出典:第二種衛生管理者2025年(令和7年度)4月公表問題|労働生理第24問
問題
次のAからDの消化酵素について、蛋白質の消化に関与しているものの組合せは次のうちどれか。
A リパーゼ
B ペプシン
C アミラーゼ
D トリプシン
(1) A,B
(2) A,C
(3) B,C
(4) B,D
(5) C,D
第二種衛生管理者|消化酵素の基礎知識|ペプシン・トリプシン・三大栄養素の消化を解説
消化酵素は、炭水化物、脂質、蛋白質などの栄養素を吸収しやすい形に分解するために働きます。答えは(4)B,Dです。ペプシンとトリプシンは蛋白質の消化に関与する酵素であり、リパーゼは脂質、アミラーゼは炭水化物の消化に関与します。消化酵素の問題では、酵素名と分解する栄養素の対応関係を正確に覚えることが重要です。

(1) A,B
不適切です。その理由は、Bのペプシンは蛋白質の消化に関与しますが、Aのリパーゼは脂質を分解する酵素だからです。ペプシンは胃液に含まれ、蛋白質をより小さなペプチドへ分解します。リパーゼは脂肪を脂肪酸やグリセリンなどに分解する酵素であり、蛋白質の消化酵素ではありません。片方だけが正しい組合せなので、正解にはなりません。
(2) A,C
不適切です。その理由は、Aのリパーゼは脂質、Cのアミラーゼは炭水化物の消化に関与する酵素だからです。リパーゼは脂肪の分解、アミラーゼはでんぷんなどの糖質の分解に働きます。どちらも蛋白質を分解する酵素ではないため、蛋白質の消化に関与する組合せとしては誤りです。
(3) B,C
不適切です。その理由は、Bのペプシンは蛋白質の消化に関与しますが、Cのアミラーゼは炭水化物を分解する酵素だからです。アミラーゼは唾液や膵液に含まれ、でんぷんを麦芽糖などに分解します。ペプシンが正しいため迷いやすい選択肢ですが、アミラーゼは蛋白質ではなく糖質に関係する酵素です。
(4) B,D
適切です。その理由は、BのペプシンもDのトリプシンも蛋白質の消化に関与する酵素だからです。ペプシンは胃液に含まれ、胃の中で蛋白質を分解します。トリプシンは膵液に含まれ、小腸で蛋白質の分解を進めます。どちらも蛋白質をより小さな単位に分解し、最終的にアミノ酸として吸収されやすくするために重要です。
(5) C,D
不適切です。その理由は、Dのトリプシンは蛋白質の消化に関与しますが、Cのアミラーゼは炭水化物を分解する酵素だからです。トリプシンは蛋白質分解酵素として正しいですが、アミラーゼはでんぷんなどの糖質を分解する酵素です。片方だけが正しい組合せであるため、蛋白質の消化に関与するものの組合せとしては誤りです。
この問題で覚えるポイント
消化酵素の問題では、酵素名と分解する栄養素の対応を整理して覚えることが正誤判断に直結します。アミラーゼは炭水化物、特にでんぷんなどの糖質を分解する酵素です。リパーゼは脂質を分解する酵素です。ペプシンとトリプシンは蛋白質を分解する酵素です。ペプシンは主に胃液に含まれ、胃で蛋白質の消化を始めます。トリプシンは膵液に含まれ、小腸で蛋白質の消化を進めます。蛋白質は最終的にアミノ酸として吸収されます。試験では、三大栄養素である炭水化物、脂質、蛋白質と、それぞれに対応する代表的な消化酵素を入れ替えて出題されることが多いため、アミラーゼは糖質、リパーゼは脂質、ペプシンとトリプシンは蛋白質という対応を確実に覚えておくことが大切です。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、消化酵素の名前を見たときに、どの栄養素を分解する酵素なのかをあいまいなまま選んでしまう点です。リパーゼやアミラーゼも消化酵素なので、消化に関係するという意味では正しいですが、蛋白質の消化に関与するわけではありません。このように、一部だけ正しい知識を混ぜることで誤答を誘う問題です。特に、ペプシンやトリプシンのような蛋白質分解酵素と、アミラーゼやリパーゼのような別の栄養素を分解する酵素を組み合わせた選択肢には注意が必要です。消化酵素の問題では、単に消化に関係するかではなく、何を分解する酵素なのかまで確認することが正解につながります。
