だめを設け、その深さは150mm程度が目安です。 試験では、排水ますと掃除口の問題で、設置目的、設置間隔、泥だめの深さなどの数値がよく問われます。 排水ますは点検清掃方向転換合流部の確認のために設けられ、掃除口は管そのものに設ける清掃用開口部であるという違いも整理しておくと得点しやすくなります。

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ひっかけポイント

もっとも多い罠は、数値を少しだけずらした選択肢です。100mmと150mm、20mmと30mmのように、近い数値を並べて受験者の記憶のあいまいさを突いてきます。 雨水ますの泥だめは、実務感覚では「少しあればよい」と感じやすいため、100mmでもよさそうに見えてしまいます。しかし、試験では感覚ではなく基準値で判断する必要があります。 掃除口と排水ますはどちらも点検清掃に関わる設備なので、役割を混同すると誤答しやすくなります。管に設けるのが掃除口、ます構造として設けるのが排水ますです。 一部だけ正しい文章にも注意が必要です。たとえば「泥だめを設ける」という前半は正しくても、「100mm程度」という数値が誤っていれば、その選択肢全体は不適当になります。 今後も、設備の名称だけで安心せず、目的、設置場所、数値基準までセットで覚えることが、同テーマの問題を安定して解くコツです。

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