【第二種衛生管理者過去問】2021年10月公表問題|問27|耳の構造と機能の基礎知識|聴覚・平衡感覚・半規管の働き|労働生理を解説

出典:第二種衛生管理者2021年(令和3年度)10月公表問題|労働生理第27問

問題

耳とその機能に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 耳は、聴覚、平衡感覚などをつかさどる器官で、外耳、中耳、内耳の三つの部位に分けられる。

(2) 耳介で集められた音は、鼓膜を振動させ、その振動は耳小骨によって増幅され、内耳に伝えられる。

(3) 内耳は、前庭、半規管、蝸(か)牛(うずまき管)の三つの部位からなり、前庭と半規管が平衡感覚、蝸牛が聴覚を分担している。

(4) 半規管は、体の傾きの方向や大きさを感じ、前庭は、体の回転の方向や速度を感じる。

(5) 鼓室は、耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれている。

第二種衛生管理者|耳の構造と機能の基礎知識|聴覚・平衡感覚・半規管の働きを解説

耳は、音を感じる聴覚と、姿勢や体の動きを感じる平衡感覚に関わる器官です。答えは(4)です。半規管は体の回転の方向や速度を感じ、前庭は体の傾きや直線的な動きなどを感じます。選択肢では半規管と前庭の働きが逆になっているため、誤りです。

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(1) 耳は、聴覚、平衡感覚などをつかさどる器官で、外耳、中耳、内耳の三つの部位に分けられる。

適切です。耳は音を感じる聴覚だけでなく、体の姿勢や動きを感じる平衡感覚にも関係しています。構造としては、耳介や外耳道を含む外耳、鼓膜の内側にある鼓室や耳小骨を含む中耳、蝸牛、前庭、半規管を含む内耳に分けられます。衛生管理者試験では、耳を単なる聴覚器官としてではなく、平衡感覚にも関わる器官として理解しておくことが大切です。

(2) 耳介で集められた音は、鼓膜を振動させ、その振動は耳小骨によって増幅され、内耳に伝えられる。

適切です。耳介は音を集め、外耳道を通じて鼓膜に伝えます。鼓膜が振動すると、その振動は中耳にある耳小骨へ伝わります。耳小骨は、つち骨、きぬた骨、あぶみ骨からなり、鼓膜の振動を効率よく内耳へ伝える役割があります。音の伝わり方は、外耳で音を集め、中耳で振動を伝え、内耳で神経信号に変える流れとして押さえると理解しやすいです。

(3) 内耳は、前庭、半規管、蝸(か)牛(うずまき管)の三つの部位からなり、前庭と半規管が平衡感覚、蝸牛が聴覚を分担している。

適切です。内耳には、聴覚に関わる蝸牛と、平衡感覚に関わる前庭、半規管があります。蝸牛は音の振動を神経の信号に変えて聴覚に関与します。前庭と半規管は、体の傾きや動き、回転を感じ取り、姿勢を保つために働きます。内耳の各部位の役割を区別することが、このテーマの正誤判断では重要です。

(4) 半規管は、体の傾きの方向や大きさを感じ、前庭は、体の回転の方向や速度を感じる。

不適切です。半規管と前庭の働きが逆になっています。半規管は、体や頭が回転したときの方向や速度を感じる器官です。前庭は、体の傾きや重力の方向、直線的な加速度などを感じる器官です。つまり、回転を感じるのが半規管、傾きや直線的な動きを感じるのが前庭です。名称がどちらも平衡感覚に関わるため混同しやすいですが、試験ではこの入れ替えが典型的なひっかけになります。

(5) 鼓室は、耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれている。

適切です。鼓室は中耳にある空間で、耳管によって咽頭につながっています。耳管は、鼓室内の圧力を外気圧と等しく保つ働きをします。飛行機やエレベーターなどで気圧が変化したときに耳が詰まったように感じるのは、鼓室内の圧力と外気圧に差が生じるためです。耳管の働きにより圧力差が調整されると、耳の違和感が軽くなります。

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この問題で覚えるポイント

耳は外耳、中耳、内耳に分けられ、外耳は音を集め、中耳は鼓膜と耳小骨で振動を伝え、内耳は聴覚と平衡感覚を処理します。蝸牛は聴覚を担当し、音の振動を神経信号に変える器官です。前庭と半規管は平衡感覚を担当しますが、前庭は体の傾きや重力の方向、直線的な動きを感じ、半規管は体や頭の回転の方向や速度を感じます。鼓室は中耳の空間で、耳管によって咽頭とつながり、鼓室内圧を外気圧と等しく保つ働きがあります。耳の問題では、外耳、中耳、内耳の区分、蝸牛、前庭、半規管、耳管の役割を対応させて覚えることが正誤判断に直結します。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、前庭と半規管の働きを入れ替えている点です。どちらも内耳にあり、どちらも平衡感覚に関係するため、まとめて「バランスを取る器官」とだけ覚えていると誤答しやすくなります。正確には、前庭は傾きや重力、直線的な動き、半規管は回転の方向や速度を感じます。平衡感覚という大きな分類だけで判断せず、何を感じ取る器官なのかまで区別することが大切です。今後も、似た働きを持つ器官同士の役割を入れ替える形の問題は出やすいため、名称と機能を一対一で結び付けて覚えると安定して得点できます。

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