【第二種衛生管理者過去問】2025年10月公表問題|問9|労働基準法の労働時間・休憩時間・フレックスタイム制|関係法令を解説

出典:第二種衛生管理者2025年(令和7年度)10月公表問題|関係法令第9問

問題

労働基準法における労働時間等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1) 監視又は断続的労働に従事する労働者であって、所轄労働基準監督署長の許可を受けたものについては、労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用されない。

(2) 1日8時間を超えて労働させることができるのは、時間外労働の協定を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出た場合に限られている。

(3) フレックスタイム制の清算期間は、6か月以内の期間に限られる。

(4) 満20歳未満の者については、時間外・休日労働をさせることはできない。

(5) 労働時間が8時間を超える場合においては少なくとも60分、12時間を超える場合においては少なくとも90分の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

第二種衛生管理者|労働基準法の労働時間・休憩時間・フレックスタイム制を解説

労働基準法における労働時間、休憩、休日、時間外労働、フレックスタイム制の基本ルールを確認する問題です。正解は(1)です。監視又は断続的労働に従事する労働者について、所轄労働基準監督署長の許可を受けた場合には、労働時間、休憩及び休日に関する規定が適用除外となります。ほかの選択肢は、時間外労働が36協定だけで常に可能になると誤解させるもの、フレックスタイム制の清算期間を誤った期間にしているもの、未成年者の範囲を取り違えているもの、休憩時間の基準に存在しない「12時間超90分」を加えているものです。

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(1) 監視又は断続的労働に従事する労働者であって、所轄労働基準監督署長の許可を受けたものについては、労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用されない。

適切です。監視又は断続的労働とは、通常の作業のように継続して高い密度で働くものではなく、待機時間が多い業務や、作業が断続的に行われる業務をいいます。これらの業務について、労働の実態が一般的な労働時間規制になじみにくいと認められ、所轄労働基準監督署長の許可を受けた場合には、労働基準法の労働時間、休憩及び休日に関する規定が適用されません。重要なのは、単に監視又は断続的労働であるだけでは足りず、行政官庁の許可が必要である点です。試験では「業務の性質」と「許可」の両方がそろっているかを確認することが大切です。

(2) 1日8時間を超えて労働させることができるのは、時間外労働の協定を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出た場合に限られている。

不適切です。労働基準法では、原則として1日8時間、1週40時間を超えて労働させてはならないとされています。ただし、例外は36協定による時間外労働だけではありません。変形労働時間制やフレックスタイム制など、法定の要件を満たす制度を用いることで、特定の日に8時間を超えて労働させることができる場合があります。この選択肢は、「1日8時間超の労働=36協定がある場合だけ」と限定している点が誤りです。36協定は法定労働時間を超える時間外労働や休日労働をさせるための重要な手続ですが、労働時間制度全体の例外をすべて説明するものではありません。

(3) フレックスタイム制の清算期間は、6か月以内の期間に限られる。

不適切です。フレックスタイム制の清算期間は、一定期間内の総労働時間を定め、その範囲内で労働者が始業時刻や終業時刻を柔軟に決められる制度です。清算期間は3か月以内です。選択肢の「6か月以内」は誤りです。フレックスタイム制では、清算期間が1か月を超える場合には、労使協定の届出など追加の要件も関係します。試験では、フレックスタイム制の清算期間は「3か月以内」と押さえておくと判断しやすくなります。

(4) 満20歳未満の者については、時間外・休日労働をさせることはできない。

不適切です。労働基準法で年少者として特別な保護を受けるのは、原則として満18歳未満の者です。満18歳未満の年少者については、原則として時間外労働や休日労働をさせることができません。この選択肢は「満20歳未満」としている点が誤りです。日常的には20歳を成人年齢のように意識しやすい場面がありますが、労働基準法の年少者保護では「18歳未満」が重要な基準になります。年齢の数字を取り違えないように注意が必要です。

(5) 労働時間が8時間を超える場合においては少なくとも60分、12時間を超える場合においては少なくとも90分の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

不適切です。労働基準法では、労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも60分の休憩時間を、労働時間の途中に与えなければならないとされています。12時間を超えた場合に少なくとも90分の休憩が必要になるという規定はありません。もちろん、事業場の判断で法定基準を上回る休憩を与えることはできますが、法令上の最低基準としては「6時間超で45分、8時間超で60分」です。試験では、存在しない追加基準をもっともらしく加えた選択肢に注意しましょう。

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この問題で覚えるポイント

労働時間の原則は、1日8時間、1週40時間です。これを超えて労働させるには、36協定による時間外労働のほか、変形労働時間制やフレックスタイム制など、法定の制度を適切に利用する場合があります。休憩時間は、労働時間が6時間を超えると少なくとも45分、8時間を超えると少なくとも60分を、労働時間の途中に与える必要があります。フレックスタイム制の清算期間は3か月以内です。年少者の時間外労働や休日労働の制限では、満20歳未満ではなく満18歳未満が基準です。監視又は断続的労働については、所轄労働基準監督署長の許可を受けた場合に、労働時間、休憩及び休日に関する規定が適用除外となります。

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ひっかけポイント

このテーマでは、数字と例外規定の混同が狙われやすいです。休憩時間では「8時間超なら60分」は正しいため、その後に「12時間超なら90分」ともっともらしい基準を足されると、長時間労働には追加休憩が必要だろうと考えてしまいがちです。フレックスタイム制では、清算期間を「3か月以内」ではなく「6か月以内」とする数字のすり替えに注意が必要です。年少者の保護では、日常感覚の「20歳未満」と労働基準法上の「18歳未満」を混同しやすいです。また、36協定は重要ですが、1日8時間超の労働が36協定の場合にだけ認められるわけではありません。一部だけ正しい文章でも、「限られる」「できない」などの断定表現が入っていると誤りになることがあります。

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