出典:第二種衛生管理者2024年(令和6年度)4月公表問題|労働衛生第20問
問題
BMIに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) BMIは肥満や低体重(痩せ)の判定に用いられる指数で、この数値が大きいほど肥満の傾向があり、小さいほど痩せの傾向がある。
(2) BMIを算出するには、腹囲の値が必要である。
(3) BMIを算出するには、体脂肪率の値が必要である。
(4) BMIは、内臓脂肪の重量と直線的な比例関係にある。
(5) BMIによる肥満度の判定基準には、男性の方が女性より大きな数値が用いられる。
第二種衛生管理者|BMIの計算方法と肥満判定基準|健康診断で使う体格指数の基礎知識を解説
BMIは、体重と身長から求める体格指数で、肥満や低体重の判定に用いられます。計算式は、体重kg÷身長m÷身長mです。腹囲や体脂肪率は計算に使いません。答えは(1)です。BMIは数値が大きいほど肥満傾向、小さいほど痩せ傾向を示すため、この記述が正しいです。

(1) BMIは肥満や低体重(痩せ)の判定に用いられる指数で、この数値が大きいほど肥満の傾向があり、小さいほど痩せの傾向がある。
適切です。BMIはBody Mass Indexの略で、身長に対して体重がどの程度あるかを示す体格指数です。一般に、BMIが高いほど肥満の傾向があり、低いほど低体重、つまり痩せの傾向があると判断されます。日本では、BMI18.5未満が低体重、18.5以上25未満が普通体重、25以上が肥満とされます。健康診断でもよく使われる基本的な指標なので、計算式と判定の方向性をセットで覚えることが大切です。
(2) BMIを算出するには、腹囲の値が必要である。
不適切です。BMIの算出に必要なのは、体重と身長です。腹囲はメタボリックシンドロームの判定などで重要になる数値ですが、BMIの計算式には含まれません。腹囲は内臓脂肪の蓄積を推測するために使われることが多く、BMIとは役割が異なります。BMIと腹囲はどちらも健康診断で扱われるため混同しやすいですが、BMIは体重と身長だけで求めると整理しておきましょう。
(3) BMIを算出するには、体脂肪率の値が必要である。
不適切です。BMIの計算には体脂肪率を使いません。BMIは体重を身長の二乗で割って求める簡便な指数であり、体脂肪の割合を直接測定するものではありません。同じBMIでも、筋肉量が多い人と脂肪量が多い人では体の中身が異なる場合があります。つまり、BMIは体格を大まかに評価する指標であって、体脂肪率そのものを示す指標ではない点に注意が必要です。
(4) BMIは、内臓脂肪の重量と直線的な比例関係にある。
不適切です。BMIは体重と身長から求める指数であり、内臓脂肪の重量を直接示すものではありません。BMIが高い人は肥満傾向にある可能性はありますが、内臓脂肪の量と必ず直線的に比例するわけではありません。筋肉量が多くて体重が重い人もBMIは高くなりますし、BMIがそれほど高くなくても内臓脂肪が多い場合もあります。内臓脂肪の蓄積を評価するには、腹囲など別の指標も確認する必要があります。
(5) BMIによる肥満度の判定基準には、男性の方が女性より大きな数値が用いられる。
不適切です。BMIによる肥満度の判定基準は、通常、男女で別々の数値を用いるものではありません。日本では、男女ともにBMI18.5未満を低体重、18.5以上25未満を普通体重、25以上を肥満と判定します。性別によって体格や脂肪のつき方に違いはありますが、BMIの基本的な判定基準そのものは男女共通です。男性の方が大きな数値を使う、という理解は誤りです。
この問題で覚えるポイント
BMIは、体重kg÷身長m÷身長mで求める体格指数です。身長はcmではなくmに直して計算する点が重要です。BMIは肥満や低体重の判定に用いられ、数値が大きいほど肥満傾向、小さいほど痩せ傾向を示します。日本の判定基準では、BMI18.5未満が低体重、18.5以上25未満が普通体重、25以上が肥満です。BMIの計算に使うのは身長と体重だけであり、腹囲、体脂肪率、内臓脂肪量は使いません。腹囲はメタボリックシンドロームや内臓脂肪型肥満の評価に関係する指標であり、BMIとは目的が異なります。BMIは便利な指標ですが、筋肉量や脂肪の分布までは直接分からないため、内臓脂肪量と直線的に比例するものではありません。肥満度のBMI判定基準は男女共通であることも、試験では押さえておきたいポイントです。
ひっかけポイント
この問題では、健康診断でよく出る用語を混同させる形で誤答を誘っています。BMI、腹囲、体脂肪率、内臓脂肪はどれも肥満や生活習慣病に関係するため、同じような指標に見えます。しかし、BMIはあくまで身長と体重から求める体格指数です。腹囲を使うのは内臓脂肪型肥満やメタボリックシンドロームの評価であり、体脂肪率は脂肪の割合を示す別の指標です。また、BMIが高いと肥満傾向とはいえますが、内臓脂肪の重量と正確に比例するわけではありません。「肥満に関係する指標だから腹囲や体脂肪率も必要だろう」と考えると引っかかります。BMIでは、計算に必要なのは身長と体重だけ、判定基準は男女共通、この2点を軸に判断すると正誤を見抜きやすくなります。
