【ビル管過去問】令和3年度 問題92|建築士法の設計図書|仕様書・平面図・施工図の違いを解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和3年度(2021年)|建築物の構造概論第92問

問題

建築士法で定義している設計図書に含まれないものは、次のうちどれか。

(1) 仕様書

(2) 平面図

(3) 断面図

(4) 施工図

(5) 設備図

ビル管過去問|建築士法の設計図書|仕様書・平面図・施工図の違いを解説

この問題は、建築士法でいう「設計図書」に何が含まれるかを正しく理解しているかを問う問題です。設計図書とは、建築物の設計内容を示すために必要な図書であり、仕様書や平面図、断面図、設備図などが含まれます。一方で、施工図は工事を実際に進めるために施工段階で作成される図面であり、建築士法上の設計図書には含まれません。したがって、不適切であり正答となるのは施工図です。設計図書と施工図の役割の違いを整理して覚えることが大切です。

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(1) 仕様書

適切です。仕様書は、建築物に使用する材料、工法、性能、仕上げの程度などを文章で示した図書です。図面だけでは表しきれない内容を補う役割があり、設計内容を具体的に伝えるために必要です。建築士法でいう設計図書には、図面だけでなく仕様書も含まれます。そのため、この選択肢は設計図書に含まれるものであり、問題文の「含まれないもの」には当たりません。

(2) 平面図

適切です。平面図は、建築物を水平に切ったものとして各室の配置や寸法、出入口、窓の位置などを示す図面です。建物の構成を把握するうえで基本となる図面であり、設計内容を表す代表的な設計図書の一つです。建築確認や設計内容の説明でも重要な役割を果たすため、設計図書に含まれます。したがって、この選択肢は適切です。

(3) 断面図

適切です。断面図は、建築物を垂直に切断した形で示し、各階の高さ関係や天井高、床や屋根の構成などを表す図面です。平面図だけでは分からない縦方向の構成を示すため、設計内容を理解するうえで欠かせません。建築物の空間構成や構造的な関係を把握するための重要な図面であり、建築士法上の設計図書に含まれます。

(4) 施工図

不適切です。施工図は、設計図書をもとに、実際の工事をどのように施工するかを具体的に示すための図面です。たとえば、部材の納まりや取付方法、施工手順に応じた詳細寸法など、現場で工事を行うための実務的な情報が盛り込まれます。これは設計者が設計内容を示すための図書というより、施工者が工事を進めるために作成する図面です。そのため、建築士法で定義する設計図書には含まれません。ここを区別できるかがこの問題の核心です。

(5) 設備図

適切です。設備図は、給排水設備、空調設備、電気設備などの配置や系統を示す図面です。建築物は建築本体だけでなく各種設備も含めて機能するため、それらを示す設備図も設計内容を構成する重要な図書です。したがって、設備図は建築士法でいう設計図書に含まれます。設備関係の図面も設計図書に含まれることを押さえておくと、応用問題にも対応しやすくなります。

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この問題で覚えるポイント

建築士法でいう設計図書とは、設計者が建築物の内容を示すために作成する図書を指し、仕様書と各種設計図面から成り立ちます。設計図面には、平面図、立面図、断面図、矩計図、設備図などが含まれ、建築物の形状、寸法、構造、設備の内容を示します。これに対して施工図は、設計図書に基づいて施工者が工事のために作成する図面であり、法律上の設計図書とは別のものです。試験では、設計段階で作成される図書と、施工段階で現場の納まりを確認するための図書の違いを問われやすいです。つまり、設計図書は設計内容を示すもの、施工図は工事方法や納まりを具体化するもの、と役割で整理すると判断しやすくなります。

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ひっかけポイント

この問題では、「図面であればすべて設計図書に含まれる」と思い込んでしまうと誤答しやすくなります。施工図も名前に「図」が付いており、実務上も非常によく使われるため、設計図の仲間のように見えます。しかし、建築士法で問われているのはあくまで設計者が示す設計内容の図書であり、施工者が現場対応のために作る図面は別です。つまり、日常実務でよく見る図面かどうかではなく、誰が何の目的で作る図書なのかを基準に整理することが大切です。このように、名称の似ているものを役割で区別できるかどうかが、同テーマの問題を解くうえでの重要なポイントです。

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