【ビル管過去問】令和7年度 問題109|水道管理を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和7年度(2025年)|給水および排水の管理第109問

問題

水道に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1) 水道の目的は、清浄な水を豊富にかつ低廉に供給することである。

(2) 水道水の用途は、飲用に限らず、洗面、風呂、水洗便所、清掃、噴水、散水等、多岐にわたる。

(3) 水道の規模は、目標年次における1日の給水量の年間最大値を目標にして計画される。

(4) 配水管から給水管に分岐する箇所での配水管の最小動水圧は、100 kPa程度を確保する。

(5) 我が国の水道普及率は、令和4年度時点において98%を超えている。

 

 

 

ビル管過去問|水道管理を解説

この問題は、水道の目的、用途、計画給水量、配水管の水圧、水道普及率に関する基本知識を問う問題です。不適切な選択肢は(4)です。水道は生活用水を安全かつ安定して供給する社会基盤であり、計画時には最大需要を見込むこと、配水時には適切な水圧を確保することが重要です。

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(1) 水道の目的は、清浄な水を豊富にかつ低廉に供給することである。

適切です。水道の基本的な目的は、清浄で安全な水を、必要な量だけ、できるだけ安定して低廉に供給することです。水道水は人の健康や生活環境に直接関わるため、単に水を送るだけでなく、水質の安全性、供給量の安定性、利用者が継続して使える料金水準が重要になります。

(2) 水道水の用途は、飲用に限らず、洗面、風呂、水洗便所、清掃、噴水、散水等、多岐にわたる。

適切です。水道水は飲み水だけでなく、洗面、入浴、トイレ、清掃、散水など、生活や建築物の維持管理に幅広く使われます。ビル管理では、飲用水としての安全性だけでなく、建物内で使用されるさまざまな用途を前提に、給水設備の衛生管理や供給能力を考える必要があります。

(3) 水道の規模は、目標年次における1日の給水量の年間最大値を目標にして計画される。

適切です。水道施設は、平均的な使用量だけを基準にすると、夏季や一時的な需要増加に対応できなくなるおそれがあります。そのため、計画では目標年次における1日最大給水量を基準にして、浄水施設、配水施設、管路などの規模を設定します。最大需要時にも安定して供給できるようにする考え方です。

(4) 配水管から給水管に分岐する箇所での配水管の最小動水圧は、100 kPa程度を確保する。

不適切です。配水管から給水管に分岐する箇所では、通常、最小動水圧として150 kPa程度を確保することが望ましいとされています。100 kPaでは、建物の階数や給水方式、同時使用の状況によっては、末端の給水栓で十分な水圧が得られないおそれがあります。水圧は高すぎても設備に負担をかけますが、低すぎると安定した給水ができないため、適切な基準値を覚えることが重要です。

(5) 我が国の水道普及率は、令和4年度時点において98%を超えている。

適切です。我が国の水道普及率は非常に高く、令和4年度時点で98%を超えています。これは、多くの地域で水道施設が整備され、安全な水を利用できる環境が広く行き渡っていることを示します。ただし、普及率が高いからといって管理が不要になるわけではなく、老朽化した管路や施設の更新、災害時の安定供給などが重要な課題になります。

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この問題で覚えるポイント

水道の目的は、清浄な水を豊富に、低廉に供給することです。水道水は飲用だけでなく、洗面、入浴、水洗便所、清掃、散水など、生活や建築物の管理に幅広く使われます。水道施設の規模は、平均給水量ではなく、目標年次における1日最大給水量を基準に計画されます。配水管から給水管に分岐する箇所では、最小動水圧として150 kPa程度を確保することが基本です。日本の水道普及率は98%を超えており、非常に高い水準にあります。試験では、水道の目的、用途、計画基準、水圧の数値、水道普及率が組み合わされて問われやすいため、特に150 kPaという数値を正確に覚えておくことが大切です。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、配水管の最小動水圧を100 kPaとする数値のズレです。100 kPaという数値は一見もっともらしく、圧力の単位としても不自然ではないため、流して読むと正しいように見えてしまいます。しかし、水道管理で問われる配水管分岐部の最小動水圧は150 kPa程度です。水圧の問題では、文章全体の意味が自然でも、数値だけが少しずらされていることがあります。特に100 kPa、150 kPa、200 kPaのような近い数値は混同しやすいため、どの場面でどの数値を使うのかを整理して覚えることが重要です。

苦手分野を重点的に反復したい方はこちら。

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