【ビル管過去問】令和5年度 問題10|建築物環境衛生管理技術者免状|再交付・返還・書換え・欠格期間の規定を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和5年度(2023年)|建築物衛生行政概論第10問

問題

建築物環境衛生管理技術者免状に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 免状の交付を受けている者は、免状の再交付を受けた後、失った免状を発見したときは、5日以内に、これを厚生労働大臣に返還する。

(2) 免状を受けている者が死亡した場合は、戸籍法に規定する届出義務者は、1か月以内に、厚生労働大臣に免状を返還する。

(3) 免状の交付を受けている者は、免状を破り、よごし、又は失ったときは、厚生労働大臣に免状の再交付を申請することができる。

(4) 厚生労働大臣は、免状の返納を命ぜられ、その日から起算して2年を経過しない者には、免状の交付を行わないことができる。

(5) 免状の交付を受けている者は、免状の記載事項に変更が生じたときは、厚生労働大臣に免状の書換え交付を申請することができる。

ビル管過去問|建築物環境衛生管理技術者免状|再交付・返還・書換え・欠格期間の規定を解説

この問題は、建築物環境衛生管理技術者免状に関する事務手続と、免状交付を受けられない欠格期間の知識を問う問題です。 再交付、返還、書換え交付は似た言葉が多く、条文の数字も混同しやすいため、手続の場面ごとに整理して覚えることが大切です。 結論として、誤っているのは(4)です。 理由は、免状の返納を命ぜられた者について、免状の交付を行わないことができる期間は2年ではなく1年だからです。

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(1) 免状の交付を受けている者は、免状の再交付を受けた後、失った免状を発見したときは、5日以内に、これを厚生労働大臣に返還する。

適切です。その理由は、令和5年度試験時点の建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行規則では、再交付後に失った免状を見つけた場合、5日以内に厚生労働大臣へ返還することとされていたからです。この選択肢は、再交付後に古い免状が二重に存在する状態を防ぐための規定をそのまま述べています。

(2) 免状を受けている者が死亡した場合は、戸籍法に規定する届出義務者は、1か月以内に、厚生労働大臣に免状を返還する。

適切です。その理由は、令和5年度試験時点の施行規則では、免状を受けている者が死亡し、又は失踪の宣告を受けたときは、戸籍法上の届出義務者が1か月以内に厚生労働大臣へ免状を返還するものとされていたからです。本人が手続できない場面では、家族などの届出義務者が対応するという整理で覚えると理解しやすいです。

(3) 免状の交付を受けている者は、免状を破り、よごし、又は失ったときは、厚生労働大臣に免状の再交付を申請することができる。

適切です。その理由は、施行規則において、免状を破損した場合、汚損した場合、または紛失した場合には、厚生労働大臣に再交付を申請できると定められているからです。ここでは、再交付の対象となる原因が「破り、よごし、又は失った」と幅広く定められている点が重要です。単なる紛失だけでなく、破損や汚損も再交付事由に含まれると押さえておきましょう。

(4) 厚生労働大臣は、免状の返納を命ぜられ、その日から起算して2年を経過しない者には、免状の交付を行わないことができる。

不適切です。その理由は、法律上、免状の返納を命ぜられた者について交付を行わないことができる期間は「その日から起算して1年を経過しない者」であり、2年ではないからです。2年という数字は、別の欠格事由である「この法律又はこの法律に基づく処分に違反して罰金の刑に処せられた者」に関する期間と混同しやすい数字です。この問題は、1年と2年の区別ができているかを問う典型的なひっかけです。

(5) 免状の交付を受けている者は、免状の記載事項に変更が生じたときは、厚生労働大臣に免状の書換え交付を申請することができる。

適切です。その理由は、施行規則において、免状の記載事項に変更が生じたときは、厚生労働大臣に書換え交付を申請することができると定められているからです。これは再交付とは別の制度であり、免状そのものを失ったわけではなく、氏名や本籍など記載内容に変更が生じた場合に用いる手続です。手続の目的が「失った免状の再発行」なのか、「記載内容の更新」なのかで区別することが大切です。

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この問題で覚えるポイント

建築物環境衛生管理技術者免状の手続は、再交付、返還、書換え交付、欠格事由に分けて整理すると解きやすくなります。まず、免状を破ったり、よごしたり、失ったりした場合は再交付の対象です。次に、免状の記載事項に変更が生じた場合は書換え交付の対象であり、これは再交付とは別制度です。さらに、令和5年度試験時点では、再交付後に失った免状を発見したときは5日以内に返還、免状を受けている者が死亡したときは届出義務者が1か月以内に返還という流れでした。加えて、欠格期間は二つを分けて覚える必要があります。免状の返納を命ぜられた者は1年、法律又は法律に基づく処分に違反して罰金刑に処せられた者は2年です。試験では、この1年と2年の入れ替えが非常によく問われます。

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ひっかけポイント

このテーマの最大のひっかけは、似た手続と似た数字をわざと入れ替えて出題する点にあります。特に受験者が間違えやすいのは、再交付と書換え交付の混同です。免状を失った場面なのか、記載内容が変わった場面なのかを切り分けないまま読むと、どちらももっともらしく見えてしまいます。また、欠格期間では1年と2年が入れ替えられやすく、返納命令に関する期間と、罰金刑に関する期間を混同すると誤答しやすくなります。つまり、細かな条文知識を丸暗記するだけではなく、「どの場面の手続か」「どの違反に対する期間か」を対応づけて覚えることが、同種問題を安定して解くコツです。

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