【ビル管過去問】令和4年度 問題165|リサイクル関連法 容器包装・家電・食品・自動車・建設リサイクル法を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和4年度(2022年)|清掃第165問

問題

リサイクル推進のための個別物品に応じた法律とその内容との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

(1) 容器包装リサイクル法(容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律) ――― 市町村による容器包装の分別収集

(2) 家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法) ――― 市町村による消費者からの廃家電の引き取り

(3) 食品リサイクル法(食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律) ――― 食品の製造・加工・販売業者による食品廃棄物の再生利用

(4) 自動車リサイクル法(使用済自動車の再資源化等に関する法律) ――― 製造事業者によるシュレッダーダスト等の再資源化

(5) 建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律) ――― 工事の受注者による分別解体等の実施

ビル管過去問|リサイクル関連法 容器包装・家電・食品・自動車・建設リサイクル法を解説

この問題は、各リサイクル関連法がどの対象物を扱い、誰にどの役割を課しているかを問う問題です。法律名そのものを覚えるだけではなく、分別収集を行う主体、引き取りを行う主体、再資源化を担う主体を正確に対応させることが重要です。正解は(2)で、家電リサイクル法において市町村が消費者から廃家電を引き取ることが基本ではないため、不適当です。他の選択肢は、それぞれの法律で定められた役割分担として適切です。似たリサイクル法は、どの場面で誰が責任を負うのかが混同しやすいため、対象物と主体をセットで整理して覚えることが得点につながります。

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(1) 容器包装リサイクル法(容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律) ――― 市町村による容器包装の分別収集

適切です。容器包装リサイクル法では、家庭から出る容器包装廃棄物について、市町村が分別収集を行うことが大きな柱になっています。そのうえで、事業者が再商品化の責任を担う仕組みです。つまり、この法律は、市町村が集め、事業者が再資源化するという役割分担で成り立っています。容器包装という身近なごみを対象にしているため、住民の分別排出と市町村の分別収集が前提になっている点を押さえると理解しやすいです。

(2) 家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法) ――― 市町村による消費者からの廃家電の引き取り

不適切です。家電リサイクル法の対象となるエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機などの廃家電は、基本的に小売業者が引き取り、製造業者等が再商品化を行う仕組みです。消費者が新しい製品に買い替える場合や、過去に購入した販売店が分かる場合には、その小売業者が引取義務を負います。市町村が一般的に引き取る仕組みと理解してしまうと誤りです。この選択肢は、一般廃棄物の処理を市町村が担うという日常的なイメージを利用したひっかけですが、家電リサイクル法では小売業者と製造業者等が中心的な役割を持ちます。

(3) 食品リサイクル法(食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律) ――― 食品の製造・加工・販売業者による食品廃棄物の再生利用

適切です。食品リサイクル法は、食品関連事業者に対して、食品廃棄物等の発生抑制や再生利用を促進することを求める法律です。ここでいう再生利用には、飼料化、肥料化、メタン化などが含まれます。食品の製造、加工、販売などに関わる事業者が、自ら排出する食品廃棄物をできるだけ資源として循環させることが目的です。単に捨てる量を減らすだけでなく、再利用可能な資源として活用する考え方が中心にあります。

(4) 自動車リサイクル法(使用済自動車の再資源化等に関する法律) ――― 製造事業者によるシュレッダーダスト等の再資源化

適切です。自動車リサイクル法では、使用済自動車から発生するシュレッダーダスト、エアバッグ類、フロン類などについて、関係者ごとに役割が定められています。このうち、製造業者等はシュレッダーダストやエアバッグ類の再資源化などを担います。自動車は部品点数が多く、資源価値のある材料も多いため、解体業者、破砕業者、製造業者等が連携して処理を進める制度になっています。誰が何を処理するのかを整理して覚えることが大切です。

(5) 建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律) ――― 工事の受注者による分別解体等の実施

適切です。建設リサイクル法では、一定規模以上の建設工事について、受注者が分別解体等を行い、コンクリート、木材、アスファルト・コンクリートなどの特定建設資材廃棄物を再資源化することが求められます。建設工事では多種類の廃材が混在しやすいため、解体段階で適切に分別することが再資源化の前提になります。この法律では、工事の実施に直接関わる受注者が中心的な役割を担う点が重要です。

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この問題で覚えるポイント

リサイクル関連法は、対象となる物品ごとに、分別収集、引取り、再資源化を担う主体が異なります。まず、容器包装リサイクル法は、市町村が分別収集を行い、事業者が再商品化を担う仕組みです。次に、家電リサイクル法は、市町村ではなく、小売業者が引き取り、製造業者等が再商品化を担う点が重要です。ここは頻出のため、一般廃棄物処理の感覚で考えないことが大切です。食品リサイクル法は、食品関連事業者による発生抑制と再生利用の促進が中心です。自動車リサイクル法は、フロン類、エアバッグ類、シュレッダーダストなどの処理責任の分担が問われやすく、製造業者等が再資源化を担う対象を整理しておく必要があります。建設リサイクル法は、一定規模以上の工事で、受注者が分別解体等を行うことが基本です。このテーマは、法律名だけを暗記するのではなく、対象物と責任主体を一対で覚えると正誤判断がしやすくなります。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、日常感覚では「ごみは市町村が回収するもの」と考えやすい点を利用していることです。特に家電リサイクル法は、家庭から出る不要品であるため、市町村が引き取るように見えてしまいます。しかし、法制度上は小売業者と製造業者等が中心となる仕組みです。また、どの法律も「再資源化を進める法律」という点では共通しているため、法律名だけ見て何となく正しそうだと判断すると混同しやすくなります。試験では、このように一部は正しそうでも、責任主体だけを入れ替えて誤りにしていることが多いです。そのため、「何を対象にした法律か」だけでなく、「誰が分別し、誰が引き取り、誰が再資源化するのか」まで具体的に結びつけて覚えることが重要です。

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