【ビル管過去問】令和5年度 問題45|次亜塩素酸ナトリウム希釈計算|200mg/L消毒液の作り方を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和5年度(2023年)|建築物の環境衛生第45問

問題

5%溶液の次亜塩素酸ナトリウムを水で希釈して200mg/Lの濃度の溶液を10L作る場合、必要となる5%溶液の量として、最も近いものは次のうちどれか。

(1) 0.4mL

(2) 2mL

(3) 4mL

(4) 20mL

(5) 40mL

ビル管過去問|次亜塩素酸ナトリウム希釈計算|200mg/L消毒液の作り方を解説

この問題は、次亜塩素酸ナトリウムの希釈計算ができるかを問う問題です。ポイントは、5%という濃度をmg/Lに直してから、最終的に必要な有効塩素量を求めることです。200mg/Lの溶液を10L作るには、全体で2000mgの有効成分が必要になります。5%溶液は1L中に50000mg、すなわち1mL中に50mgの有効成分を含むため、2000mgを得るには40mL必要です。したがって、正しい選択肢は40mLです。濃度の単位変換と、必要量を落ち着いて計算することが正答の鍵になります。

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(1) 0.4mL

不適切です。その理由は、必要な有効成分の量に対して、元の5%溶液の量があまりにも少ないからです。200mg/Lの溶液を10L作るので、必要な有効成分は200×10=2000mgです。一方、5%溶液は1mLあたり50mgの有効成分を含みます。0.4mLでは、50×0.4=20mgしか含まれません。これは必要量2000mgの100分の1であり、まったく足りません。小数点の位置を見誤るとこのような答えになりやすいので、計算後に量の大きさが現実的かを確認することが大切です。

(2) 2mL

不適切です。その理由は、2mLの5%溶液に含まれる有効成分は50×2=100mgであり、必要な2000mgに遠く及ばないためです。200mg/Lという数値だけを見ると小さく感じるかもしれませんが、今回はそれを10L作るので、必要な総量は大きくなります。濃度だけを見て判断し、作る液量10Lを掛ける工程を省いてしまうと、このような少なすぎる答えを選びやすくなります。希釈計算では、まず最終的に何mg必要なのかを出してから逆算するのが確実です。

(3) 4mL

不適切です。その理由は、4mLの5%溶液に含まれる有効成分は50×4=200mgであり、必要量2000mgの10分の1しかないからです。この選択肢は、200mg/Lという数値と必要総量2000mgを混同したときに選びやすい数値です。つまり、1L分の必要量だけを見てしまい、10L作るという条件を計算に反映していない可能性があります。試験では、このように一部の条件だけを使ってしまうミスがよく起こるため、最終液量まで必ず含めて考える習慣が重要です。

(4) 20mL

不適切です。その理由は、20mLの5%溶液に含まれる有効成分は50×20=1000mgであり、必要量2000mgの半分にとどまるからです。この数値は、かなりもっともらしく見えるため迷いやすい選択肢です。しかし、計算を丁寧に行えば足りないことが分かります。200mg/Lを10L作ると2000mg必要で、5%溶液は1mLあたり50mgですから、2000÷50=40mLとなります。途中式を省略すると半分の20mLを選んでしまうことがあるため、単位と数字を一つずつ確認しながら計算することが大切です。

(5) 40mL

適切です。その理由は、必要な有効成分量と元の5%溶液に含まれる有効成分量を正しく計算すると40mLになるからです。まず、作りたい消毒液は200mg/Lを10Lなので、必要な有効成分量は200×10=2000mgです。次に、5%溶液は100mL中に5g、すなわち5000mg含むので、1mL中には50mg含みます。したがって、2000mgを得るには2000÷50=40mL必要です。あるいは、5%を50000mg/Lと考え、濃度×量が等しいという考え方で計算しても同じ結果になります。消毒液の希釈問題では、百分率をmg/Lやmg/mLに変換できるかが重要です。

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この問題で覚えるポイント

次亜塩素酸ナトリウムの希釈計算では、まず元の濃度と作りたい濃度を同じ単位でそろえることが基本です。5%は100mL中5gという意味なので、1Lでは50g、すなわち50000mg/Lです。さらに1mLあたりでは50mgとなります。ここを正確に変換できると、必要量の計算が一気にしやすくなります。次に、作りたい液の総量から必要な有効成分の総量を出します。200mg/Lの液を10L作るなら、200×10で2000mg必要です。あとは、元の液1mLあたりに何mg含まれているかで割ればよく、2000÷50=40mLとなります。この種の問題では、濃度だけでなく液量も必ず掛けることが大切です。1Lあたりの濃度を求めただけで終わらず、何L作るのかまで含めて考える必要があります。また、百分率表示とmg/L表示の変換は頻出です。1%は10000mg/L、5%は50000mg/Lという形で覚えておくと便利です。さらに、消毒液の問題では、ppmとmg/Lがほぼ同じ意味で扱われる水溶液の計算もよく出ます。200mg/Lは200ppmとほぼ同じ感覚で理解できます。単位の違いに戸惑わず、最終的に必要な有効成分量を求めるという流れを身につけることが、同テーマの問題への対応力につながります。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、5%という百分率表示と200mg/Lという質量濃度表示を、そのまま比べてしまう点にあります。単位が違うまま計算すると、桁違いの誤答を選びやすくなります。試験作成者は、単位変換を省略した受験者が小さすぎる数値を選ぶことを狙っています。また、200mg/Lという濃度だけを見て、10L作る条件を忘れてしまうのも典型的な罠です。1L分だけの必要量で止まってしまうと、4mLのような答えに引っ張られやすくなります。濃度問題では、最終液量まで含めて総量で考えることが重要です。さらに、20mLのように半分だけ足りない数値が紛れ込んでいるのも要注意です。これは、途中計算でどこかを二分の一にしてしまったり、5%を感覚的に処理してしまったりした場合に選びやすい数字です。見た目にもっともらしい数値ほど危険であり、必ず有効成分量に立ち返って検算することが再発防止につながります。このタイプの問題では、数字の大きさが現実的かを最後に確認する習慣が有効です。5%という比較的濃い原液から、200mg/Lの液を10Lも作るのであれば、必要量が数mLしかないのは不自然です。この感覚的なチェックも、誤答回避に役立ちます。

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