【ビル管過去問】令和3年度 問題108|水道法の基礎知識|水道事業・上水道事業・専用水道・簡易専用水道を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和3年度(2021年)|給水および排水の管理第108問

問題

水道法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1) 水道とは、導管及びその他の工作物により、水を人の飲用に適する水として供給する施設の総体をいう。

(2) 水道事業とは、一般の需要に応じて水道によって水を供給する事業であって、計画上の給水人口が101人以上のものをいう。

(3) 上水道事業とは、計画給水人口が4,001人以上である水道事業をいう。

(4) 専用水道には、寄宿舎等の自家用水道等で、100人を超えるものにその居住に必要な水を供給するものが含まれる。

(5) 簡易専用水道とは、水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とするもので、水槽の有効容量の合計が10m3を超えるものをいう。

ビル管過去問|水道法の基礎知識|水道事業・上水道事業・専用水道・簡易専用水道を解説

この問題は、水道法における基本用語の定義と、給水人口や水槽容量などの基準値を正しく覚えているかを問う問題です。特に重要なのは、水道事業、上水道事業、簡易水道事業、専用水道、簡易専用水道の違いを、似た言葉の印象ではなく、法律上の定義で区別できることです。最も不適当なのは(3)です。上水道事業は計画給水人口が5,001人以上のものをいい、4,001人以上ではありません。数字が似ているため混同しやすいですが、ここを正確に押さえることが合格につながります。

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(1) 水道とは、導管及びその他の工作物により、水を人の飲用に適する水として供給する施設の総体をいう。

適切です。これは水道法における水道の基本的な定義を述べたものです。水道とは、単に配管だけを指すのではなく、取水、浄水、送水、配水などに関わる導管その他の工作物を含めた施設全体を指します。また、供給される水は人の飲用に適するものでなければならず、この点が水道法の根本にあります。試験では、日常的な意味の「水道」と法律上の定義が一致しているかを確認する形で出題されることがありますので、施設の総体という表現まで含めて理解しておくことが大切です。

(2) 水道事業とは、一般の需要に応じて水道によって水を供給する事業であって、計画上の給水人口が101人以上のものをいう。

適切です。水道事業とは、一般の需要に応じて水を供給する事業をいい、計画上の給水人口が101人以上であることが要件になります。この定義は、水道法の分類を理解するうえで出発点になるものです。ここでいう一般の需要とは、不特定または多数の利用者に対して給水することを意味します。逆に、特定の人だけに供給する場合は、専用水道など別の枠組みで考えることになります。数字の101人以上という基準は細かく見えますが、試験ではこのような数値がそのまま問われやすいため、確実に覚えておきたいところです。

(3) 上水道事業とは、計画給水人口が4,001人以上である水道事業をいう。

不適切です。上水道事業は、計画給水人口が5,001人以上の水道事業をいいます。したがって、4,001人以上としているこの記述は誤りです。ここで混同しやすいのは、簡易水道事業との区分です。簡易水道事業は、計画給水人口が101人以上5,000人以下のものを指します。つまり、水道事業のうち、5,001人以上が上水道事業、101人以上5,000人以下が簡易水道事業という整理になります。この問題は、4,001というもっともらしい数字を示すことで、受験者の記憶のあいまいさを狙っています。数値は語感ではなく、区切りの意味とセットで覚えることが重要です。

(4) 専用水道には、寄宿舎等の自家用水道等で、100人を超えるものにその居住に必要な水を供給するものが含まれる。

適切です。専用水道には、寄宿舎、社宅、療養所などにおいて、100人を超える者に居住に必要な水を供給する自家用水道が含まれます。ここでのポイントは、一般の需要に応じて供給する水道事業ではなく、特定の施設内で特定の利用者に給水する自家用の水道であっても、一定規模以上になると公衆衛生上の観点から法的規制を受けるということです。建築物衛生管理技術者としては、建物の利用形態によってはこの専用水道に該当する可能性があるため、人数基準と施設の性質の両方から判断する視点が大切です。

(5) 簡易専用水道とは、水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とするもので、水槽の有効容量の合計が10m3を超えるものをいう。

適切です。簡易専用水道とは、水道事業の用に供する水道、つまり上水道などから受けた水のみを水源とし、その水をいったん受水槽などにためて給水する施設のうち、水槽の有効容量の合計が10m3を超えるものをいいます。ここで重要なのは、水源が水道事業からの受水に限られていることと、水槽の有効容量の合計が基準になることです。建物管理の実務では受水槽方式の建物が多いため、この定義は非常に実務的です。10m3以下であれば簡易専用水道には該当しないため、数値基準を正確に覚えておく必要があります。

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この問題で覚えるポイント

水道法では、似た名称の制度を数字と対象で区別することが重要です。水道事業は一般の需要に応じて給水する事業であり、計画給水人口が101人以上のものをいいます。そのうち、計画給水人口が101人以上5,000人以下のものが簡易水道事業、5,001人以上のものが上水道事業です。したがって、上水道事業の基準は5,001人以上であると覚えることが重要です。専用水道は、一般の需要に応じるのではなく、特定の施設において自家用として水を供給するものですが、一定規模以上になると水道法の規制対象となります。寄宿舎等の自家用水道では、100人を超える者に居住に必要な水を供給する場合が代表例です。簡易専用水道は、水道事業から受けた水だけを水源とし、水槽の有効容量の合計が10m3を超えるものです。専用水道と簡易専用水道は名前が似ていますが、前者は独自に設ける一定規模以上の給水施設、後者は上水道から受けた水を受水槽にためて供給する一定規模以上の施設という違いがあります。試験では、このような定義、数値基準、対象施設の違いを組み合わせて問われることが多いため、言葉の印象ではなく、誰にどのようにどれだけ供給するのかという観点で整理して覚えることが大切です。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、制度名が似ていて、しかも数値基準も近いため、あいまいな記憶のままだと簡単に誤答してしまう点にあります。特に上水道事業の給水人口について、5,001人以上を4,001人以上にすり替えるのは典型的な誘導です。受験者は、4,000人台だったような気がするという曖昧な記憶で判断してしまいやすく、そこで誤ります。また、専用水道と簡易専用水道も非常に混同しやすい概念です。名前が似ているため、どちらが人数基準で、どちらが水槽容量基準なのかが曖昧になると危険です。さらに、一文の大部分が正しく、一か所だけ数字や条件がずれている文章は、試験で非常によく使われます。このパターンでは、文章全体の雰囲気で正しそうと判断せず、定義、対象、数値の三点を機械的に確認する習慣をつけることが大切です。

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